見出し画像

鉄印帳の旅 ~第4回・南東北編~

2021年5月。

秋田県の補助金により、由利高原鉄道の土休日限定1日乗車券「楽楽遊遊乗車券」が通常1100円のところ、900円に割り引かれていたので、南東北方面への鉄印押印旅行をすることにした。

今回主に使用したきっぷは「週末パス」である。

週末パスは、JR東日本の指定席券売機で、使用する1日前までに購入することで購入できるきっぷで、概ね宮城県・山形県以南のJR東日本の路線と、JR東日本に接続する一部の私鉄・第3セクター鉄道が乗り放題であり、特急券を購入すれば特急列車にも乗車可能である。

まず、宇都宮線で宇都宮まで移動し、JR日光線で今市まで移動した。その途中で、2022年3月のダイヤ改正限りで引退した、205系600番台の写真も撮影した。

画像1

JRの今市駅と東武の下今市駅は、徒歩で歩ける範囲にある。今回は、週末パスの効果を最大限に引き出すため、東武ではなく、JRで今市まで出ることで、費用を節約できたのである。なお、東武と野岩鉄道は全区間で週末パスが使えないため別料金となり、会津鉄道は会津田島より北側(会津若松寄り)が週末パスの利用可能範囲であるため、会津高原尾瀬口~会津田島が別料金となる。

下今市では、同じく2022年3月のダイヤ改正で引退した、東武の6050系を撮影し、野岩鉄道の鉄印が押印できる新藤原まで、東武鬼怒川線を用いて移動した。

画像2

東武・野岩鉄道・会津鉄道の3社は、線路がつながっており、直通列車も運行されている。2017年4月以前は、「快速」「区間快速」といった、浅草~会津田島で追加料金を取らない列車も運行されていたが、2022年3月現在では、浅草~会津田島で運行される有料特急の「リバティ会津」と、鬼怒川温泉~会津若松で運行される快速列車の「AIZUマウントエクスプレス」のみが運行されている。

新藤原からは、前述の「AIZUマウントエクスプレス」で、会津鉄道の鉄印を押印できる、会津田島まで移動し、会津鉄道の鉄印を押印した。写真の前方車両のAT-750形は、回転式クロスシートがついており、追加料金を取らない列車とは思えないほど快適であった。

画像3

会津田島からは、会津鉄道の名物列車「会津浪漫号」に充当される、「お座トロ展望列車」に乗車した。

お座トロ展望列車とは、その名の通り、お座敷、トロッコ、展望車両の3つが味わえる列車である。現在は2両編成で運転されており、下写真上部の会津若松寄りの車両がお座敷・展望車両、下写真下部の会津田島寄りの車両がトロッコ車両である。この列車には、乗車券とは別に、2022年現在、400円の追加料金がかかる。

画像5

画像4

会津若松に到着した後は、喜多方ラーメンを食べたのだが、ここでトラブルが発生。乗る予定だった14時33分発の磐越西線の普通列車が、折り返し列車の到着遅れにより出発が遅れるとのこと。最終的に、僕はこの日に限って前述の列車より先に出発する予定だった、「SLばんえつ物語」に乗車し、新津まで移動した。

新津に到着した後は、吉田へ移動し、2022年3月で引退した、115系を撮影し、新潟へと向かった。

画像6

その後、新潟港から新日本海フェリーに乗船し、秋田港まで向かった。

画像8

秋田県内では、一部の駅を除き、週末パスが使えないので、秋田港の最寄り駅である土崎から、羽越本線において週末パスが使える、最も北の駅である酒田まで、改めて乗車券を購入した(土崎~酒田は100kmを超えているので、途中下車が可能である)。

前述の乗車券を用い、羽後本荘で途中下車した後は、由利高原鉄道の鉄印を押すため、矢島へ移動した。

画像7

由利高原鉄道は、国鉄矢島線を引き継いだ第3セクターであり、全車両に「おばこ」という愛称がついている。

矢島からは、由利高原鉄道の観光列車で、アテンダントが乗務している、「おもちゃ列車」に乗車し、羽後本荘に戻った。

画像9

羽後本荘からは、坂町まで特急「いなほ」に乗車し、米坂線に乗り換えた。

しかし、それが悲劇の始まりであった。

小国駅付近を走行中、乗車していた列車が高齢ドライバーが運転する車と衝突事故を起こし、2時間も列車の中に閉じ込められたのだ。

画像10

ここから先は

506字 / 2画像

¥ 300

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?