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FRAGILEという手紙について


ずっと待っていたアルバム。
それなのに自分の気持ちに蓋を重ね過ぎて聴けなくなってしまったアルバム。
言いたいことが沢山あって纏まる気がしないが、書いているうちに整理出来てくるのではないかと期待している。
メンバーの事はいつも呼んでいる呼び名で書かせていただくので、この時点で不快に思われた方はお戻りください。
何日かかるやろな。
一先ず一曲目から書いていこうかな。



*宇宙船六畳間号*

まず5月にデモを聴いた段階で映像として浮かんだのは、大くんのキャスでよく見る部屋・液晶の画面・星の王子さま。
パイロットが砂漠で出会った小さな王子様に向けて書いた手紙の様な、誰も知らないけれど確かな繋がりがある事を示す歌だと思った。


※歌の話から脱線して当時の気持ちを書きます。

コロナで自粛期間に入り自分の誕生日前後に行けるはずだったライブが中止や延期(のちに中止になる)が決定。
それでもその時は「GWには行けるだろうから!」「アーティストの体調が1番だから!」などと自分に言い聞かせて悲しい気持ちを封じ込めた。
3月、4月、5月とライブには行けないのに、仕事は今まで通りにあった。
仕事に行けなくなってしまった人たちからすれば有難いことなんだろうけど、お店の感染症対策・連日の衛生用品の問い合わせ・田舎だからかコロナ禍だからといって減ることのない客数・自分が感染してしまうかもという恐怖よりも自分から身内に広めてしまったらどうしようと言う恐怖。
そんな終わりの見えないヒリヒリした日々が続くと流石に気が滅入ってくる。
それでもご褒美のライブには行けない。
なんの為に働いとるんやろうってずっと思いながら仕事してた。
5月に行くはずだったライブが延期になる。
そうやんな。っていう気持ちだった。
だんだんだんだん塞ぎ込んでいっていた。
そんな中FM802弾き語り部のオンライン配信が決定した。もう本当に一筋の光に思えた。笑
その数日後『宇宙船六畳間号』がYouTubeにアップされた。
(やっと歌に戻ってきました。お待たせしました)
そんな中聴いた宇宙船六畳間号。
「そちらはいかがお過ごしですか」
と、手紙のような一言からはじまる。
初聴きの感想を言葉を選ばずにいうなら、

松本大!!!!うわああああああん(泣)

でした。
デモだから音も少ないし荒削りだったけど、それでも優しい柔らかなメロディーに一聞き惚れして音を聴かずに歌詞を読んでみた時、歌詞だけでここまで映像が浮かんだのは初めてだ…と、早く続き読ませてほしいと思った。
素敵な小説と同じで、ただ文字をたどるだけじゃない、そこに景色があって音があって会話が聞こえたり会話に参加したりするような感覚。
そして、この歌詞は歌詞と言うよりもやはり手紙に近いと思う。
だから尚更続きが読みたくて仕方なかった。
まだアルバムになるのかEPになるのか分からなかった頃、それでもこの歌は一曲目か二曲目になるだろうなと予想していた。
一曲目やったら最高やなって思ってた。
アルバムの収録曲のタイトルが発表になり一曲目に宇宙船六畳間号の文字が目に入った時、ああこれはもう優勝ですね。ってほくそ笑んでしまった。笑
その他にもチョコレート、ベランダは今までの大くんから想像するにおまじないに近しいものなのかなと想像していた。
待ち遠し過ぎてアルバムフラゲ日は休みをもらっていたので、午後から店頭予約していた2枚を受け取りに行き、すぐに帰宅。
コンポにイヤホンを繋ぐ。
トラック数と収録時間が表示される。
12曲???前日にラジオで言ってたのはこれか!!!
と深呼吸するも荒ぶる感情を抑えきれないまま再生ボタンを押す(そのため収録時間がぴったり50:00なことは全曲聴き終わってから気付いた)
ここからやっとアルバムの宇宙船六畳間号の感想に入ります。


01.宇宙船六畳間号

イヤホンから音が流れ出す。
デモではほぼなかったイントロがついている…
少しテンポは上がっているが優しい音は変わらない。
宇宙感がましましだ…!!
なんだこの声、、これがボコーダー、、?
バンドの音入ってきた、、たまらん、、
めっちゃバンドや……(泣)
大喜くんのリズムのとり方大好き!!!
ギターソロ頭おかしいやろ!!!!!
音圧っっっ!!!!!
ギターソロの後の心音みたいな音がたまらんな!!!!!!
手紙の続きが聴ける!!!!!

足りない言葉に悲しまないで
渡される僕を仲間に入れて
沈黙さえも受け取れる
そう僕と君とで全てなんだ

うあああああ(泣)
はいいいいい(泣)
大喜くんんん
ベースやばいぃ
ギターやばいぃ
音圧…
アウトロに歌詞ついとるやん…

遠く離れていても
僕ら確かに繋がっている
宇宙の片隅で ルララ
大きく手を振っている
僕ら確かに繋がっている

ううううううううう(泣)

一曲通して歌詞だけを見ればやはり星の王子さまが浮かぶのに、そこに音や声が重なると一気に自分への手紙のような気がして胸がいっぱいになった。
何も見えない場所にいる私に向かって、メンバー全員が音で歌って導いてくれるヒーローみたいな歌になっていた。


一周目した時の感想はこんな感じです。

アルバムが聴けなくなった時期も宇宙船六畳間号は聴けていた。
その時の感想は↓
同期の音天才。
ドラムずっと好きだ。
ほんまギターソロなんなん…好き…
『だからね』のギター念押しみたいで好き。
ラスサビの『触れるんだぜ』のベース好き。
アウトロなんでこれで一つの曲として気持ちいのか分からんくらいみんなちゃうとこ弾いてない?
アベンジャーズなん??
大くんが作るコーラスと似とる。
それぞれが楽器で歌っとるんやんなぁ。

という感じ。
まだまだ気付いてないところいっぱいあるんやろうな。
アルバムの一曲目大好き女健在。


02.Enchanté

宇宙船六畳間号のアウトロからスッと入れ替わるようにして始まるEnchanté
小さな窓から回線が繋がり、その扉が開いて、挨拶をする。プロローグから第一章へのはじまりみたいだ。

Enchantéは個人的に別れの歌だと思っている。
いや、別れの歌というと"別れたまま"のような意味になってしまうかな。そうではない。形を変えてまた新たに始まっていく2人の物語が見える。
歌詞を抜粋できるわけではないが
"離れてしまっても僕らは僕らでしかない"
"何度でも新しい僕らで出逢おう"
そんな風に私は受け取った。
サビで聞こえる教会の鐘のような音から門出をイメージしてしまっているのかもしれない。

しかし視点を少し変えると
"どんな自分も自分だから心のままでいいよ"
"世界も僕らもどんどん変わっていくその度に何度だって手を繋ごう"
って、自分ってなんだろう?とか今の自分は受け入れてもらえるだろうか?とか不安になる気持ちに"大丈夫だよ"って言ってくれてるようにも受け取れる。

どちらにしても、風が吹いて秒針が進むみたいにはじまるイントロは、瞬きすればもう新しい景色があってその今がずっと続いていく・今をずっと紡いでいくイメージで、どちらの受け取り方をしてもしっくりくる。
音楽の余白とはこういうことなのかな。

あと曲に関して言うと

カーテンが揺れるたびに眩しかった世界

の、どんどん気持ちを昂らされていく感じと

今 空に飛び込んでいく僕ら

ここの本当に飛び込んでいくような、落ちていくような音が好き。
もっと細かく言えば

開けっ放しの窓

でキラキラする同期音が眩しい世界への種みたいで好き。
松本大が織りなす同期音はタイミングも音も完璧だと思う。歌詞だけでなく音でフォーカスを当てて説明してくれる。計算なのか感なのかは分からないが天才だと思う。
三曲目に入っているワーカホリックはその同期音が各所に散りばめられていてすごく楽しい。


03.ワーカホリック

車のエンジン音からスタートするイントロが一つ目の音
2コーラス目の目覚ましの音はスヌーズ機能を表すかのように時間をあけて2種類
時限付きのハートを表すチクタク音とパンが焼けたような音
今日も出勤、登校しなくしゃならないことに対するため息と再びエンジン音
でもそんな時に限って聴こえてくるクラップ音
どれも最高。

歌詞だけ読むと憂鬱になってしまいそうなくらいにリアルな歌詞だが、カントリーチックな曲の明るさと、ラスサビでメンバーのコーラスが入ってくることでかなり助けられている。このコーラスは憂鬱な日々も"誰か"に支えられてるから踏ん張れているんだなって事を思い出させてくれる。
この曲をアレンジして復活させてくれた真ちゃん大喜くん健仁くんが大くんにとって1番近い"誰か"なんだろうな。
この曲は一曲通してずっとギターが好き。要所要所で不穏さを出してくるところとか。
あとギターソロはもちろん好きなのだがその隣で支えるベースがとても好きだ。


04.EYE

今は、不穏な音で終わるワーカホリックの次にEYEが流れるとすごく安心する。
はじめて聴いた時から聴けなくなった時期も含めて、そしてきっと何年経っても特別な歌。
はじめて聴いたのは音源初公開のラジオだった。
仕事前だったから一度聴いて、少しだけ二度寝してから準備を始めようと思っていたのに大泣きしたせいでそんな余裕はなくなった。笑
私は直接的に自分が自分の視界に入ることがそんなにない。それは自分に対して諦めているところがあるから。もう気にしだしたらドツボだし、周りにいてくれる人たちが鏡だと思うから。
だから私にとっての鏡であるみんなには出来れば笑っていてほしい。私自身が笑えなくても周りが笑っていてくれたら私も笑っていることになるんじゃないかと思ってたことにこの文章を書いてて初めて気付いた。笑
自分に対して諦めている私は、せめてまわりまで汚れを広めないようにしなきゃいけないと思ってた。
愛すことは出来ても愛されるのが怖いのは、自分も自分を愛さなければならないからかもしれない。嫌われることの方が怖くない。
そんな思いの中で

僕も愛し愛されよう
ただ目の前の全てと
手を繋いでずっと汚し合おう
全てぎゅっと抱き締めるよ

という歌詞をファンにも歌ってほしいという大くんは私にとって鬼畜だ。けど宇宙並みの包容力だと思う。
そうか汚しあってきたのか。汚してただけじゃないんだなって、教えてくれた。
そしてその汚れさえも抱き締めてくれようとしている。もう、単純にびっくりする。笑
すごいこと言うよな。
曲は…本当にメンバー全員が歌ってると思う。どこが好きって言えやんほど好き。
歌、ギター、ベース、ドラム、ピアノ、オルガン、コーラス、全部好き。
歌の感想を書くために書いとるのにバカみたいに全部好き!しか言えやんほど好き。
リード曲をここまで好きになったのは初めてかもしれない。





このまま書き続けると本当に長過ぎる記事になりそうなため3回に分けて投稿することにしました。

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