流体
流れるものは止められない。
川の流れ、時の流れ。
血液の流れのように、体内のものでさえも人は自らの意思で止めることはできない。
人はこの止めることはできない、絶え間ない流れの中で生きている。
今、目の前にあるもの
人間が作り出した形のないものも全ては流れの中の一部に過ぎない。
流れの中では失っていくばかりだ。
物も人も。失うことは本質。
この流れの中で、失いながら、空っぽにならないように何かを得ていく。
失いたくないもののために、何かを得ていくとも言えるかもしれない。
それを繰り返しながら、流れの中に消えゆく。
いつか、この流れに消えた時、どこかで巡り会えたらいい。
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