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乳腺炎①
気を付けていた
乳腺炎になってしまった。
産後1か月も経たずに。
退院して里帰りをした私は、実家に息子と2人でいた。
里帰りとはいうものの、学生の弟は日中おらず、バイトで遅かったりもする。
母はフルタイムで仕事をしており、帰宅は19時半ころだ。
父はいない。
よって里帰りとはいうものの、日中は2人きりなのだ。
母は仕事から帰ってくると、バランスの良い食事を作ってくれた。
それを保存しておいて、朝、昼と自分で温めて食べる。
私に声をかけながら、先回りしてくれていた。
説
色々な話を聞く。
脂っこいものは控える、乳製品はNG、餅を食べると乳腺炎は治る…
その逆もしかり。
食べ物は関係ない、というのも聞く。
はて…何を信じればいいのか…わからないまま、息子の世話に翻弄されていた。
暴飲暴食をしていないし、ケーキを食べたわけでもない、マックばかり食べていたわけでもないし…
考えてもきりはないが、偏った食事をしているわけではなかったのに。
詰まり
いろんな説を聞いていたが、私が乳腺炎になった原因は食べ物ではなかった。
乳腺が開通していなかった、それだけだ。
母乳はしっかりと作られ、胸は張った、だが、母乳の通り道が開通しなかっただけ、という話しだ。
また、低出生体重児、舌小帯短縮症も重なった。
乳首をしっかりと咥えて吸うことが、息子はとても下手だった。
そのため
吸うのが下手
↓
乳腺が開通しない
↓
母乳は作られている
↓
母乳が貯まる
↓
炎症を起こす(乳腺炎)
というわけ。
震える
久しぶりにあんな数字を見た。
インフルエンザは7歳が最後、大人になって扁桃炎を何度か繰り返したが、39℃を超えるか超えないかだったのに。
驚いた、40℃を超えるなんて。
11月末だったこともあり、少し肌寒かった。
その割には寒すぎるな…と体温計を手に取った。
コロナ禍だ、もしコロナだったらどうしよう。
体温計に表示された数字を見て驚いた私は、慌てて母に連絡した。
だが、帰っては来れない。
どうする、胸は石のように固い、詰まりを解消したいが息子は上手く吸ってくれない。
寒くて震える。
近くの総合病院に連絡してみるが、どこも「熱があるので」「紹介状はありますか?」と突き返される。
また「里帰りの方は診れない」と言われる。
世の中、里帰りのママたちばかりではないのか。
その里帰りの中、病院が看てくれないとは…絶望的だ。
もう夕方、病院の受付も終わりが近づく中、息子を取り上げてくれた病院に連絡した。
「何時になってもいいからおいで」
と言ってくれた。
息子はお腹が空いて泣く、オムツを変えて、少しだけでも母乳を飲んでもらいミルクを足した。
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