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VRCパペットスンスン問題(8/20追記)

(24/08/21 13:30 一部表現修正しました)

ことの経緯というのはやや遠回りになる、今現在パペットスンスン問題(名前は適当)というのが起きている。
これはわりかし根深い問題でもあり、vrc全体に言えることでもあるし、なんならインターネット全体に言えることでもある、故に広く周知したい、ただし内容においてはvrcについて熟知した上で読まれるものとします。

また、人は正義の立場に立った時にタガが外れることがある、かくいう筆者もツイッター上であまりよろしくない表現をしたことについては反省したい。
極力事実であることをまとめたいと思う、あくまでもまとめであり、ここに批判の意思はないことを明言させていただく。

それではまずは経緯から順番に説明させていただく、その後に様々説明をさせていただきます。


そもパペットスンスンとはなにか?

青い毛むくじゃらのぬいぐるみ、ツイッターやYouTubeなどで投稿されている動画コンテンツのキャラクター。
詳しいことを知っているわけではないが、ワッフルのデコボコから飛び出してきたり、ただ一言つぶやいたりする"セサみ"のあるやつ。

何って言われるとわからない、なんだろう……。

概念的には「ちいかわ」や「おぱんちゅうさぎ」みたいな属性のヤツである、そも気になるなら追いかけてみてください。

パペットスンスンがなぜVRCに?

わりかし前提知識として必要なのはこの辺から。
まったくVRCとは関係のない界隈、某FPSの動画内にて登場する人物の一人が「パペットスンスンの声真似が完全一致レベルで上手い」というシーンがあった。
結構人気の投稿者であり、視聴者はかなり多い。

そしてその声真似の音声を積んだアバターが作られた、あくまでもパペットスンスン+その動画のファンコンテンツとして。

これが皆さんのご存知であるVRCのPublicアバターの「snsn」であった。

お分かりの通り、あのアバターに入ってる音声は声真似のほうであり、ただし似すぎてて事情を知ってる人以外は理解していなかったというのが現実であった。
まあこれ自体は別に問題ではなかったのだが、唯一問題になったといえば「異常に流行ってしまったこと」くらいか、だれも彼もこのアバターを使っていたし、見たことあるくらいのものになっていた。

なんで公式が声明を?

この広がったスンスンアバターはさまざまなところで見られるようになった、かわいい使い方の人もいた、スンスンで集まってホラーワールドに行ったり。

そんな中でツイッター上で「スンスンが寝ている女性アバターに腰を振ってjustまがいのことをしている動画」が上がって、なぜかバズった。
この女性アバターに中身がいるかどうかはわからない、居ないように見えるが、まあ実際そこが問題なのではなく、この使い方は間違いなくよろしくなかった。

おそらくこの動画がパペットスンスンの公式の目に触れたのだろう、公式は例の声明を出したわけである。

何が悪かったの?

筆者が観測した範囲の話だが、今回の問題について根本的に理解していないひとが思ったより多かった。

まず始めに

・パペットスンスンはVRCユーザーのオリジナルキャラクターではない
・パペットスンスンアバターは公式に許可を得ていない
・声明では「著作物の適切な利用についての理解を」と発言

パペットスンスン公式声明より

パペットスンスンはVRC公式及びスンスン公式のものではない

かなり多かった発言だが「スンスンのアバターって公式じゃなかったのか」という発言。

VRC上には様々なグレーアバターから完全ブラックアバターまで闇が広がっている。
例えばポピー横丁でうろうろしてるゲームのキャラクターのアバターなんかはもうほぼアウトだ、物によってはゲーム内からデータを吸い出していたりもする。
また、今回のようにファンが自分の手でパペットスンスンの姿を作ったり、パペットスンスンじゃなくてもアニメやゲームのキャラクターなどを作っていた場合は線引きが曖昧であったりするのだが、それもシロではなくクロよりのグレーだと思ってほしい。

まあ自作のファンメイドアバターについては咎められることはあまりないが、そうでない限りアウトだと認識してほしい、なんならファンメイドだから許される訳でもないのだから、とくにぶいちゃの土壌はこの辺のリテラシーが甘い。

外国のワールドから引っ張ってきたbooth販売アバターの再配布モノも、ゲームから吸いだしたアバターも、アウト、公式から許可が出てたり公式配布のアバターなんてマジで無い。

ギルティギアの衣装とかは販売されているから公式~みたいなものはある、ただし本当に片手で数える程度しか無い、ポピー横丁やら外国インスタンスでのさばっているあの手のものはアウト、覚えて帰ってくだされば。

パペットスンスンアバターもそれのうちの一つだったというわけ、ファンメイドだったからグレーだったけど公式ではないということ、さらに声は別人のものであることをもう一度確認しておく。

公式声明について

かなり優しい声明であったと思います、やめろとは言わなかったのは本当に優しい。

分かりやすい柔らかめの文にしてみよう。

「パペットスンスン公式はVRC内で使われてるパペットスンスンアバターについて許可を出していません
不適切な使われ方をしていたのが発覚した場合、悪質さの程度によっては法的措置するよ」
「パペットスンスンの適切な使い方をお願いします」

パペットスンスンに限ったことではないのだが、基本的に二次創作とかなんだとかって言うのは公式は見て見ぬ振りをしてくれている。

ブルアカ公式だってどんな本が売られているか知ってるし、ポケモン公式だってファンアートたくさん描かれてるのを知っています。
本当は著作物です、キャラクターとかそういうの、本当は取り締まれます。
でもなんでしないかって言うと、もちろん賑わってくれれば宣伝にもなるし、ファンがそれで楽しんでくれるならいいことじゃないですか、公式は分かってて見てみぬ振りをしてるんです。

でも、悪いことに使いはじめたらその限りではないです、公式の善意を踏みにじってはいけない、だからどこの界隈でも公式は「見てみぬ振りをしているから問題を起こすなよ」という立場なんです、そういうバランスの元に成り立っているんです。

今回のパペットスンスン問題とは、貴方や貴方の友達が、友達と一緒にいるときにパペットスンスンのアバターを使って遊んでたことは別に問題ではないし、Publicにいる初心者がパペットスンスンの格好してうろうろしてるのが問題なのではないんですよ。

パペットスンスンの格好で人に粘着したり暴言はいたり迷惑をかけるやつが出てきたこと、これらはブランドのイメージダウンに繋がります。
パペットスンスンの格好してjustなんてもっての他だし、それを動画に撮ってツイッターに上げるなんていうのはどんな立場でも擁護できないことだ。
ただ「品位を下げるな、迷惑かけるな」という基本的なことが問題になったのだ。

「適切な利用をお願いします」の意味をしっかり考えよう。

そして、これはパペットスンスンに限りません、どんなアバターでもアバターじゃなくても、vrcの中でも外でもです。

人に迷惑かけるな、いやがることをするな。

VRCのアバターでこんなの使っちゃったな、とか、こころあたりのある人は「二次創作 黙認」で検索してみましょう。
二次創作ですら黙認なんだからデータ吸出しアバターとかboothで売ってるアバターの無断再配布がいいわけない、そういう話。
わからない初心者などは知ってそうな友人やプレイヤーに聞いてみましょう、リッピングアバターとかいえば分かると思います。

音声元の方々も寛容であったし、パペットスンスンというものがマリオと並ぶほどに認知度があるわけではなかった、誰もがパペットスンスンを知っているわけではなく、そういうものだと思ってしまえばそれで終わりにはなってしまうことでもある。
知っている人や注意深い人から、緩やかに収めることが大切なのだ。


追記

本文のちょっとした誤字訂正とか、読みにくい部分の訂正だけしました、内容に変化はございませぬ。

そのついでに少々追記をさせていただきます、大した内容ではありませんが。

現在「スタンミ現象」で初心者爆増中ですよね、そんな最中でこういう問題が起きるのはあまりよろしいとは言えない面もあるんですけれど、初心者の人には啓蒙のようなものになったのかなと。

ゲームのキャラやアニメのキャラ、それらに限らずVRCの中にそういうアバターが公式/公式許可済で置いてあることはありません、99%ありません。
ワールド検索で出て来るような「〇〇`s avatar world」みたいなのはほぼ全部規約違反です。 ⇐ここでモノとってくる初心者が多い
ほぼ全ての正規品はBoothでの販売品のみです。

無料で手に入るアバターはごく一部を除いてありません、VRC内で手に入るアバターでシロなのは「AVATAR MUSEUM」や「アバター公式ワールド」のような展示ワールドにおいてあるサンプルアバターのみです、人づてに貰える事のあるサンプルアバターもありますし、そういうのを使うとかしましょうね。

また、話は本文のものに戻りますが「不適切または好意的でない使用」をせず「著作物の適切な利用」をすれば万事オッケーなんか?みたいな奴とか、逆にそう言ってる人を批判したりとか、嫌な連鎖に入っているなあと観測しています。

何でもかんでも答えが欲しい方々の為に「ネット誹謗中傷弁護士相談」より引用した法律的な答えを用意しました、争うくらいなら調べたほうがよろしい、建設的だし。
とはいえ細かい話や表現は省略させていただく、読みづらくなる、気になるなら調べてくださいね。

・二次創作は、著作権侵害にあたる
二次創作物というのは、原作に新たな創作性を加えたものを指すそうです。
今回の件で分かりやすく言うと
「パペットスンスンの公式の絵などをそのまま模写したりトレースしたものは二次創作物に当たらない」(これはこれで複製権侵害)
「パペットスンスンの3DCG化」(創造性を加えたものと言える)
ゆえに二次創作物であり、原作者には二次的著作物を作成されない権利があり、それを侵害する形になります。

ただしこれらの侵害を原作者が親告罪で起訴しなければ処罰の対象にはなりません、例えば警察がみつけても原作者が訴えなければ罪にならないのです、ここに黙認という形があります。

黙認の理由は様々です、「ネット誹謗中傷弁護士相談」によると、著作者が二次創作に理解がある場合もあるから、二次創作によって原作の人気が高まるから、訴訟は金がかかるから、等です。
ですが任天堂だって小学館だって二次創作物に著作権侵害で訴訟を起こしたことがあります、悪質であったり原作を貶す内容だったり被害が出たから、だから二次創作はアウトだけど黙認されているが原作に首根っこ掴まれているわけです、これらの判例は上記のサイトに乗っているので気になる方は調べてみてください。

また、二次創作におけるガイドラインが定められている場合はこれらを遵守しなくてはなりません、東方とか艦これはガイドラインありますし、東北ずん子のガイドラインなんかは有名なのではないですか?

(Q:エッチなことに使ってもいいの?
A:そういうのはこっそりやるものです) ←これ

東北ずん子ガイドラインより

ガイドラインがないパペットスンスン(スンスンに限らず)みたいなものはじゃあ全部違法なのかって話、いや違法なんだが、ファンアート描いたって厳密にいえば違法なら何もするなって事にもなるしね、コミケでコスプレしている人や同人誌を頒布している人はじゃあどうなってんねんって事になってくるではないですか。
だから公式は上述の理由であったり、多少のことは目を瞑ったりしてくれているんですね。

つまり、何してもオッケーなんてものは勿論存在しません。
更に、公式がこう言いました、それさえ守ってれば何してもオッケーしょ、なんてことも通りません。

だから本文で書いた通り「人に迷惑かけるな、いやがることをするな。」という結論に至るのです、目の前にいる人のことだけではない、原作者、それのファン、関係者、人目に付くものならばそれを見る人、すべてに「人に迷惑かけるな、いやがることをするな。」なんです、リスペクトを欠いてはならないんです、これはとても難しい話ですが。

だから、VRCに置き換えれば、アバターをどこで手に入れどこでどう使うか、人様に迷惑の掛かる形で使ってはならない、規約に反してはならないんですよ、お分かりいただけますか?

そしてこれはとても大事な事ですが「批判の意思はない」という事をもう一度書かせていただきます、今回の原因を煽り立てたりしているのではなく、話の主題はアバターの出所についてですから。

これは読者のあなた方ひとりひとりにも言えることです、どんな理由が在れど他者に石を投げていい訳ではありません、この記事は「事実のまとめ」と「それに基づいたVRCにおけるリテラシーの話」をしているのです。

こんなことをする奴がいるのか、ありえねぇな!
皆で晒そう!ボコボコにしてVRC引退させよう!だってコイツが悪いんだから!俺たち一般ユーザーは悪くないんだから!

このようにならないでください、だめですよ、そうなる人は本当にいるんす、いろんな界隈に一定数いますが、誰にでも失敗やミスはあります、程度の差異はありますが、ミスした人を吊し上げたり叩いたりするのはやめましょう。

筆者も表現に角が立ちがちであるので、本当に気を付けねばならないことではある、申し訳なかった、俺と一緒にがんばろう。
もう一度言いますが皆さんも気を付けようという内容です、リテラシーの話です。

終始一徹「人に迷惑かけるな、いやがることをするな」という話、全てにおいて最初から最後までその話、本文から追記までその話。

「答え」が欲しくて仕方ない連中もいるので、そういう手合いに向けた考慮もしておこう。

・今回の件について、VRCやってて自分自身もそうならないように気を付けようね
・パペットスンスンのアバターに限らずすべてのアバターは規約を守り、人に迷惑をかけないようにしよう
・二次創作とは版権元のお目こぼしの元に成り立ってる事を理解しましょうね
また、誰かをバッシングしていい理由はないので、今回の炎上元もそうだし、これから道行く道で出会う人で「よくないアバター」を使ってる人がいても吊し上げたりせず、優しく教えてあげましょう⇐最重要最重要最重要最重要最重要最重要最重要最重要

なんにでも答えがあるなら人間は悩まねえし罪に答えがあるなら裁判はいらない、最も近いものを見出していくしかないんだよ、学校の勉強と数学と理化学だけだよ答えがあんのは、その中で正しい行いを出来るようにその都度判断していかなくてはならない、正しい行動=正義でもないし、あやふやな中で正しく遊ぶことが出来るよう、お互いがお互いを修正しあえる界隈になれたらそれが一番よいと思う、VRCがそういう世界になれたら一番よいと思う。

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