マミがワニになった日

まえがき



漂流工房と申します。m(__)m
実は今日(2024/06/19)某所にて「マミがワニになった日」って何かのタイトルみたいだね。という話題になりついつい私のようなにわかがいらん事を書いてしまいました。
失礼しました。m(__)m

文 今井雅子先生 絵 島袋千栄先生のお二人で書かれた「わにのだんす」というとっても楽しい絵本がありまして、その本をクラブハウスで読まれている麻未さんが今井雅子先生から膝枕営業を受けた記念日だそうです。
記念日に余計なことを書いたお詫びにショートストーリーを考えてみました。

お話しの中で「マミ」という名前をお借りした麻未様ありがとうございました。


マミがワニになった日

小学生のマミちゃんはおしゃべり大好き、絵本大好きな女の子。
もちろん絵本を声に出して読むことも大好きで小さい子ども達に絵本を読んであげることも大好きでした。
特にお気に入りの絵本が「わにのだんす」
おどることがだ〜〜い好きなワニさんがいろんなところで踊ってお金を儲けるお話。と思いきや子どもワニのいる子ども村でお金よりももっと心が嬉しくなる事に気づくお話しです。
マミちゃんは今日もわにのだんすの絵本と一緒にベッドに入ります。
マミ「ワニダンサーのワニさんとあってみたいなぁ。ワニさん私の夢に出てきてください」
マミ「おやすみなさ〜い」

マミちゃんは気持ちよく寝ています。
おやおや?どこからともなく本の妖精さんがやってきましたよ。

妖精「この子ね。毎日私の絵本を読んでくれているのは。」
妖精「いつも読んでくれてありがとうね。」
妖精「そうだわ。お礼にワニダンサーさんに会わせてあげましょう。」
妖精「わ〜にわにわに!わ〜にわにわに!本の中に入っちゃえ〜!!」

ぼふっ!

なんだか騒がしくて目が覚めたマミちゃん。
マミ「ふわァァァ〜〜よく寝た〜〜」
マミ「あれ?なんか鼻が伸びてるような気が、、、。」
マミ「あれ。足が短い、、、太いしっぽ??」
あわててマミちゃんは手鏡で自分の顔を見てみました。
マミ「は?なにこれ。ワニ?・・・・」

マミ「なぁんでぇ!!!!!」思わず一人で叫んでしまったマミちゃん。

マミちゃんは気がついたらピンクのワニになっていたのでした。
マミ「どうしようどうしよう。なんで私がピンクのワニになっているの!!」

もうパニックで顔が青ざめています。
あ、いや、えっと、ピンクのワニが青ざめてるから紫色の顔でいいのかな??

マミ「そんなことどうでもいいわ!!」
ついナレーターの漂流に突っ込みを入れるマミちゃん。
マミ「元々あんたが私をネタにしたのが悪いんでしょ!!」

マミ「いつもいつも空気読まずに適当にへんな発言しやがって!」

漂流「わーごめんなさい、ごめんなさい、おっしゃる通りです。すいませんでしたぁ。」m(_ _)m

マミ「だいたいあんたはいつもいつも、、、、ぶつぶつ」

漂流「あの〜、マミ様、そろそろお話の本筋に戻っていただいてもよろしいでしょうか?」

マミ「仕方ないわね。戻ってあげるわよ!戻ればいいんでしょ!!」

気を取り直して
ママがマミちゃんの悲鳴を聞いてマミちゃんの部屋に来ました。

ママ「マミちゃん、どうしたのよ急に叫ぶからビックリしたわに。」
頭から布団をかぶって泣いているマミちゃんに優しく声をかけてくれます。

マミ「朝起きたら私ワニになっていたの。これからどうすれば??」

ママ「えっ?ええっと、、、、。」

マミ「そういう反応になるよね。薄々気づいていたわ。」

ママ「気づくも何も何言ってるわに?」
ママ「ウチは元々ワニ一家なんだからマミちゃんがワニなのは当たり前わに。」

ガバッと布団から顔を出してママを見るマミちゃん。
そこにはエプロンをつけて台所から慌てて走ってきたママワニが居ました。
ママもワニになっていたのです。

マミ「え、ワニ一家?」

ママワニ「そうよ。」
ママワニ「何か悪い夢でもみたんじゃない?」

マミ「夢、、、なの?人間だった事が凄くリアルなんだけど。」

ママワニ「まあいいわ。早く着替えなさい。準備できたら出発するわに。」

マミ「えっどこに行くの?」

ママワニ「どこって今日はマミちゃんの大大大好きなダンスワニさんの公演の日じゃない。ダンス観に行くんでしょ。」

マミ「そうだった。私なんでダンスワニさんの事忘れてたんだろう。」

公演会場に着いたママワニさんとマミワニちゃん、持ちきれないほどのダンスワニさん推しグッズを抱えています。

ママワニ「今日は自作の推しうちわとペンライトで応援しまくるわに!マミちゃん頑張るわに💪」

マミワニ「ママ、私の方が先にファンになった事忘れてないでしょうね!もちろん推しまくるに決まってるわに!!」

こうしてダンスワニさんのステージをおもいっきり満喫した二人なのでした。

あ、ワニって数え方1人じゃな、、、、、、

マミワニ「おい、漂流!お前また叱られたいのか?」
漂流「わーんごめんなさいごめんなさい。マジメにやります。勘弁してください。」

それから十数年。
すっかりワニの体に慣れて大人になったマミちゃんは普段は人間の皮を被って生活していますがワニであることを知っている仲間内では人間のふりをしなくていいのでワニとして過ごして居ました。

今でも大好きなのは「わにのだんす」だけど自分が読むだけじゃなくてネットを使って読み聞かせをしています。
マミちゃんの読む「わにのだんす」はとってもとっても楽しくて大好評!いつも子ども達からリクエストチャットが来るほどの腕前です。
今日も読み聞かせをやっているマミちゃんはすごく晴れやかな顔をして絵本を読んでいるのでした。


え、なに、ちがう?完じゃない??本の妖精さんから訂正が入ったって?

妖精「いや〜〜、実はマミちゃんを本の中に招待してから眠くなっちゃって。多分妖精パワー使いすぎたんだと思うの。」
妖精「それでちょっとお昼寝のつもりで軽く寝たら10年以上経ってたの。」
妖精「ほんとは2〜3日経ったら迎えに行こうと思ってたんだけどあの子めちゃめちゃ馴染んでいるから今更言い出しにくくって、、、。」
妖精「そういうわけで漂流さん、彼女に事実を伝えてきて。」

漂流「ええっ!そんな事したら私が怒られるじゃないですか!!」
漂流「それに私から言おうものなら命の危機そのものですよ!」

妖精「そう。だから言っといてね〜〜」
漂流「そんなぁ〜〜。無理無理。言えないよぅ。(泣)」

その後も楽しく朗読をするマミワニさん。
今日もまた人間の皮を被って仕事をしているのでした。


あとがき

最後まで読んでいただき本当にありがとうございました。
くすっと笑っていただければそれで私は充分です。
あらためて麻未様ワニになって3年おめでとう👏👏👏ございます〜。

朗読をしたいというとてもとてもありがたい方へ。

作品を読みたいと思ってくださってありがとうございます。
クラブハウス内での無料の朗読はご自由にお読みください。
私に事前連絡は不要です。
ただ、後からでも「読んだよ〜」とコメントなどで教えていただけると喜んで聞きに行かせていただきます。

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