黒い雨の降る夜に0228

【過去記事移行：2019年02月28日 01時57分54秒】

差出人の名前だけが書かれた封筒
膨れ上がって フタは閉まっていない

切手も貼られていないこの手紙は
手から手の 関係から関係の
時から時の 血から血のなかで受け継いで
ツイ二自分の手元へやってきた

手元へ来て早3ヶ月近くを迎えようとしている
しかし開けていない いや開けられない

毎日1ヶ月持ち歩いてみたが
膨れ上がった文字を 未だ一文字も見られずにいる

これを僕はいつ開けられるのだろう

そう 遠くで叩く音がきこえる

愛を 欲を 真実を
叫ぶものが 歌うものが
出せと やれよと 破壊セヨト。

キタル現実二目ヲソムケ
ソコ二確実ナ事実ヲツクル

青い傘は 赤い目に変わり
時は3年を迎えようとシテル

欲の怪物が 性の檻が ただ悲鳴をアゲル
向かうは餓死か それとも破壊か

幸せト云う味覚の錯覚二
サビシサがムナシサがヤルセナサが
悲鳴ヲアゲル。

キーンと甲高いコエが僕のココロをシメツケ
ドンと深いジヒビキが僕のナミダをサソウ

見える世界はイツシカ透明二
いや実感ノナイ世界二カワッテイル

終わり二セネバ 苦シイ

そう 再び 欲の怪物が 性の檻が
ヨビサマストキがきた

言葉が 写真が 映像がつむぐ

聞こえるかこの音が
聞こえるかこの叫び声が
開けなければならぬ キカネバならぬ

そう見える はじまる
すべてはこの手紙から ハジメテいこう