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「永続する組織の条件」第312回クリスマス例会 2020/12/11

永続する組織の条件

GMOを創業した熊谷正寿さんが(GMOインターネット代表取締役会長兼社長)、浮沈の激しいインターネット業界で、「永続する組織の条件」を語っていたインタビュー記事が「日経ビジネスオンライン」にありました。

熊谷さんは、組織は、会社よりも宗教(団体)の方が長く続いていることに気づき、なぜなのかを研究して、5つの共通項を見つけ出し、これを導入したら、組織は、自ら語り出して強くなっていくのではないか。と考えたのだそうです。

その5つとは・・・

1.同じものを読んだり歌ったりする(お経や賛美歌など)
2.定期的に一つの場所に集まる(メッカなどの聖地)
3.同じ形をとる(手を合わせる形など)
4.同じものを身につける(キリスト教なら十字架、仏教だと数珠など)
5.みんなが強く信じている「神話」がある(キリストの受難、釈迦の悟りなど)


私が主宰する交流会は、今年で発会26年目、例会数は312回を数えます。

不思議なことに、これだけ永く”継続”しているにも関わらず、この5項目に当てはまるモノがありません。

同じものを読んだり歌ったりすることは無いし、定期的に一つの場所に集まるどころか、会場は、いつも違う場所です。同じカタチをとる、なんてことももちろん無いし、皆さんそれぞれが気儘なファッションで集まります。

コロナ禍が再燃する最中の今月11日。今年を締める第312回目のクリスマス例会が開催されました。

会場は、私たちの正会員のひとり、千夏ちゃんが経営する水戸市内のレストランでした。


"プロヴァンスの喜び″

千夏ちゃんは、29歳の時、ワーキングホリデーを利用してフランスへ渡りました。立ち寄った南フランス・アビニョンの民宿の女性オーナーが作る家庭料理にほれ込み、住み込みで料理を教わったのだそうです。

それは、フランス、イタリア、モロッコなど地中海を囲む国の文化が交わる味だったといいます。彼女はそこに、土地に根付く人々が守り育ててきたおいしさがあると知り、これを是非、日本にも伝えたいと思いました。

2007年に帰国。水戸で南仏料理教室を開き、12年にはお店を構えました。お店の名前は「ラヴィプロヴァンソ」。"プロヴァンスの喜び″の意味です。

そして8年後の今年4月下旬。コロナ禍で飲食店業界にも大きな不安が広がる中、「人生最後の挑戦」と店舗を現在地に移転しました。

店を訪れるお客さまの笑顔を見て、小さな幸せが生まれたことに気づく瞬間がうれしい。「笑顔や幸せが循環するおいしい料理を届けたい」といいます。※以上、朝日新聞・茨城版「ぴーぷる」(9/16)の一部を抜粋リライト

千夏ちゃんは、コロナ禍が再燃しているので、このクリスマス例会も中止になるのかな!?と思っていたそうです。

そして、こんなに集まってくださって、とてもハッピーな気持ちです。と、満面の笑顔で私たちを迎えてくださいました。美味しいお料理を食べた10名の参加者の方々の顔にも、幸せそうな笑顔が溢れていました。


強く信じている”神話”

昨年12月、この交流会は、継続25年・300回目の記念例会を迎えることが出来ました。その記念例会の余韻に浸る間もなく、年が明けると、世界中を巻き込む未曾有の新型インフルエンザ禍が待っていました。

クリスマス例会は、例年であれば、40名から50名の参加者で溢れ、赤・白・ピンクのサンタクロースに扮した会員たちで華やかな笑いに包まれます。しかし、今年は、マスク姿の10名の方々の小パーティとなりました。それでも、千夏ちゃんのコメントにあったように、とてもハッピーな気持ちとなったことは、参加者の方々に最後にいただく次のような1分間スピーチで分かりました。

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イチエと自分が出会ってから5年。凄く世界が広がった(HMさん)。中学生のご子息のラグビー・クラブ・サポートに栄養士として入り、ともに4年後の花園の夢を目指す(JYさん)。江戸城発掘の報告書を作成中。ニューズウィークジャパンのインタビューも楽しみにして欲しい(KMさん)。日本人にとっては自然が宗教(HI社長)

恐らく人生最後になるだろう新車が明後日、納車されるのでワクワクしている(SAさん)。今は、子供の成長を楽しみに、母親業に重点を置いている(MMさん)。12月の金曜日の飲食業の現実を眼前にして、悶々としていても…と考え、直前に例会参加を申し込んだ(TU社長)。コロナ禍で自分自身の人間的な部分が削げ落とされるような、変化を如実に感じる(MWさん)

そして、最後のTKさんは、アメリカの大統領選挙についての持論を一節披露。正しい事は正しい!!と締める。

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もしかして、イチエに永続の条件をムリムリはめ込むとするならば、この最後の1分間スピーチが、「同じものを読んだり」「同じ形をとったり」「みんなが強く信じている”神話”」に繋がっているのかも知れません。

本年は、コロナ禍の影響で俱楽部例会に参加出来なくなり、年間の参加者数をご心配される正会員の声を複数聞きました。このコロナ禍は、世界中を巻き込んだ“非常事態”です。

一会俱楽部には、「一年間、”理由無く”例会に一度も参加しない正会員は、除籍します」という不文律(会則)があります。しかし、今回のコロナ禍は、この理由に充分過ぎる程に当てはまると捉えています。

5年前の2015年、私は、皆さんに、『集う“価値”のある時間と空間を創り出す』『茨城の交流会ここにありという“ブランド”となるべく“発信力”により磨きをかけていく』こと、そこにこだわってこの一会倶楽部という交流会を運営していきたい。と発信しました。

来る2021年には、今までのように元気な皆さんのお姿がまた見られることを主宰者として願い『感動・体感』のイチエの継続を切らしません。

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