おつり2

おつりの渡し方について

以下は、2006年5月にブログに書いたもの(ちょい短縮してある)。これ、今ではすっかり定着しているように思う。

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日常のなにげない所作について、「あれ?いつからこうなったんだ?」と思うことがたまにある。潮目が変わるというか、あるときを境にがらっと変わったりすることがあるから、なんとも面白い、といった小ネタ。

ここで書きたいのは、最近とみに増えてきた(ように思われる)、新種の「おつりの渡し方」についてだ。

ことばで説明しようとするとなかなかややこしいので、絵で描いてみた(上にあるやつ)。あまりの出来の悪さに暗澹たる思いを禁じえないが、まあいいたいことが伝わる程度ではあるだろうということでご容赦いただければ。右側にお店の人、左側が客と思ってほしい。要するに、おつり渡すとき、おつりを持っていないほうの手を客の手の下に添える、というやり方とでも表現すればいいだろうか。

私がはじめてこのやり方に接したのは、記憶が定かではないが、TSUTAYAあたりではなかったか。居酒屋みたいなところでもずいぶん前からあったと思う。いつごろからなのかは残念ながら覚えていないが、たぶんここ数年、のような気がする。

きっとお店のマニュアルとかで決めたものなんだろうが、いったいこれは、何を目的にしたものなんだろうか。客がおつりを落としたときに受け止めるため?とっさに受け止めるなんて実際には無理だ。ていねいな印象を与えるため?全然そんな効果ないと思う。

さらに混乱させるのは、このとき下に添えた手で、客の手に意図的に触れる動きをする場合があることだ。私の経験からいえば、これをやるのはお店の人が比較的若い(あるいは若そうな)女性である場合に限られている。あらぬ想像がよぎる。まさか、これは営業上の「フック」なのではあるまいか、と。思い当たるふしがあるのは、私が出した手に対して新米らしきお店の人が下から手を添えるとき、いかにもしかたなくといったぎごちない風情で指先だけをちょんと触れてくる場合があることだ。お店のマニュアルで「お客様の手に下から触れることで、お客様は好印象を抱き、再び来店しようと思うのです」みたいな指導をしてたりするんだろうか。なんかちがう業種みたいだが。

もちろん、TSUTAYAあたりだと男性従業員も似た所作をするから、別にそうした「特殊」な意図はないものと思うのだが、いやしかしなんとも不思議だ。たまに、レジのカウンターに手を載せて、下から手を添えられないようにしてみたりする(いじわるだね我ながら)と、お店の人も一瞬どうしていいかとまどってたりする。一度聞いてみたいとかねがね思っているのだが、なかなか機会に恵まれない。事情をご存知の方、ぜひご教示いただければ。

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