2023年9月14日 [日報] 庭の果樹
🗒️ 事件の背景です。🗒️
タケウチの父であるイチオは、一貫校の大学教授でした。
“おばさま” として知られる創設者の奥様は、先生方に “果樹” を贈ることでも知られています。
イチオの仕事がうまくいかなくなりはじめてからのことです。タケウチが大学生ぐらいの頃でしょう。後に気付いた事があります。
母のチズルは、おばさまから頂いた果樹を片っ端から切り倒していたのです。
桃、栗、梅、柿、夏みかん。
一昨年のことです。タケウチは、五丁目の実家の近所のお宅の数々を拝見して、おかしいと気付くことがありました。自分たちの一家がその辺りでも最も早く移り住んだにも関わらず、ご近所のお宅の方がずっと木が生い茂っているのです。
この事を地元の福祉団体である “丸ちゃんサービス” の方にお話ししたところ「聞かなかったことにする」と。
今年の7月、久方ぶりに売りに出ている実家を訪れたタケウチは、庭を再度確認しました。明らかに、彼が小学生頃までに植えられた木は全て “切り株” の状態です。
その庭に植えられた“みやこわすれ”の花の意味するところに、時折、思いを馳せます。異国の地で、特殊な任務についていた母方の祖父と何かしらの関係があるに違いありません。
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この話は、老舗店でも店主に語っております。映像作品に含まれるに違いありません。
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