be m' girl
君は僕のガール。
僕のものになってよ。
もの、っていっても、ひとだけどさ。
だから、僕を突き放したり、嫌いになってもいいんだ。ちょっとならね。
最後に、その子猫みたいな眼で笑ってくれたらいい。
波を後ろに感じさせる、滑らかな髪と、綺麗な肌。
美しい眼と、唇。
甘い吐息と、少し低い声。
君に夢中なんだ。
君と歩いた時、君は僕のものじゃなかったけど、地球と歩いている気がしたよ。
君は海という球体を抱いているようだ。星というきらめきをつけてね、ガール。
腰を振って歩いている。
その爪先に夢中なんだ。
キスしたかったけど、黙って隣にいた。
夕陽は街の隅に沈み掛けてた。
金色の泡を立ててね。
君はラテを口に含んでた。
君は泡で描いた、精妙なアートみたいに不安定。
君のヒールの足を手で支えるとき、胸が震えるんだ。
君と暮らしたい。ずっとね。
例えばね、時々嫌いになってもいいんだ。喧嘩して背をひるがえして、少しなら悪口を言ってもいいよ。物を投げたりしてね。
君は僕のガール、さっき、キスした。
私のものになってよ、って、いたずらっぽい眼で言う。ねえ、君ってほんとうに澄んだ瞳をしてるね。潤んで緑を映す、星の中の水滴のように、波を抱えてるガール。
君に夢中なんだ。
今度、君が足の爪で僕を引っかいたら、君のはなの頭を、そっと叩くよ。
そして、僕は言う、ガール、ずっといてよ。僕のもとに。
でもね。旅に出てもいいんだ。
僕の腕の中に、戻ってきてくれるなら。
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