Silent slow blue
きみと温かいコーヒーを口に含んでいると、しあわせな気分。
外は寒くて、グラスは蜂蜜みたいに透明で甘い液体に充たされているから、それはくっきりと透けるブルーだから、きみの指で飾って、額縁に入れたい。きみは抜け出しちゃうだろうけど。
きみは冷たい笑い方をするのに、とても温かい腕を持ってる。きみの眼は湖で、きみは僕を溺れさせない。
そっと見守ってくれた時、恋に落ちた。
きみは驚くほど深くまで潜れる。きっと、きみが澄んでいるからだ。
森へゆこう。温かい水の中で泳ごう。きみはきっと空を見て、月を見つけたら黙って、それをじっと見てるんだ。酷く輝く黄金の球体。きみはお母さんから生まれたのに、甲冑を背負っているみたいだ。僕を守るというけれど、僕は逃げ出しちゃうかもね。きみをつかまえるために。
僕たち、キスをしたら、緑が囁くんだ。永遠に続かないものに心臓を捧げるのかい? 凍るために。
あいつら、冬しか知らないんだ。薄氷の張った草のうえを踏むように、壊れるものを楽しがってる。君がどんなに硬いか、柔らかいか知らないから。
僕は君を愛してる。誰がなんと言おうと、僕達は遊ぶ。君の愛が強くて、光みたいに迫ってくることを知らないから。
ああ、僕は君を冷めたいと思ったよ。でも君は、
太陽みたいに燃え盛る、碧い……
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