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おやごころ ~ episode 001~

一人で帰れることに ほこり...

今年になって、作業所からの帰りは、友だちとバスに乗って帰るようになりました。

バスから降りると、ひとりで家まで歩いて帰ってきます。ひとりで帰れることをほこりに思っているようです。

帰ってきたときに、私がいると不満そうな顔をしています。ひとりでいたいというねがいが あるようです。

留守番ができるようになるといいなあ...と、親も願っていますが、親はまだ心配なのです。

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これは1994年9月30日に小規模授産所いぶきが発行した「いぶきだより」に掲載された保護者の方のおもいです。社会福祉法人いぶき福祉会が始まって85日目のことでした。

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あれから27年が過ぎました。当時、20代だった彼も今は50歳を過ぎ、足腰も弱ってひとりで歩くこともままならなくなりましたが、グループホームで暮らし、毎日いぶきに通って仕事に取り組んでいます。

冒頭の「親のおもい」を書いてくれたのは、彼のお父さんでした。お母さんを亡くしたあとも、2人でずっとがんばってきました。

グループホームで生活するようになっても、毎日のように電話をかけて話したいほど大好きなお父さんでした。そんな大好きだったお父さんとも数年前にお別れしました。

「親はまだ心配なのです」

この27年間で、「心配」にどれほど寄り添えたでしょうか。これからの彼の人生が穏やかで安らぎに満たされ、お父さん、お母さんにも安心して見守ってもらえるよう、「親なき後」に向き合っていきたいのです。 

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