見出し画像

PLO8のすゝめ


みなさんどうもこんにちは。
CC team JAPANのはいぱーりゅうと申します。

今回はポーカーのマイナーゲームの記事を書きたい気分になったので、
久しぶりに記事を投稿します。

ところで、先日はアンケートにご回答頂きありがとうございました。

何かしらに偏るのではなく均等に割れて驚きでした。
103名の方に投票いただけたことも記事投稿に対するモチベとなりました!

投票数はPLO8が多数でしたので、こちらについて投稿したいと思います。
PLO8は過去に講習会で資料を作っていた種目で良かった、ひと安心。

今回のタイトルは「PLO8のすゝめ」です。

※すゝめって言葉が使いたかっただけ



最初に

本記事はNLHを主としてプレイする方に向けて記事を書いています。
要所要所NLHと比較したり例に出すのはそのためです。


PLO8とは


ゲームの名称は『Pot Limit Omaha High/Low Split Eight-or-Better』です。

長いので以下のように省略して呼ぶことが多いです。

・PLO H/L8 ピーエルオーハイローエイト
・PLO H/L ピーエルオーハイロー
・PLO8 ピーエルオーエイト
・O8 オーエイト
などなど。。。

ここでは主としてPLO8と呼びます。

そんなPLO8ですが、この『Pot Limit Omaha High/Low Split Eight-or-Better』とは何か?を分解して以下に説明します。

①Pot Limit
②Omaha
③High/Low Split Eight-or-Better

①Pot Limit

ポットリミットです。
ベット額に制限があります。
NLHのNo Limit(ノーリミット)とは、ベット額に下限があるのは同じですが、異なるのは上限があります。

ポットリミットにおけるベットやレイズの額の上限は、ポットサイズまでとなります。
このサイズで打つことをポットベット(ポットレイズ)と言います。

考え方としては、「コールした時に場にある全てのチップをポットに入れて、そのポット額分を(コールした分に含めて)打てる」になります。


ポットサイズの計算式は以下です。

ポットベットの計算式

ポット計算が早い人は脳内でもう少し違う計算方法で計算していますが、それはここでは割愛します。



②Omaha

続いて、オマハです。
オマハは、4枚のホールカードのうち2枚と5枚のコミュニティーカードのうち3枚を用いて役判定を行います。

NLHとの違いについて以下に記載します。
・ホールカードは2枚配られる一方、オマハでは4枚配られます。
・役判定がホールカード2枚+ボードから3枚のうち最高の役になります。

まず、ハイハンド、すなわちローのない通常のPLOについて考えます。

初めてオマハをやる方は役判定については注意が必要で、NLHで見られる1枚ストレートや1枚フラッシュと呼ばれるものは発生しません。


PLOを始めた方にありがちな間違いについて以下に例を挙げます。

フラッシュボードにおける注意点
フロップが3枚ともスペードで自分でスペードを1枚だけ持っている場合、フラッシュドローになりません。
「役判定がホールカード2枚+ボードから3枚のうち最高の役」となるため、ターンでさらにスペードが落ちてもボードのスペード4枚を選び、使用することはできないということです。

ストレートボードにおける注意点
ターンで5689となっていた場合に、7を持っていたとします。
それだけではストレートとはならず、7と一緒に4、5、6、8、9、Tを持っていないとストレートにはなりません。

トリップスボードにおける注意点
ターンで555Qとなっていた場合に、Qを持っていたとします。
この場合では、フルハウスの条件を満たしません。
役判定は「ホールカード2枚+ボードから3枚のうち最高の役」となるため、ボードからは4枚を選ぶことはできません。
よってホールカード2枚がポケットであった場合にフルハウスとなります。

ダブルペアザボードにおける注意点
リバーでボードが4488Tとなったとします。
この時、フルハウスとなるのは、①TTを持っている②T8を持っている③T4を持っている④84を持っている、のいずれかのみとなります。
8だけ、または4だけを持っている場合は、トリップスになります。


これらは、慣れれば間違えることはほぼありませんが、最初は注意が必要です。
役判定は「ホールカード2枚+ボードから3枚のうち最高の役」ということを忘れずに現状何の役ができているかを認識しておけば間違えることはないので、最初はしっかりと念頭に入れておきましょう。


③High/Low Split Eight-or-Better

ハイロースプリットエイトオアベターです。
ちょっと聞きなれない言葉ですね。
簡単に言うと、略すとハイロー8と同義です。

長いので分解して説明したいと思います。
まず、「ハイロースプリット」について説明し、その後「(ロー)エイトオアベター」について説明します。

ハイロースプリットとは、ポットの半分をハイで役判定を行って最も強いプレイヤーがポットを獲得し、ポットの残りのもう半分をローで役判定を行って最も強いプレイヤーがポットを獲得するものです。
要するにポットを半分に分けて、ハイとローでそれぞれ強い役を持つ人がポットを獲得するということです。
このようにポットを半分に分けて別々の基準でそれぞれ役判定を行いポットを処理するゲームをスプリットゲームと言います。


次に、ハイロー8とは何か?
ハイ側は変わらないので、ロー8について説明します。
まず、ローという約は端的に以下の2つに分けられます。
・ローR(レギュラー)
・ロー8(エイト)
 ※もう1つあるがここでは割愛
ハイローRやハイロー8としたとき、これらはハイ側に違いはありませんが、ロー側にだけ違いがあります。

それを説明する為に、先にローハンドについて説明する必要があります。

ローハンドは形成する5枚のカードのうち、最も高い数字をXとして、Xローと呼びます。
考え方はNLHでよく言うAハイ、Kハイの「ハイ」と同義です。
Aは1として扱い、
  6-4-3-2-Aであれば、6ロー。
  8-5-3-2-Aであれば、8ロー。
  K-J-3-2-Aであれば、Kロー。
  K-J-3-2-2であれば、ワンペア(2)ロー。

ここまではローRの説明です。

ローRとロー8は何が違うかというと、ロー8は、8ロー以下でないとローとして役を成立させることはできないという制約があります。
先ほどのハンド例の一部を上げると
8-5-3-2-Aは8ローとしてローの役を成立させられますが、
K-J-3-2-AはKローなので、ローなしとなります。


つまり、Eight-or-Betterという制約があると8ロー以下でないとローとして役を形成できないという条件が付きます
 →9ローやTローなどは、ロー成立とならないということです。

文章が羅列しただけではわかりづらいと思うので、
実際にPLO8でどのように役判定されるかを以下に示します。

s、h、d、cの表記はスーツです。
sはスペード
hはハート
dはダイヤ
cはクラブ
になります。

<例1>

<例1>

この場合、
・ハイハンドは、AAA33のフルハウス
・ローハンドは、8532Aの8ロー
になります。
ローハンドはボードで83Aを用い、ハンドは52を使用しています。


次に例1のボードの8sを9sに変えて考えます。

<例2>

<例2>

この場合、
・ハイハンドは、AAA33のフルハウス
・ローハンドは、なし
  ※9532Aの9ローとなり、8以下のローとならない為、ロー不成立
となります。


役判定では「ホールカード2枚+ボードから3枚のうち最高の役」となるので、ボードに3種類以上ローカードがあることが、ローが成立する必要条件となります。
すなわち、ボードに8以下のカードが3種類以上ないと役判定は必ずハイハンドのみとなります。
その場合はハイハンドのみでポットを争います。

さらに、以下のようなボードでは、ローは成立せず、ショウダウンではポットの全てをハイハンドのみで判定します。

<例3>

<例3>

<例4>


※例3では、ローカードが2枚しかないです。
※例4では、ローカードが2種類しかない(ローカードは3枚があるが、3種類ではない)
→これらのボードでは絶対にローハンドが成立しないためハイのみの勝負となります。


自分にローハンドが成立するかどうかは、
まずボードに8以下のカードが3種類以上あることが必要条件であり、
そのうち3枚と自分のハンドの2枚を組み合わせて8ロー以下が成立する必要があります。


最後に、本質的には価値のある表ではないですが、
8 or Betterにおけるローハンドは、以下に示す56種類のみです。

8ロー以下の役


そもそもハイ側は役が多数あります。
ペア系の派生群は1ペア、2ペア、トリップス、フルハウス、4カードとあり、
一方、亜種の役としてストレートやフラッシュがあります。


それに対し、ロー側はローという役しかありません。それは上記56種類のみです。

また、上記の表で背景があるローハンドは、同時にストレートにもなるので、ローを成立させつつ、ハイも強いという状況です。



PLO8の戦略

ここから先は

4,808字 / 3画像

¥ 1,900

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?