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五島市FWー成果報告編ー

この記事では、日程に沿って、それぞれの場所での学びを報告していきたいと思います。
また、それぞれの施設について事前調査した内容は以下のリンクにまとめてあります。是非この投稿の前に一読いただければ幸いです。

五島市FWー事前調査編ー

1日目

〇福江港二階浮体模型見学

浮体式洋上風力の模型の解説がありました。また、遠くに洋上風力が見えました。

浮体式洋上風力模型と遠方に見える浮体式洋上風力発電プラント
(写真ではかなりみづらい・・・!)

 〇岐宿燃料電池船、造船所見学

水素船の実証実験として使われていた船が陸に置かれていました。2年前ほどから使われなくなったそうです。

モニュメントと化し、現在は利用されていない水素燃料電池船「長吉丸」

〇五島市市役所訪問

まず、五島市の洋上風力についてお聞きしました。
訪問する前に調べた内容は、以下の通りになります。

五島市FWー事前調査編ー

お聞きした内容を共有していきたいと思います。

1 洋上風力を設置するときの騒音について

着床式の洋上風力は騒音問題があるのですが、浮体式洋上風力は、海に浮かべるだけなので騒音がなく、また、夜に作業をしなかったそうです。

2 生態系の問題について

 全国の鳥愛好家の方から意見が来るそうです。海の生態系の影響については、定点観測が難しいため、異変がある場合に漁業者に伝えてもらうようにしているそうです。

3 景観の問題について

設置されている風力発電は、小さいものなので、景観は問題にならなかったそうです。

4 漁業に対する配慮について

漁業への影響が最小限になるように、漁師さんにヒアリングしながら場所ごとの漁獲量をマッピングし、漁獲量が少ない場所を設置場所に選んだそうです。
また、1基設置からはじめ、13年間かけて実証実験を行ったため、漁師さんにとっても生活の一部になっており、洋上風力の周りには、太刀魚が集まるなどといった良いことも起きているそうです。

5 洋上風力で発電した電気について

五島市市民電力株式会社は、九州電力より5%安い価格で提供しています。発電された電気は、FITとして売電されているそうですが、FIT終了後にどのように売電していくかは決まっておりません。

次に、水素の活用についてお話を聞きました。
訪問する前に調べた内容は、以下の通りになります。

五島市FWー事前調査編ー

お聞きした内容を共有していきたいと思います。

1 水素船の実証実験について

県から実験のお金が下りなくなり、水素船を運航することができなくなったそうです。公共財を民間に渡すことが難しく、どのように利用すべきか困っていることが分かりました。

2 五島市として水素をどのように進めていくべきか

水素サプライチェーン実証試験に先駆けて取り組んだ五島市ですが、当時採算が取れず、電力・水素変換効率が実装には及ばないという理由から実証試験は中断、当時の担当者が離脱したことも相まって現在ではまだ洋上風力と水素をどのようにつなげるかが考えられていないそうです。基本的に現行の洋上風力発電に関しては、FITとしての売電収入で採算をとる計画であるため系統に接続する必要があるため、再生可能エネルギーから水素を製造するためには新しい給電方法を導入しないと水素が作れないそうです。さらに、水素を作れたとしても、本当への運搬コストを考慮すると採算が合わないことが分かりました。

3 Hxと五島市の協働について

最後に私たちが、リバースメンターとして五島市の水素活用を推進していくことができないか提案をしました。具体的に何をしていくかまでは決まりませんでしたが、今後も五島市と話し合いながら、協働の方法を模索していくことになりました。

市役所での議論の様子

洋上風力、水素の活用について新しい学びがあったり、五島市との今後の協働についてなど議論でき、とても有益なFWでした。
また、五島市FW全体の日程、五島市の観光についての記事もあるので是非ご覧ください。

五島市FWー全体まとめー
五島市FWー観光編ー


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