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国際バカロレアとは? #01 〜IBの使命と10の学習者像〜

 はじめまして。
 私が興味ある教育トピックである国際バカロレア(IB教育)、探究的学び、STEAM、授業のICT活用などについて発信するnoteを作りました。
 よろしくお願いします。

 みなさん、国際バカロレアについてご存知でしょうか。
 日本国内でも、国際バカロレアのプログラムに取り組む学校が少しずつ増え、教育関係者の関心も高まってきています。

1.「国際バカロレア」とは?

 国際バカロレアとは、世界中で実施されている共通の教育プログラムです。インターナショナル・バカロレアなので、IB教育とも呼ばれます。(以下IBと略します)
 IBは、ヨーロッパの大使や外交官など、海外への移住が多い地域の親達からの要望により始まりました。各国にはそれぞれの教育プログラムが存在しますが、その内容は国によって大きな違いがあります。つまり、海外に引っ越すと、それまでの教育とは異なる教育を子どもに受けさせなければならないわけです。
 その不都合の解消のために、世界中どの学校でも共通して行える教育プログラムの開発が求められたのです。

 1968年に、スイスのジュネーブに国際バカロレア機構(IBO)が設立され、教育カリキュラムの開発や共通最終試験の実施、国際基準の大学入学資格(ディプロマ)の授与などを行なっています。
 令和5年6月時点、世界159以上の国・地域、約5,600校においてIB教育が実施されています。(日本における認定校・候補校

2.IBの使命と10の学習者像

 IBは、全てのプログラムに共通し、次のような使命が宣言されています。

IBの使命

 その使命を達成するため、価値のある人間性として10の人物像を『10の学習者像』として示しています。
 廊下や教室などに掲示され、児童・生徒が常に意識しており、そして抽象的な、多様な解釈ができる言葉だからこそ、教師もこの学習者像について考え、同僚と相談しながら授業や学校行事を形作っていくそうです。

 これらは、よく多くの学校で掲げられる学校教育目標と共通する部分があるのに気付きます。
 後の記事で書こうと思いますが、IBには単元全体の計画書として記入し児童生徒と共有する、ユニットプランナー(学習指導案に代わるものですかね)というものがあり、その中にも目指す学習者像を書き込む欄があります。つまり、教科の学習を通しても目指すべき姿として学習者像を共有するのです。

 今回は、IBについての大枠の概念と、『IBの使命』『IBの学習者像』についてお送りしました。
 次の記事では、IBの授業づくりについて、「探究」「概念」というキーワードをもとに簡単に説明します。また、年齢ごとのプログラムや教科についても解説します。
 IBの基礎が分かるように分かりやすい記事を心がけて書きますので、ぜひご覧ください。

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