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BTSがなぜ世界の心をつかんだのか

世界に配信できるツールを利用して、世界中のファンがまるで、彼らを守る軍隊のようにARMYと呼ばれ、彼らもARMYに愛を注ぐ。プロデューサーの作戦勝ちだろう。
もちろん彼らの独特の感性、表現力があってこそだ。非凡だ。まるで世界でひとつしかない珍しい美しい花を愛でているような感覚になる。日々愛を注がないと枯れてしまう。その花は今地球が抱えている問題にも機敏に反応し、存在することで問題意識を感じるようにオーラを発散している。コロナで辛い状況にある世界に、もっと自分たちのように、強く鋼のように、明るく生きようと訴えかけてくる。本当に時代に選ばれた男の子たちだ。
開花するまでは相当な苦労があっただろう。開花して、本人たちもびっくりする世界的人気になり、戸惑い、これからの活動をどうしていくか考えているだろう。
私には職場で知り合って、ひとまわり以上も年が離れているにもかかわらず、とても仲良くなった友だちがいるが、韓国にお嫁に行った。彼女に教えてもらって韓国の詩や金素雲、朝鮮戦争を違った目線で描いた「トンマッコルへようこそ」という映画も観た。もともとは同じ民族だったのに、別れてしまった南北の兵士が、トンマッコル村に滞在することで、仲良くなる。とても牧歌的で良い映画だった。そう。もともとは同じ言語を話す人たちだ。仲良くなれないはずはない。
また同じ国になる意思は双方はあるのだろうか。韓国民はどう思っているのか、トンマッコルに滞在した北と南の男たちはトンマッコル村になじんで、仲良くなっていく。どうして反日ばかり叫んで、南北のことを話し合わないのかさっぱりわからない。反日なのに、芸能人を送り込んでくる。その芸能人が少しでも親日の発言をしたりするとつるしあげる。親日になるのが嫌ならば、なぜ日本に大事な子たちを送り込んでくるのか、どうしてその矛盾を問う人が出てこないのか不思議だった。従軍慰安婦のことを言うが、やってることは同じではないか、憎い日本に大事な子どもたちを送り込んで、出稼ぎをさせると私は思っていたし、もともと日本でも韓国のもアイドルというものには無関心だった。韓国にお嫁に行ったその友だちは日本にいると、息が詰まりそうたが、韓国に行くと楽に息ができるのだそうだ。もう連絡が取れなくなった。むこうで幸せに暮らしているだろう。
無関心だった私がBTSを好きになったのは、母がコロナで死に、韓国時代劇で現実逃避していたころに、とんでもないパワーをくれたからだ。youtubeでARMYたちの愛あふれる画像を見ると、芸術家肌で、賢くて、可愛くて、情があって、下の子たちを可愛がるその表情と仕草はとても懐かしい、私がかつて子どものころ育った日本だった。最初は日本語でフレンドリーにニコニコ笑顔で日本の番組に出てくれていたのに、去年のレコ大の彼らはそれまでの彼らとは違っていた。表情も固く、日本語を話せるのに、韓国語を話していたのだ。まして、日本の選ばれた優秀な歌手たちの前に、テテがケガをして椅子に座ってパフォーマンスをした画像を送りつけてきた。ガッカリした。この事務所もまた、彼らを政治に使うのかと。今年韓国大統領選挙がある。トンマッコルを見たついでに「砂時計モレシゲ」というのも見た。私の父の従兄弟、職場の上司、先輩、学生運動経験者だった。私はその人たちにある種の魅力を感じていた。私たちみたいにウカウカ生きていない。国が間違ったことをしていると思うと何もかも投げ出して、身体を張り、刑務所に入っても諦めない。しかし戦いに破れた彼らはその片鱗を残す人もいれば、腑抜けのようになった人もいた。モレシゲはその学生運動、光州運動なのだが、学生ではないのに、そこに巻き込まれた気骨のある男の話だ。最後その男は死刑になる。学生運動で韓国はたくさんの子どもたちを殺したり、刑務所送りにした。そういう激しい人たちの目を反らせるために反日教育をしてるのだろう。姑息だ。北朝鮮をどうにかしてほしい。韓国の近代史の本を読んだが、南北別れたのも日本のとばっちりらしい。日本が分割されなかったため、自分たちがロシアとアメリカに半分にされたのだと。なんとも。そうだとしても、日本を責めるだけでは北の問題は解決しない。北のスパイに殺されるから何も言えないのだとしたら、もう北に掌握されているのではないか。
せっかくBTSのような美しい花を咲かせたのなら、彼らに反日を強要し、軍隊に入隊させるなどという、もったいないことはすべきではない。彼らにとってのこれからの2年、3年は非常に大事な時期だ。芸術家は時を逃すと取り返しがつかない。