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人生はあっという間なので

人生はあっという間なので、何をしてやろうかと考えて26年が経ちました。

人生はあっという間なので、中学の時、テスト期間中に勉強もせずギターを買いにリサイクルショップに行きました。
斉藤和義の『ずっと好きだった』を弾き語りしたくて必死に練習しました。弦にこすれて指先が硬くなったり、左手の指だけが妙に長くなったことが誇らしくなり、自慢したら友だちが「で?」って返してきました。今ならわかるその「で?」。うざかったよね、ごめんよフレンズ。

人生はあっという間なので、高校生のときに演劇をはじめました。演劇部の先輩に勧められてラーメンズに出会って、そこからコントにのめりこむことになりました。小林賢太郎に(顔が)似てると言われるようになって、あー俺は小林賢太郎みたいな才能があるのかと勘違いし今に至ります。でも時には勘違いも必要だよなとコント作家になった今思います。

人生はあっという間なので、進学も就職もせず劇団の研究生になりました。あの3年間はまさにあっという間でした。戻りたいかと聞かれたら絶対に戻りたくない。さすがにきつすぎる。楽しかったけど。
研究生の中で最年少であることを唯一のアイデンティティとしていた僕ももう26歳です。当時の同期の最年長と同い年です。やばいね。

人生はあっという間なので、自分の作品を作りたいと考えるようになりました。とにかく笑えて楽しくてちょっと不思議で不気味なやつ。
2022年に石井博貴短編演劇集という自分の創作の場を作って、好きな人たちに出てもらってたくさん楽しい時間を過ごせました。そして自分の作品をお客さまにみせるということがいかに大変でしんどいものかを痛感しました。でもそれが癖になって、これを仕事にしたいという気持ちがより確固たるものになりました。

コロナとか身近な人の死とか戦争とかで、人生があっという間である=いつ死ぬかどうかもわからないということがやけに現実味を帯びてきて、それで自分も気づいたら20代後半になっていて、あーやりたいことやらないとまじですぐに人生終わっちゃうなと本気で思いました。それで自分が本当にやりたいことはなんなのかをめちゃくちゃ時間をかけて考えました。考えた結果「好きなことを好きな人たちとやる」と「自分の作品でたくさんの人を楽しませたい」という何の具体性もない生きるうえでの目的を設定しました。

古賀ありさと山本華っていうタイプは違うけど才能のある俳優二人に声をかけてatUMAというグループを作りました。
あっとゆーま。ダサいと思ったでしょ。俺もそう思う。でもいろいろと思いが込められてるんですこれが。今は言わないけど。

人生はあっという間なので、コントをして、音楽を作って、演劇をやろう。
それでたくさんの人に出会ってたくさん楽しめればいいな。

んなわけで、atUMA引き続きよろしく。あ。

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