Nick Drake "Five Leaves Left" B面について思うこと & 総評

A面はこちら

B-1 'Cello Song

リュートチューニングのアルペジオの響きが爽やか。
イントロを弾くのは楽しいが、一瞬手癖っぽい変拍子があったりする。
どういう経緯でチェロソングって発想になったのだろうか?
即興演奏してたら自身のハミングがチェロのように聴こえたとか?

B-2 The Thoughts of Mary Jane

同じく明るい響きのリュートチューニングのフォークソング。

子供番組のような健全で可愛らしいフルートのオブリガードが印象的だが、
Mary Janeはマリファナの隠語だとか。。

僕にはもう一つツボがわからなくて、少し退屈してしまう。
曲調が似ているのでボツになったらしいTime of No Replyの方が好みである。

B-3 Man in a Shed

BEBEBEチューニングによる3連のリズミカルな楽曲。
ブルージーなイントロはかっこいいし、
ピアノ、ダブルベースとニックのギターの掛け合いが楽しい。
そう言えば、ニックドレイクのベンドが聴けるのって実は珍しい?

初めて聴いたときから割と好きな一曲なのだが、
伝記※では捨て曲(particularly the inconsequential 'Man In A Shed')とディスられてて昔ショックを受けた。。笑

B-4 Fruit Tree

終盤の山場。
ちょっと気軽に聞き流せない感じが、
同じく10曲入りのB-4に当たるジョアンジルベルト「三月の水」のÉ Preciso Perdoarと重なってしまう。

この曲はまだ語るべきでないと思う。

B-5 Saturday Sun

ニックがピアノを弾くノスタルジックなジャジーフォーク。
悪い曲じゃないし、ヴィブラフォンも印象的で
決して嫌いではないが、自分にとって重要ではないかなぁ。

総評:

好きな曲は、

Three Hours
River Man
'Cello Song
Fruit Tree
Man in a Shed
Way to Blue

の6曲(上から好きな順)。

思い出深い大切なアルバムだが、
音楽的には「普通に良いアルバム」であって、それ以上でも以下でもないかもしれない。
ニックドレイクのオリジナルアルバムでは、アルバム単位だと一番好みではない。ただし、BLは平均点が高いが、River ManやThree Hours級に好きな楽曲はない。

ニックドレイクの探求は続けていくけれど、全作品を全肯定する必要はない。
リスナーはそれぞれ自分の音楽を追求していくべきなのだ。


※Nick Drake: The Biography - Patrick Humphries


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