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フシギドライバーその2(毎週ショートショートnote、410字)

【その1もその2も途中まで同じです】

俺は世紀の大発明家だ。

どんなネジ穴にも合うドライバーを作った。名付けてフシギドライバー。

+だろうが、−だろうが、変形ネジだろうがドライバーの先を当てると先端がその形に変形しフィットする。

別の使用法を思いついた。俺は旅行に出かけた大金持ちの家の玄関にいる。鍵穴に入れるとガチャ。ほら開いた。

さあ、金庫はどこだと家の中を探すが、家が大きすぎて見当たらない。

あっという間に警察がやってきて逮捕された。通報システムか。

取調室で警官が用があったのか、俺を手錠で部屋に固定し出ていった。俺は隠し持ったフシギドライバーで手錠を解錠し外に出た。

フシギドライバーでパトカーを盗んで逃走した。またもや、あっという間にパトカーに取り囲まれ捕まった。

警官が言う。
「パトカーなんて目立つし、カーロケがついていて居場所もわかる。
他の普通の車を盗んでたらこんなに早く捕まらなかったのに、フシギな奴だな」

俺は知らないうちにフシギドライバーになっていた。


『本作品はamazon kindleで出版される410字の毎週ショートショート~一周年記念~ へ掲載される事についてたらはかにさんと合意済です』

追記
オチをその1とその2、どちらにするか迷い、結局、両方投稿しました。

こちらの方は、
「ふっ、くだらない」
と、鼻で笑っていただければ光栄です(笑)。

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