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有事の金

本日、金が史上最高値を更新し1グラム1万1093円、初の1万1000円台突入となりました。

私自身、まだアパレルで靴や服をNY買い付けしていた頃、ブルックリンに問屋街のように並ぶゴールドやさんでジュエリーを買うのが楽しみでした。
その頃はただ服や靴に並んでゴールドが好きなだけで「金の値動きが〜」とか、「金投資〜」とか何も知らないし考えもしなかったのでただ「ゴールドが好き」なだけでファッションとして楽しんでいました(まあ、今もそれが一番ですが)

「有事の金」
一度は耳にしたことがあるでしょうか?
まさか自分がゴールドジュエリー屋さんになると思ってなかったので全くの無知でしたが、ゴールドに脚を突っ込んだら必ず耳にする「有事の金」
有事とは、大規模な自然災害などを含めた非常事態を指す概念
平たく言うと『何かあった時の頼れる金』みたいな意味ですね。


株式や債券は、その時々の経済状態によってその価値が大きく変わります。
特に、コロナのようなパンデミックや戦争、急激な景気変動などによって経済社会が大混乱に陥ると、株式や債券に代わって実物資産としての「金」の人気が上昇し、その価値が上がります。
実物資産とは、土地や建物、貴金属などの「形」があり、そのもの自体に価値がある資産を言います。要はただの紙のお金や、手に取ることのない仮想通貨は含まれません。

したがって、「有事の金」とは、社会の大きな混乱(有事)のときには、金のような実物資産を頼りにする人が多いという意味です。大きなできごとがあると、そのたびに株などが売られて金への投資が増える傾向があります。
そうすると需要と供給のバランスから、金が高騰します。

金の高騰は喜ばしいのか?とにかく戦争はダメ、絶対。


「有事の金」が崩れる可能性は


昔から刷り込みのように耳にしていたこの言葉。ではこれが崩れる可能性があるのか調べました。

・海水から金を抽出する有効な方法が発見される

前々から海水にも金が溶け込んでいるのは知っていました。これが採れたら後10年で採れなくなっちゃう金もまた採れるようになる!
海水には金をはじめとした数々のレアメタルが溶け込んでいます。金ならばその総量は50億トンと推定されています。とんでもない量ですよね。
ただ、含有量は1トンの海水から金はわずか1mgというもので、現時点では費用対効果に見合った方法は確立されていません。

よって現実性はあまりないと考えます。

・物質主義の低下、精神主義の向上

現在の金は「宝飾品として」の需要がおよそ半分を占めています。昨今の時代の流れとして、車や家などの物質的な豊かさよりも、いかに有意義な時間を過ごすか、のような精神的な豊かさの方を重視する考え方があります。人々の価値観が将来的により精神主義に傾けば、物欲を満たす装飾品としての金需要が減少する可能性もあるわけです。

可能性があるなら海水よりこっちだと思うのですが・・・

人は悟りの境地になると全ての欲が無くなるそうですが経験された方いますか?笑
当店でジュエリーを買いに来てくださるお客様は新しいジュエリーを手にすることで一層輝いて帰られます。
これ買うために仕事頑張った、これ買ったから明日からまた頑張る。
ゲン担ぎに、記念に、ご褒美に、喜ぶ顔が見たいから、など、何かしらのワクワクした気持ちが込められていることが多いので、「精神主義」に傾いたとて、金の需要が下がるのは他の物質の後の後なんじゃないかなあと個人的には思います、思いたい。笑

みなさんはどう考えますか?

Ai

史上最高値ですって