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妊娠中のいびきってどう治せばいいの?

妊娠中のいびきに悩んでいる人「妊娠してから急にいびきをかくようになりました・・これって何か問題があるのでしょうか・・妊娠から引き起こるいびきの治し方を教えてください!」

こういった疑問に答えていきます。

✅本記事の内容
・妊娠中の女性の49%がいびきをかいています
・妊娠中のいびきには合併症のリスクも存在します
・妊娠中のリスクを軽減させる為の3つの対策

こんにちは、いびき博士です。

今日もチキン南蛮を頬張りながらもしゃもしゃと。やっぱりチキン南蛮が世界一美味しい食べ物ですね。(異論は認めません笑)

ところで、今日お伝えしていくテーマは「妊娠から引き起こるいびき」

僕に相談してくださる方の中で意外と多いのが、妊娠してからいびきに悩まされるようになったという方達。

通常、いびきは優先順位の中では低いでしょう。 しかし、妊娠中に急にいびきをかきだしたら不安になってしまう人も多いと思います。なぜいびきは起こっているのか?心配する必要があるのか?など。

この記事では、「妊娠中のいびきについて知って欲しいことと治し方」を米国大学の研究結果を基にまとめていきます。
*5分ほどで読み終わります

妊娠中のいびきって?

まず、妊娠してから急にいびきをかきはじめた方にお伝えしたいのが、研究(参照1)で「妊娠中の女性の49%がいびきをかいている」と推定されています。

また、妊娠してからいびきを始めた場合は、出産するとすぐに止まる可能性が高いと追われています。そのため、合併症の可能性を高めることを示唆する研究もありますが、妊娠中にいびきをかく場合、特にいびきをかくのが初めての場合は、あまり気にしないでください。

まとめると、「あまり気にしすぎないでください😊」ということです。

それでも、「なぜ妊娠中はいびきをかきやすくなるのか?どうすればいびきを治せるのか?」について知りたい方は下のまとめを参考にしてください。

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なぜ妊娠中はいびきをかきやすくなるのか?

先ほども述べましたが、妊娠中にいびきをかくことは完全に正常です。では、なぜ妊娠中はいびきをかきやすくなってしまうのでしょうか?

結論としては、上気道の腫れや体重、呼吸などの変化がいびきをかきやすくするからです。原因を一つずつまとめていきます。

血液
妊娠第三期までに、血液量は妊娠前よりも40〜50%ほど多くなります。平均して、これは、妊娠中に母子を失血から守ることが理由です。

一方で、この大量の血液量の増加は、体の様々な部分に腫脹効果をもたらして、いびきをかきやすい状態を作ってしまいます。(参照2)

気道が血液で充満し、狭くなる。鼻の中に腫れや炎症が起こり、鼻詰まりを感じるなど。妊娠第三期の女性の42%は、妊娠鼻炎、または鼻の腫れを患っているとも研究で示されています(参照3)

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体重の変化
妊娠中の体重増加により、呼吸の仕方が変わったことも原因として挙げられます。 子宮が拡張すると、子宮は上方向にも外方向にも押し上げられます。それに応じて横隔膜も押し上げられ、肺の残留量が少なくなりいびきを引き起こしてしまいます。

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呼吸の変化
また妊娠すると、呼吸の仕方に微妙な変化が起こります。一定の時間内の呼吸の回数や、呼吸する空気の量などの変化です。 これにより、いびきにつながる負圧が発生する可能性もあります。(参照1)

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妊娠中のいびきは合併症を引き起こす?

では、妊娠中にはなんのリスクもないのか?

実は、いびきをかかない妊婦と比較して、妊娠中のいびきは合併症のリスクが高いことを示唆する研究がいくつか発表されています。

しかし、パニックにならないでください。

これは直接的な原因ではなく関与している可能性である、というだけなので気にしすぎる必要はありません。

しかし、米国の科学者チームによる2つの研究(参照4、5)でのいびきをかく妊婦には合併症のリスクがあることは証明をされているので、念頭においておき、何か起こった時の為に事前に予備知識を学んでおくのはGOODです!!

どうすれば妊娠中のいびきを止められる?

まず良いニュースとしては、妊娠してからいびきが始まった場合、出産するといびきが止まる可能性が非常に高いことです。

ですので、過度に心配する必要はありません。

それでも、「パートナーのことを考えるといびきを治したい」という方にいくつか対策をまとめてみました。

あくまでも母子ともに安全に対策をすること、過度に心配したりしてストレスを溜めないことが重要です◎

鼻腔拡張器
まず、鼻腔拡張器は薬用ではないので妊娠中の女性にも適しています。そして、このデバイスは、鼻道をそっと開き、鼻詰まりに関連するいびきを軽減するのに役立ちます。

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横向けで寝る
仰向けに寝ると気道が圧迫され、いびきがひどく悪化することで知られています。そして、いびきに関係なく妊娠中は赤ちゃんへの適切な血流を確保するため横向きで寝ることを推奨されています。(参照6)

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加湿器
加湿器を使用すると、鼻道の混雑が緩和され、鼻呼吸が楽になり、口呼吸やいびきが軽減されることがあります。

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まとめ

今回は、「妊娠中のいびきの治し方」についてまとめました。

この記事を読んだ少しでも多くの人が、妊娠中の不安から解放されたら嬉しです。

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それではまた別の記事でお会いしましょう!

参照資料

1)Bilgay IB. Sleep disordered breathing in pregnancy. Breathe 2015; 11(4): 268-277. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/27064321

2)Hytten F. Blood volume changes in normal pregnancy. Clinical Haematology 1985; 14(3): 601-612. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/4075604

3)Dzieciolowska-Baran E, et al. Rhinitis as a cause of respiratory disorders during pregnancy. Advances in Experimental Medicine and Biology 2013; 755: 213-220. https://doi.org/10.1007/978-94-007-4546-9_27

4)O’Brien L, et al. Pregnancy-Onset Habitual Snoring, Gestational Hypertension and Pre-eclampsia: Prospective Cohort Study. American Journal of Obstetrics and Gynecology 2012; 207(6): 487.e1. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC3505221/

5)O’Brien L, et al. Snoring During Pregnancy and Delivery Outcomes: A Cohort Study. Sleep 2013; 36(11): 1625-1632. https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24179294

6)Stacey T, et al. Association between maternal sleep practices and risk of late stillbirth: a case-control study. British Medical Journal 2011; 342: d3403. https://doi.org/10.1136/bmj.d3403




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