見出し画像

緊急!映画「C'mon C'mon」観てください!

とても良い映画なので、ぜひ観て欲しい。教育にかかわる仕事、子育てされてる方、かつて子どもだった大人、みんなに観てほしいです☺️ツィッターで紹介してみたけど、スペースが少ないので、ここでたっぷりやっちゃいます。ざっとあらすじ。ジョニーという男。妹から、元夫が精神的に不安定で助けを求めてきたから、9歳の子どもとしばらく一緒にいてほしいと頼まれる。実は妹とは亡くなった認知症の母のことや、その元夫のことでいろいろあり、久しぶりの連絡だった。ジョニーはちょうど、アメリカ各地に子どもたちにインタビューしに行く仕事をしていて、妹のところへ行くのは可能だったので、妹宅へ行く。妹とぎこちない挨拶をして、甥っ子ともはじめましての挨拶する。やっぱりぎこちない。が!ジョニーはジョシーに大人にするようなユーモアたっぷりの挨拶をする。

一番感動的大事なことです!それからもジョニーは甥っ子ジョシーに大人のように接するのです!おそらく子どもたちにインタビューする仕事だからだろうか。そしてジョシーも一風変わった子。9歳の男の子とは思えない大人の会話をする。初めての夜、ジョニーは、妹の、ジョシーについての依頼メモ通りにベッドに一緒に入り、寝るまで本を読む。「オズの魔法使い」を読んでる伯父さんに、ジョシーは「何で結婚しないの?」「彼女と何で別れたの?」「どうしてずっと一人なの?」と質問攻めにする🤣初対面の伯父さんに9歳の子どもが聞くことだろうか😅でも読みながらもジョニーはちゃんと答える。答えるだけじゃなくて、「う~ん。何で別れたのか。。。わからないよ」と真剣に答える。

突然大音量でオペラを聞いたり、親のいない子になって、対話を望んだり、夜よく寝ないで起こしにきたり、とにかく大変だった。でもジョシーはわかってた。自分に心配させまいとママが内緒で病気のパパの様子を見に行ったこと、伯父さんが自分をもて余していること。子どもで気持ちをうまく言葉にできないので、親のいない子になって、気持ちを伝えたり、突然いなくなって、伯父さんが自分を愛してるのか、確かめたくなったり。行動はわがままな子どもだが、考えていることは大人と同じ。途中ジョニーの仕事である子どものインタビュー録音がはさまれるが、ここもみんなそれぞれ、子どもとは思えない洞察力だ。自分たちの未来について、犯罪を犯した親を持つ子ども、移民の子どもで今自分たちはアメリカでどういう位置であるか、親に虐待を受けていそうな子に、もし自分があなたの親だったら、あなたにどう言ってあげたい?と聞くとその子はたくさん言って、最後に、人に良くしてあげる大人になりなさいって言ってあげるんだと言う。ジョシーがそのたくさんの録音をじっと聞いているシーンがある。

最後の方に、映画のテーマのせつない種明かしのような本を、寝る前にジョニーがジョシーに読んであげるシーンがある。子どもはもともと宇宙にいて、地上におりて来て、たくさんの経験をして人として成長し、苦労して世の中を学んでいくが、子どもは大人になっていくごとに、昔のことは忘れていく、そして、やがて地球を去る時には去るのが耐え難いほど地球を愛しているのだというお話。ジョシーは伯父さんに聞く「伯父さんはバカだから、今こんなふうに一緒にいることを忘れるよね」と。ジョニーは答える「忘れないよ」「うそだ!この本は忘れるて書いてる!」「忘れるんじゃなくて、思い出したい時に思い出せるように、覚えておくんだ。」
私もジョシーのように変わった子どもだった子どもが苦手で、大人と話しをする方が楽だった。教師や友だちには子どものふりをしていた。幸い母の友人たちは私に友だちのように接してくれたので、人生について、昔日本で戦争が起こったことについて、いろいろ語り合った気がする。でも全て私は忘れてしまった。でも母の友人たちはずっと忘れずにいてくれたと思う。大人のようにしゃべる子どもの私を。ジョシーの方は忘れてしまうけど、ジョニーはジョシーと過ごした日々を、愛おしい思い出としていつまでも忘れないだろう。マイク・ニコルズ監督作。映画は全編モノクロです。でも世界観に合ってるので、違和感なし。伯父さんはホアキン・フェニックス。ジョシーはウッディ・ノーマン。彼はとても自然な演技で、とても可愛らしい☺️写真は映画館の前で撮ったので、光って見にくいけど、映画の雰囲気が伝わると思ってつけました😄