東三河高校生軽音部をつづけている


豊橋市周辺の高校には軽音楽部が少ない。さらに、ヤマハ主催のライブ形式なバンドコンテストが無くなり、高校生がバンド演奏を披露する機会が減ってしまった。


そこで「高校生バンドバトル」というライブ企画を考えた。高校生スタッフが企画をして、PAをして、ロゴのデザインをした。お客さんも高校生限定という同年代だけで作るイベントだ。音楽の仕事に興味がある高校生には、地元出身のソニー・ミュージックエンターテイメントの人に音楽を仕事にしている社会の構造を話してもらったり、クラムボンのライブ現場を見に行ったり。


高校生から見るとシライミュージックが、高校生をサポートするという構造だけど、たくさんの人に協力してもらっている。


「豊橋こども未来館ここにこ」のスタッフ本多さんの協力もあり、年に一度はスタジオではなく、ここにこの会場に自分達で音響機材を組んで、広い世代の人に見てもらう事が出来る機会を作った。


高校生と話をしていて、「軽音部作れるかも?」と考えた仮想高校軽音楽部構想。
「東三河高校生軽音部」に登録した高校生は、コミュニケーションアプリの中で、バンドメンバーを募集できる。ミーティングも出来る。インターネットを使いながらも東三河ローカルな使い方をしている。


しかし、COVID-19感染拡大の為、その活動が従来のように出来なくなった。学校の枠を離れて活動できる良さがリスクになった。結果、2020年の春以降その活動を楽しみにしていた高校を裏切る形になってしまった。


豊橋中央高校の軽音楽部顧問の今井先生に高校生の部活運営について相談したり、部活運営の様々な経験を得て、まさにこれからという時期だったので、高校生達には本当に申し訳ない気持ちであった。当時の音楽に対する風当たりの強さを考えると、とても活動出来る状況ではない。そろそろ活動できるか?と思うと次の波がくる。今までの形での活動は出来ない。


豊橋市にある2校ある高校軽音部も、従来の演奏の場を奪われていた。


「学校内の活動」という選択肢の重要性を感じつつ、僕が出来る事からはじめようと、各学校へPA研修に行ったり、スタジオに招いて、PAシステムの解説をして演奏環境の仕組みを理解してもらった。結果、校内で練習している環境の各機材の機能を把握し特性を知り、自分達で音響環境を組めるようになった。


毎年クリスマスの時期に行っているココニコでのコンサート、会場のサイズもちょうどよく、一昨年、昨年は、配信を入れながらなんとか継続できた。


そして、今年は夏に野外での演奏という今までとは違った形も実現した。
そんな中、あることに気がついた。今の出演者はもう元の「高校生バンドバトル」を知らない。


このイベントを作ってきた先輩たちの存在と離れている事は、良さもあるけど、ルーツが分かりにくくなる面もあるなと、ここに来て高校生である「3年」の難しさを感じることになった。


次は冬に何かできないか、考えている。40歳を超えてから勉強させてもらった事がたくさんある。なんとか面白い形にしたい。


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