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【Weeeeekly Design #007】相手の心を掴む!『デザイナーの名刺』

01. #007のテーマ

こんばんは!今日は11月17日。皆様いかがお過ごしでしょうか?

今回のWeeeeekly Designは、実は超個人的な回でございます。第7週目のテーマについて、何にしようか何にしようか〜と考えていたのですが、なんと今日は、私、本日11月17日を持ちまして、22歳になりました🎉(ありがとうございますー!)

ということで今回は、自分の生誕祭をお祝いしていこう。せっかくのhappy birthday! ならば、"今の自分"を記録できるような制作にしてみようと思います!

そんなこんなで今回のテーマ、それは『デザイナーとしての名刺』デザイン!

私は現在、フリーランスデザイナーとして東京で活動し初めてちょうど1ヶ月が経ちます。色々駆け出してまもない大事なこの時期に、なんと、私、個人の名刺を持っていないのです!なんてこった。

いつもいつも作らなきゃ・・・と思いつつ放置してしまっていた大事なもの。
今回は自分の生誕祭×Weeeeekly Designを生かして、しっかりアイディアを掛け合わせ、こだわり抜いた名刺をデザインしていこうと思います!

よろしければ最後までお付き合いください☺︎

02. デザインの方向性の決定

早速、名刺を作る!そう決めましたが、どんな名刺が自分らしさを出せるのか、はたまた、自分らしさってなんだ・・・?と壁に当たりました。

さらに、自分らしさを出すだけでは、名刺の役割としては不十分。デザイナーとして作る名刺だからこそ、しっかり名刺を通して相手に思わせたい感情や連想させたいことなどを描き、それを実装させられるようなデザインにしたいのです。

そこで、まずは相手にどう思って欲しいのか?をひたすら言語化していきました。まとまった項目はこちら。

面白そう!と興味を持てて、一緒に仕事をしたくなるような信憑性のある内容。さらに暖かみや人間味が伝わるデザイン、そこにプラス親近感が湧くような、柔らかい女性らしさを取り入れたい。私は、そんなデザイナーだと思われたいのです。

今回は名刺を通して、こんなデザイナーだな、と思われるよう、デザインの方向性を決定しました。そして完成した名刺がこちらです!

03. デザインのポイント

では早速、このデザインのポイントを『カラー』『フォント』『シンボル』の要素からまとめていきます。

| カラーの選定

今回、女性らしさを感じさせる色、面白そう!と目を惹きつけるような色、親近感を感じさせられるような色を選択する必要がありました。

そこで、早速この言葉を軸にカラーマッピング。そして何色が"今の自分"を表す上でいちばん丁度良いのか?を検討しました。

このように、色彩心理学に基づいて、私が名刺を渡した相手に思わせたいキーワードを元にカラーを選定。それらの色味を総合的に検討した結果、莟紅梅と呼ばれる色にに決定しました。

日本の伝統色「莟紅梅(つぼみこうばい)」は、花の色よりも濃く鮮やかな莟の色。力強さと繊細さを感じさせてくれる美しい色です。まさに、自分が見せたい理想像に近い色であると感じました。

こうしてメインカラーとして使用する色は決定。

次に、名刺のベースとする色を検討しました。この莟紅梅の力強さで目を惹きつけ、繊細さのある色味から女性らしさを演出。
そのため、これにプラス、もう少し親近感をベースの色味でプラスできないか?と考えました。

そこで、ベースの色味をホワイトではなく、薄いナチュラルなベージュを選択することにしました。
こうすることで、木綿のような暖かさ、やわらかさを演出できると考えたからです。

実際に作詞した名刺で比較すると、このように柔らかさに差が出るのがわかります。左が完成したベージュを背景にした名刺で、右が背景がホワイトのものです。いかがでしょうか?

| フォントの選定

今回用いたフォントは2種類あります。まずはそちらをご紹介します。

❶ PoetsenOne(ポエセンワン)

こちらは名刺のメインとなる名前の部分、右側のタイトルとなる部分に用いました。名刺の最初の印象を決めるフォントです。

ヘッドラインニュースの見出しのようなクッキリとした太字を選定することで、ぐっと目を惹きつけられるように意識しました。
太字のフォントの中でもこのPoetsenOneは、タッチがとても柔らかく、可愛らしいです。かつ、可愛すぎない安心感を持っている印象が私にはありました。

タッチに特徴があるけれど、サンセリフ体であるこのフォントにすることで、固すぎずなく、程よい距離感を感じさせられると考え、こちらのフォントに決定しました。

❷ Ropa San(ロパサンセリフ)

こちらのフォントは住所やメールアドレス、詳細文章に用いました。❶のPoetsenOneフォントと比べると、細めのフォントになります。

今回、名刺に記載する全ての文字を❶のPoetsenOneにしてしまうと、少しこどもっぽさや、ユニークさ、が主張されすぎてしまい、信憑性や安心感、仕事を頼みたくなるような魅力という点がなかなか伝わりきらないと感じました。

そこで、タイトルやメインでないところを太字ではなく、細字を用いて引き算することで、名刺全体のデザインを検討していきました。

基本、「フォントは統一するべし!!」と言われがちなデザインですが、今回はきちんとどちらもサンセリフ体という文字の角に鱗のような"セリフ"と呼ばれるものがついていない、シンプルなフォントを用いることで、デザイン全体を馴染ませ、大きな違和感を感じられないようにしました。

| シンボルの選定

皆さん、これ、何に見えますでしょうか?

これからその正体を発表いたします。

まず、私は名刺を渡した瞬間、目を惹きつけるための何か象徴(シンボル)が必要だと考えました。
しかし、私は多様性、柔軟性のあるデザイナー像を理想としているため、何かの動物を用いたイラストや、自分の似顔絵などにしてしまうと、そのイラストのイメージが私の印象に影響してしまうと感じたからです。


そこで、キャラクターでもない、自画像でもない、なにかわかりやすいアイコンのようなものを自分のモチーフとしてチョイスできないか?と考え、私のデザイナーとしての特性を分析してみました。


私はUIに特化した、UXに特化した、またはプロダクトデザインのプロ、を目指しているわけではありません。それらの要素を考慮した上で、どんなものでも良いと思えるものを作りたい。
変に場所や場面、場合に囚われないデザイナーでいたいという考えがあります。
そのため、依頼されたモノのためだったら、どんなことでもします。何処へでも調査へ行きますし、どんな方法を使ってでも良いものを作りたいと考えています。

この、「なんでもする、どこでもいく」という言葉が私にとってデザイナーとしての特徴であると思いました。

そこで、この「なんでもする、どこでもいく」という言葉と同じ用途で使われているモノって、何かないのかな?と考え始めました。

そこで、出てきたのが、『コンテナ』でした。

まさに、なんでも入れられて、どこまでも行くもの。

皆さん、実は、今ある暮らしは"コンテナ"あっての暮らし、ということをご存知でしたか?

(ここから少々、コンテナの小話にお付き合いくださいませ)

そもそも、コンテナによる本格的な海上輸送の幕開けは、1956年アメリカのニューアーク港で始まりました。コンテナ輸送の登場から60年余りが経ちましたが、その間、人々の経済活動や消費活動はますますグローバル化してきました。

グローバル化が加速した要因の一つとして、コンテナの導入が挙げられます。コンテナ輸送の仕組みは現代のサプライチェーン構築において必要不可欠であり、私たちの暮らしを支える社会基盤といえるのです。
コンテナの登場は従来の海上輸送にたくさんの課題を解決しました。

代表的に挙げられる課題はこちら。

・荷役時における貨物の盗難や輸送中のダメージが多い
・納期の定時性が保証されていない
・荷役や運送の効率が悪い

「これって・・・・・!」

何かをとっさに感じた私は、この海上輸送業における課題と出会ったとき、すぐにコンテナをデザイン業に置き換えられるではないか!!と思い、変換してみたのです。

デザイン業にこれらの課題を置き換えるのであれば、

・表示時、展示時などにおけるデザインのダメージが多い
・納期の定時性が保証されていない
・デザインの作成作業やコミュニケーションの効率が悪い

と言えるでしょう。まさに、私が解決したい課題です!

ますます『コンテナ』の存在に共感を感じてしまった私。デザイナーとして解決したい課題や、そもそもコンテナが持つ魅力である

貨物を「安全に 」「安定的に 」そして「高効率に 」輸送できる点、さらに、コンテナのおかげで世界の製造業や小売業のサプライチェーンはこれまで以上にグローバルに展開していくことになった事実。

これらを考慮した結果、私はデザイナーとしての自分のシンボルを、コンテナに決定しました。

04. おまけのこだわり

こうして完成した名刺。

・・・ですが、皆さん、気になるところ、ありませんか?

そう、名刺の下の何か書いてある部分です。

そう、自分の名刺にクーポン券を付けてみました。

このクーポンの目的としては、「安くしてでもお仕事をいただくこと」では全くありません。"お金"ではなく、このクーポンをきっかけに会話をスタートさせ、私と受け取ってくださった方の仲をギュッと近づけたい。この想いだけです。

上の英語を読んでくださった方はお分かりかもしれませんが、なんとこのクーポン。使用期限は「あなた次第」と書いています。笑

さらに、使用条件が存在します。その内容は「SNSかメールで私のことを"そのか"と名前で呼ぶこと」。そうすることでクライアントの方と一気に距離を近づけたい。そしてパートナーのように、デザインを通してお仕事をしたい。そう考えた結果、このクーポン券が思いついたのです。

この名刺を渡した時に、そんな会話もできたらいいなと思っています。

私は、最初からビジネスライクの雰囲気をムンムンに出した状態でお話を進めるのは苦手なのです。。。
しかし、きちんとした信頼関係がある上で、しっかりとデザイナーとしてクライアントさんにとっての大切なパートナーでありたい。
だからこそ、このようなコミュニケーションを描き、デザインしてみたのです。

05. さいごに

はい!本日のWeeeeely Designは以上になります!

なんだかんだ沢山の内容を詰め込んでしまったような気もします。が、全く後悔しておりません!

デザイナーとしての第一歩。この名刺で進んでみようと思います。

今まで、企業のロゴ制作に携わる中で、いくつか名刺をデザインすることもありました。その度に、”会社の顔となる部分である"ということを意識して作っていたので、かなり気持ちを込めてしまい、なかなか考え込んでしまうこともありました。

いつもクライアントの方にいくつかのデザイン案を見せながら話を進めていくので、相手の好みやその会社の方針や用途に沿ったものをデザインで表現できていれば、喜んでいただけていました。

しかし、今回はクライアントが不在。誰のために作るわけでなく、自分という一番未知なものを具現化していくというデザインでした。終わりのない、デザイン。

今回、しっかり終えることができた理由としては、自分の頭に浮かんだイメージや考えをしっかり言語化しながらデザインを進めていけたからな気がします。

その言語化を色やフォント、シンボル、配置に活かすことができましたし、このデザインの方向性は良いのだろうか?と第三者視点で見返すことができていたような気がします。

だけれどやっぱり、自分だけでは難しい。今回もしっかりデザイナーの信頼している友人に壁打ちしてもらい、ここまでたどり着くことができました。

↓友人に壁打ちしてもらいながらブラッシュアップしている様子がこちら。

直接Figmaにテキストを打ち込み合い、爆速でブラッシュアップしていきました。本当にありがたい・・・!(これからもお世話になります☺︎)

こうやって、身近に切磋琢磨できる友人や先輩、後輩がいるって本当にありがたいことです。誕生日を迎えた今日、改めてそれを痛感しております。

皆さん、本当にありがとうございます!!!!!!

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ここまで大変長くなってしまいましたが、今回のWeeeeekly Design #007はいかがでしたでしょうか ?ぜひ、あなたの名刺もデザインいたしますので、お気軽にご連絡ください!

その時はもちろん、私のことを「そのか」と名前で読んでくださいね!お忘れなく!一緒にお仕事ができる日を楽しみにお待ちしております!

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