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ビジネス・エコノミクス

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ビジネス・エコノミクス関連のレポートを書いていきたいと思います。生煮えのものが多いかもしれませんがスピード重視で。 それから過去に書いたちょっと古いエッセイも”その後”の追加を含… もっと読む
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#GDP

#265 社会進歩指数は13位

社会進歩指数 (SPI)は社会的および環境的の程度を測定。 人間のニーズ、幸福の基盤、進歩の機会の分野における54の指標で相対的ななパフォーマンスを示す。 大恐慌後の80年前にクズネッツが出した「GDP」に代わるものとして考案された。 社会的および環境的要因には、健康(健康、避難所、衛生を含む)、平等、インクルージョン、持続可能性、個人の自由と安全が含まれる 2020年のランク

#186 日本の財政

日本の財政も確認しておきましょう。 まずはフローから。 歳入は 「消費税をゼロにする」などと選挙で聞いたけど、荒唐無稽な話。 歳出は、 社会保障、国債、地方で合計71%。 教育や科学へのお金が回ってこないはずです。 20年前と比較してみましょう。 社会保障費が3倍に膨らんで、公共事業や教育などは横ばいです。税収は変わっていないので、公債金は約8倍と大幅に増加してしまいました。 原因は高齢化。 長期でみても、社会保障費、国債費が増大。せめて国債費だけでもどう

#185 取り残されている日本の経済成長

日本経済はどのくらい成長してきたでしょうか? 名目GDPを見てみましょう。 2000年代以降、中国がすさまじい成長。インドはそれほどでもないな。 G7の成長率のグラフをみてみます。一人当たりで1997年基準です。 なんじゃこれは?という感じ。日本だけゼロ成長。 中国は入っていないけど、アメリカを越える成長ですから、もう見たくないと思うほど。 労働生産性でみてみましょう。 どうしちゃったの? これじゃあ賃金なんか上がるわけないよな。 当然ながら物価上昇率も一人

#182 2016年SNA改定

国民経済計算 SNA:System of National Accounts 一国の経済をストック面から記録する。 国連は、比較できるよう統一した基準を定めていて (United Nations System of National Accounts, UNSNA) 、国民経済計算はこの基準に基づいて作成されます。最新基準は2008SNA。 GDPは、1993SNAの中の一つ。 日本は2016年(平成28年)7-9月期から2008SNAへ改定しています。それ以前は19

#161 日本はサービス産業の所得が進んでいる?

#160 は「日本はサービス化が進んでいる?」でした。 就業者数とその構成比をみました。 では、所得=付加価値はどうでしょうか? グラフで見てみましょう GDPに占める産業別のウエイトです。内閣府「国民経済計算」より作成してみました。 第2次産業の低下と、第3次産業の上昇が鮮明です。 さらにサービス産業のなかの業種でみましょう。 第3次産業についてみると、サービス業(宿泊業、飲食店、娯楽業等)のウエイトが上昇し、卸売・小売業、金融・保険業等は概ね横ばいとなってい

#77 OECDの国際統計をチェックする方法。英語だけど大丈夫!

各国の比較をしたい。でも面倒。 こういうとき便利なのはOECDのデータ。ちゃんと揃えてくれている。 OECD stat https://stats.oecd.org/ OECD data https://data.oecd.org/ 英語はハードル高い人は日本語の入り口から入るといい。 Tokyo https://www.oecd.org/tokyo/statistics/ これで昨日の日本のGDPランキングを見てみましょう。日本は2019年のデータらしく、26位で

#76 日本人は豊かですか?世界で第何位?8位くらいかなあ?

1人当たりGDP(IMF)でみましょう 2020年は23位に上昇しました。40,146USドル 2019年 33位 40,063USドル 2018年 26位 39,304USドル トップ10は以下のとおりです。ルクセンブルクは子供や老人も含めて年収1千万円を超えるってすごい。他の国も6百万円ということは現役は1千万円を超えているくらいになります。日本は上位10位に入るのもほぼ無理。夢のまた夢。 次の上位20位も厳しい。 ここに登場。 これが上位30国です。ここ数

#74 「戦後日本は何も無いところから始まった」は本当か?東京オリンピックの幻想

「焼け野原からスタート」。こういう言説は良く聞かれます。 戦争で東京をはじめ多くの都市が空襲や原爆でやられました。 人もたくさん亡くなったし、特に若い男が戦死しました。モノもなく食料難。教育も満足に受けられなかった世代があります。 終戦直後の経済力を国際比較してみましょう。 1945年(終戦の年)の日本の1人当たりGDPは、ベルギーの1/3、オランダの1/2、ブラジルとほぼ同じくらいでした。 50~73年まで9.3%/年の高い経済成長でした。この間、世界年平均は4.