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【GPベスト16】覇型モルトNEXT構築紹介

初めまして、冬野悠花(ふゆのはるか)と申します。

今回はいちデュエプレプレイヤーとして、デュエプレGP(以下GP)予選15位通過・最終結果ベスト16と、なかなかに満足のいく良い戦績を残せたこと、自分のここまでの調整の日々を記録に残したいと思い、今回筆を執ることにしました。

まさか公式配信に自分の名前乗るなんてなあ…

本記事では、自分の使用した覇型モルトNEXTの構築や各対面への基本戦略についてお話できればと思います。
(これとは別に、GPの対戦カバレージや日記調の赤裸々な調整記も今後上げれたらと思います)

駄文長文は久々の執筆ということでご勘弁下さい。よろしくお願いします。


環境と『モルトNEXT』を考察しよう

この構築を作成するにあたって、大会2週間ほど前から本格的な調整を始めました。

まずデッキ構築の方向性を決めるため、次のように環境予想をしました。
ここでは純粋な強さと使用率を総合して考察しています。

Tier1】
・赤青UK ・白単天門 ・各種バイク
【Tier2】
・緑単サソリス ・5C系(デッドマン・エグザイル・MAS)
・黒単ヘルボ ・白単サザン
【それ以下】
・モルトNEXT ・白単連鎖 ・モルト王 等々…


「…なんでこんな環境のGPにNEXTで出ないといけないんだ?(心の声)」

それでもモルトNEXTで出場した理由は単純明快。

『モルトNEXTしか自信もって回せないから。』

GPという大舞台で、慣れないデッキで失敗ばかりで負けるなんて一生後悔するだろう。
環境が向かい風だと?
でもやるしかない。
2週間前の自分が腹をくくりました。


腹くくった自分が次に始めたのが、『モルトNEXTというデッキを言語化する』ことでした。
漠然と「ずっと好きで紙のころから使っているから」と話すだけじゃなく、一度デュエプレのモルトNEXTにしっかり向き合おうと。

結果、GP環境時のモルトNEXTの長所と短所がこんな風に整理できました。

長所
①バトライ閣やジャックポットエントリーによる、『上振れた時の盤面構築力』が環境デッキと比較しても高い、というか青天井
②悠久・永遠・ダイハードの8コストドラゴンの効果による『盤面拘束力と対応力の高さ』
③最速4ターンに1枚でゲームを決めきれる、『モルトNEXT単体でのキル性能』

短所
①デッキスロットの半分以上を確定枠が埋めることや龍マナ武装の達成が戦略上ほぼ必須であることから、いわゆる『メタカードによる環境対策』がほぼほぼできない
②デッキの平均コストの高さと、メンデルスゾーン採用ながら呪文10投以上になることがほぼ確定するために生じる『事故率の高さ』

こうしてみると、当たり前かもしれないことを改めて整理できたことで、プレイの方向性間違いによるミスが減ったので実際やってよかったなと。

ここまで分析したうえで、2つのことを決めました。

①赤青UKは無理。当たったらしょうがねえ。
いわゆる『割り切り対面』を赤青UKとしました。
環境調整中の勝率が一番悪かったこと、UKに勝つための構築が他の対面にうまく回らないことが要因。
UKのせいで歪むのなら、いっそ考えないほうが勝ち切れると踏みました。

②受け採用はしない。フルパワーかつ安定性の高い構築を目指す。
もちろん受け採用型構築も調整として回しましたが、モルトNEXTが持つ長所が死んでしまうこと、そもそものNDで採用できる受けの質が環境対面に刺さらないことをみて見送りました。
ランクマならありですが、今回はGP。
受けだけの理由で採用はせず、強みを伸ばしきる方針をとりました。


デッキリストと採用カードについて

お待たせしました。デッキリストです。

1ヶ月、笑って泣きながら頭抱えた相棒です。

各種採用カードと枚数について詳しく紹介していきます。

フェアリーライフ 4枚
3とか2枚採用が一般的で、2枚は確定枠かなと思います。
GPで使用数が多いと予想したバイク系に対して踏ませることで、ドラグナーの着地が早まり、変な除去トリガーよりも有効トリガーになる場面が多かったことや、2→4→6のマナカーブの安定性を少しでも高めたい思いがあり4枚採用。
実際GPは緑単色が埋まりすぎて心の中で泣いた場面が多かったのは内緒

メンデルスゾーン 4枚
悲しいけど4枚確定枠。
かなりのツンデレさん。僕は嫌いです。
GP2日前に心折りにきた君のことは忘れないし許さない。
その反動なのか、GPではかなりデレてくれたのでまあ…
いや、やっぱ許さない。

※厄落としに本当に行きました

フェアリーの火の粉祭り 4枚
4枚確定枠。
これのあるなしでハンデスしてくる対面への勝率がガクッと変わるほどかなり重要なカード。
後で紹介するガイグレンや(今回は見送った)グレンモルト刃との相性も良く、2→4→6→9を意図的に目指す対面もあります。
縁の下通り越してモルトNEXTのでっかい基礎固めのカードです。
なんでもいいのでプロモが欲しいです復刻はよ

無双竜鬼ミツルギブースト 4枚
4枚確定枠。
NDでは貴重な赤緑ドラゴンマナ基盤、速攻対面での面除去としても優秀。
昔ながらのメンデル2ブ→ミツルギ→モルトNEXTのパッケージの強さはTCG時代からのお墨付き。
4枚採用しない理由はないかなと。
紙の時から好きなカードの1枚です。
モードチェンジが好きです。

龍秘陣ジャックポットエントリー 4枚
4枚確定枠。
モルトNEXTが環境のTier表に居続けられる所以はこのカードにあると思う。
ドラグナーや8コストメタドラゴンの早出しと実質的なドラゴンかさ増しになっている点が単純ながら強し。
まさに整理したNEXTの長所とベストマッチなカード。
デッキの呪文枚数増えることと天秤にかけても圧倒的にメリットが勝つ。
試合後半に余りがちな軽量ブーストとのくっつきの良さも〇。

次元龍覇グレンモルト覇 3枚
自由枠。
刃型と覇型どちらで出場するかには最後まで悩みました。
それぞれ使い込んだ上で感じたメリット・デメリットをまとめるとこんな感じ。

モルト覇の場合
【メリット】
・エンドレスヘブン(ネバーエンド)とジュダイオウ(サウザールピオ)の採用ができる。
前者は5C系、後者はバイクなどのアグロデッキにかなり強く出れる。
【デメリット】
・マナ武装7が最速エントリーと嚙み合わなかったり、マナ置き等のプレイングが刃と比べ難しい。
・アタックトリガーである以上、UKなどの受けが強いデッキに対して、相手のカウンターでむしろ不利状況に持ち込まれる可能性がある。

モルト刃の場合
【メリット】
・グリージーホーンによる面除去やホワイティのフリーズ効果など対面を問わず器用な立ち回りが可能。
・盾を殴らずに盤面コントロールができ、赤青UKに対して強く立ち回れる。
【デメリット】
・マナコストの重さもあり、バイクなどのアグロデッキに間に合わない
(ガイムソウで早出しできるがコンボ要素になり要求値高め)

今回は赤青UKを見ないことに決めていたため、今回は覇採用にしました。
プレイングに関しては、もともとTCGでドルマゲドン型モルトNEXTに採用していたパッケージだったのもあり、その時代を思い出しながらプレイしてました。

超戦龍覇モルトNEXT 4枚
4枚確定枠。
魂。GP当日も連れていって常に胸に掲げてました。
効果あったかは実際のところわかりませんが安心感はありました

ただ馬鹿みたいに何も考えないNEXTは非常に弱いのでしっかり考察。

『戦略的ハートバーン』という単語、昔からのDMPはご存じかと思います。

知らない方のために。
『一見何も考えずにチンパンジーのようにモルトNEXTからハートバーンを出してフルパンを決めているかのように見えて、その実、膨大な調整データから、この局面ではハートバーンを選択することが最も勝率の高いプレイングであるという戦略の上でハートバーンを選択すること。』
(引用:ZweiLance様ブログ)

簡単に説明すると、たとえ対面が受けが強いタイプのデッキであっても、相手の盤面や手札状況、一般的な受けカードの採用情報などから判断し、バトライ閣によるコントロールプランよりもハートバーンでのシールド割り切り早期決着のプランをとること、を指します。
この認識で間違いじゃないよね…?

これ、経験則上、モルトNEXT使う上で本当に大事です。
Tier表の中で一般的に受けに定評のあるデッキと言われているのは、赤青UKと天門、5C系かと思います。
実はこのうち、5Cのデッドブラッキオと天門のシールドレイユがマナ武装効果で盤面除去を行う関係で、この2デッキはマナ武装未達成時の戦略的ハートバーンの通りがめちゃくちゃいい
さらに5Cは(MAS軸を除き)盾0枚からの耐久が厳しく、ハートバーンが通り切らなかった場合でも、次のターンのモルトNEXT側の要求値が一気に下がります
MAS軸だとしてもスパーク埋めならモルトNEXTでケア可能、そもそもダイハード引いたら勝ちになります。

今割り切ることで次ターンの有利をとれるかどうか、もし攻撃がトリガー等で止まったとしても返しに負けることがないかどうか、慎重に判断する目を持つことが大事だなと思います。
モルトNEXTは運だけのデッキじゃない繊細なデッキなんだよと声を大にして言いたい

永遠のリュウセイ・カイザー 4枚
3枚は確定枠。残り1枚は自由枠かも。
ハンデスされた時の置換効果はあくまでおまけ。
タップイン効果によるビート速度の低下、各種アタックトリガーを安全に使うためのアタック先確保、Sトリガーブロッカーの無効化、全体SA付与によるキル速度の向上など…
1枚でできること多すぎるよこの子。
3枚にして他のカードを採用している構築も見たのですが、8マナ最速でプレイしたい場面が多いことやバトライ閣で捲れた際の最大値を考えて4枚投入フルパワー。

不敗のダイハード・リュウセイ 3枚
2枚は確定枠。残り1枚は自由枠。
ビートデッキにはジャックポットからめくって敗北回避で確実に1ターン確保、コントロールに対しては盾焼却によるSトリガーケアとあまり腐る盤面がない優秀なカードの1枚。
疑似閣ループ(バトライ閣の説明参照)に1枚関与するだけで相手の盾を全て粉砕して勝ち。強い。
調整中に一度2枚にしていたのですが、GP直前で5CMASが台頭してきたことから、必要札として手札に抱えておく必要が高くなったこと、2枚だと盾落ちやマナ落ちが怖いことを考慮し3枚の採用に戻しました。

悠久のフォーエバー・プリンセス 4枚
4枚確定枠。
これもまたNDで貴重な赤緑ドラゴン枠であり、踏み倒しメタ効果を必要とする対面があったため採用。
必要な対面はいわずもがな赤青UKや巨大エグザイルなどのエグザイル系、つまりドロンゴー。
特に赤青UKに対しては2枚盤面に展開してコントロールするのが理想。
その他、天門や卵、キューブなど人気の高いカードに対しても刺さることが多く、色基盤として脳死でマナ埋めするのではなく、盤面に展開する必要があるかどうかの判断を必ずするように調整段階から意識しました。

暴龍事変ガイグレン 2枚
自由枠。
おそらくGPでモルトNEXTに採用していたのは自分だけだったのではないかと思います、たぶん。

採用理由を一言でまとめると『対白単天門最終兵器』。
ランクマ環境の最上位である赤青UKに対し、唯一有利がつく白単天門。GPでも使用母数はかなり高いと予想しました。
一般的には、デッキ相性はモルトNEXT有利ですが、一歩間違えると返されるリスクも高く、調整中に自分がつけた対面評価はモルトNEXT微有利、6:4くらいの認識でした。
赤青UKを割り切ると決めた以上、白単天門に対する勝率はいくらでも高いほうが望ましく、最後の自由枠には天門に対する勝率を7:3~8:2くらいまで引き上げられるカードの採用を検討しました。
最終的にGENJI・XXXと悩みましたが、白単サザンに採用され始めたパニッシュ・ホールドを貫通できる点や5Cのデッドブラッキオが盤面に残らないようにできる点を評価し、天門以外に刺さりが悪いGENJIより様々な活躍を見込めることからガイグレンの採用に踏み切りました。
結果、白単に対する勝率が1割ほど上がり、実際微有利が有利になったので、採用してよかったと思う1枚でした。
(あとデュエプレ公式が出してたレシピ自分のだわ…って気付いたのはこいつのおかげです)


続いて超次元ゾーン。

革命槍 ジャンヌ・ミゼル/聖槍の精霊龍 ダルク・アン・シエル
確定枠。
最大3面を止めることができるモルトNEXTの命綱。
アタック時にもタップできるのを利用し、盤面処理やアタック先の確保をすることもできるため、攻守ともに優れたカード。
覇アタック時にダルクで出さず、ミゼルを装備することで、赤白バイクや5Cによく採用の見られるスパークをケア可能なことは覚えておきましょう。
バイクが増える26弾環境でも覇採用軸の必須テクです。

無敵剣 プロト・ギガハート/最強龍 オウギンガ・ゼロ
自由枠。
ガイギンガやガイバーンなど色々と採用候補はありましたが、今回は5Cやモルト王に採用がよく見られるVANに対する対策になる点や、除去多めのデッキ(黒単ヘルボなど)に対する押し込み能力を評価して採用にいたりました。
正直ランクマだったらガイバーン採用かなと思います。小回りよりも決定力。

爆熱剣 バトライ刃/爆熱天守 バトライ閣/爆熱DX バトライ武神
確定枠。
モルトNEXTの戦略方針を定義するカード、モルトNEXTの最大値が青天井な理由。
TCGでも禁止指定されたこのカードをどれだけ乗りこなせるか。
自分が信じるものに祈りましょう。

バトライ閣の必須テクとして通称『疑似閣ループ』があります。
この呼び方してる同志はいますか
条件は、
①相手の盤面にパワー12001以上の相手クリーチャーがタップしていること
②ドラゴンにスピードアタッカーを付与できるものがある
(永遠リュウセイやハートバーンが該当)
この2つです。

手順としては、
①バトライ武神でパワー12001以上の相手クリーチャーにアタック→②効果で山札上3枚の中からドラゴンを場に出す→③バトライ武神がバトルに負けて龍回避でバトライ閣に戻る→④出したドラゴンでアタックしバトライ閣効果誘発→⑤山上からドラゴンを出し、バトライ閣が龍解しバトライ武神に→①に戻る
これを繰り返すことで、山札のドラゴンを出し続けることが可能になります。
この過程でダイハードを出し、ダイハード効果によりシールドを全て焼却し安全にダイレクトアタックする。

というコンボになります。
厳密にはドラゴンが捲れない可能性があるため、必ず成立するループではないですが、かなりの確率で勝利できます。
実際GPでもこれで勝利した試合があります。
これからもお世話になるであろうテクニックです。

真聖教会 エンドレス・ヘブン/真・天命王 ネバーエンド
確定枠。
覇アタックエンドレスヘブン設置盾2点エンド時ネバーエンド龍解はTCGからの優秀パッケージ。
ネバーエンドの真エスケープが強力で、除去トリガーや5CのVANを耐えて盤面に残り続けるのが優秀です。
さらにアタック時のタップフリーズ効果も強く、白単天門対面にも優先して龍解したいカード。
イラストシクより文字シクがカッコイイ。

覇闘将龍剣 ガイオウバーン/勝利の覇闘 ガイラオウ
確定枠。
NEXTがパワー12000まで除去できるようになったり、覇がタップ2体+1体の除去になったりと、必要不可欠とは思うカード。
ただ貴重なドラグナーを1面除去に割くのもなあ…という思いもあったりなかったり。
調整中はGPだとある程度割り切ったプレイングが必要だから、脳死で除去選択することないようにしようと意識していました。

闘将銀河城 ハートバーン/超戦覇龍 ガイNEXT
確定枠。
漢の2点3点ダイレクト。語ることなし、以上!!!!!!!!
実は文字シクよりイラストシクのほうが好きです。

恐龍界樹 ジュダイオウ/恐・古代王 サウザールピオ
確定枠。
バイクや(割り切ってるけど)赤青UKなどの小型でつついてくるデッキに対して有効なカード。
龍解後もバイク以外には完全アタックロックが可能。
つまりビートキラー。
バイク系には、ジュダイオウとジャンヌダルクを組み合わせて盤面コントロールしていくか、ハートバーンでトリガー割り切りプランが鉄板の動き。

無敵王剣 ギガハート/最強熱血 オウギンガ
実は自由枠かなと。
2回のアタックを要求されますが、それに見合ったリターンがあるため採用。
使用用途はネバーエンドやサウザールピオのタダだし、覇+1体でネバーエンド絡めたリーサル打点作成、スパークのケアがメイン。
あと「攻撃中破壊されない」効果、忘れがちですが革命の鉄拳や革命の裁門のケアに使えます。忘れずに。

以上デッキレシピと採用カードに対する考察でした。
色々書いたらこの時点で6,000字超えました。やば。
でもまだ描きたいことばっかりなんですよね…
読んでいただける物好きな方はもう少しだけお付き合いください。


環境対面に対する考え方

採用カード解説でも書いてるところもありますが、自分のGP当日のTier表に上げた環境デッキにどう戦っていくかを書いていこうと思います。
※参考のデッキ画像は所属しているチームABYSSのメンバーやX(Twitter)の投稿よりお借りしております、皆様ありがとうございます。

Tier1 赤青UK対面 大不利

どうしてロビーは修正されなかったんや

不利通り越して大不利なので割り切りします!と言ったとて、無策じゃいけないのでゲームプランは一応考えました。
まず先行をとるのは必須です。残念ながら。自分の運を信じましょう。
後攻だとキリモミロビーor豚もあって、盾が残らない状態からの動き出しになってしまうことが多く、ロビンフッドやトンギヌスで貫通されて終わり、っていう試合が調整中に多すぎました。
無理無理カタツムリ。
先行取れた場合は基本的には相手の5マナまでに命燃やして永久リュウセイを立てることを目標にします。
そこから相手の除去を回避しながら永遠+悠久+ダイハード(or悠久)を最低限並べてから盾をつめていくのが基本の勝ち筋です。
記事書いてて改めて思いました。

「要求値たっか…」

それかハートバーンで駆け抜けお祈りでしょうか。
ただGP直前のリストでカツドン+クロックに加え、吸い込むまで採用したリストが増えてきた印象があったので、なおさら通らないなと考えてました。
頼むから本当に当たらないでと願ったGPでした。

Tier1 白単天門 大有利

ヤツ(ゴールドレイユ)が見えたら、溜息。

一番勝率が高い対面(に調整しました)。先行後攻にかかわらず、有利な対面です。
この対面だけ、ガイグレンと火の粉祭りがあった場合は他のカードよりも優先する特殊なハンドキープをします。
対面してて意識するべきなのは後続のハンドキープ盤面制限
天門側はシールドレイユが優秀な受け札であり、盾にアタッカーがどんどん埋まっていくことになります。
モルトNEXT側が盾を回収する手段はネバーエンドのエスケープのみであり、やみくもに時間を与えると、時間は天門側に味方します
マナ埋めも含め、モルトNEXT+ガイグレンなど決定力の高い札を複数枚キープするようにします。
盤面制限はバラディオスの盤面全フリーズやヴァルハラグランデが処理できずLO負けすることをケアするため。
少数精鋭で勝ち切れるのが理想。
ドラグハートを置くかどうかの検討もしっかりと。

Tier1 各種バイク 五分五分

チームABYSSのアイドルにお借りしました

先行とれるか否かで勝率は大きく変動します。
後攻でもなんとかなる対面なので、諦めない気持ちが大事と思います。
環境のトレンドからして基本は赤白軸にあたると想定し、以下のプランを基本に戦いました。
バイクは26弾環境でも多いので何かの参考になればと。

①赤白の受けが基本スパーク系+サプライズホールであることから、メンデル2ブ→ミツルギで小型除去→モルトNEXTハートバーンで自分の盾を残しながら押し切り(最初2点のスパークはケア)
②覇効果でジャンヌダルク出して相手のアタックを1ターン耐えきる→返しにジャンヌダルクでタップしたクリーチャーをギガハート装備しながら盤面処理→オウギンガ龍解から効果でサウザールピオ出してコントロールする

どちらにしろ序盤のブーストがテンポよくできるかが重要なので、ブーストできるかどうかは祈りましょう。
あとライフをしっかり4枚採用しているので、4割くらいの確率でトリガーすると、ドラグナーの早出しにつながり、ちょっと要求が楽になります。

Tier2 緑単サソリス 微不利

直前の最終100位にめっちゃいたので「うわあ…」と。

先行後攻どちらでも微不利。ここは24弾環境から変わらずです。
流行りは少しコントロールに寄せ、3コスブースト+6サソリス+5次元豪力+6超次元クリーチャーでボアロを龍解させてから盤面固めて殴りきるプランが主流。
そういう択をとってくる場合は、3コスブーストクリーチャーをミツルギで除去し、次のターンに永遠もしくは悠久を立ててコントロールよりのプレイをするプランを基本に立ち回りましたが、なかなか要求が高く難しいのが実情です。
そもそも前からのアウェイキ→ブースト+1パン→サソリス猛攻殴り切りが相変わらず耐えきれないので対面難しい。
環境が変われど、エウルブッカのマナ武装達成前に勝負を仕掛けるプランが一番通りがいいように思っています。

Tier2 5Cデッドマン 五分~微有利

VANを許さない会代表です

先行だと微有利、後攻でも5~4.5分あるかなという認識。
基本はマナが11マナ(VAN)になる前にバトライ閣を設置し、物量で押し切るプランをとります。
なお、VANが間に合ったら左上の赤いボタンをそっと押します
覇から出るネバーエンドが非常に強く、5C側が除去に時間を要するため積極的に着地を狙っていきたい対面です。
GP環境の5Cは色事故の割合がこれまでの構築に比べ高いイメージがあることから、デブラのマナ武装達成前や達成していてもマナが6~7の段階で、モルトNEXTハートバーンで盾を割り切り、そのまま勝ちをしっかり拾えるように意識したハンドキープをすると勝率が安定しました。
止まる、進むの判断が重要で、プレイ練度が一番出る対面だと考えています。

Tier2 5Cエグザイル 微不利

チームメンバーの構築が美しくてうっとり

先行とってようやく微不利かなと。赤青UKの次に勝てない対面。
先ほどの5Cデッドマンとは違い、序盤から菌次郎で盾を削られることによる盤面圧力があることに加え、ピン投のカードたちによる対応力の高さに屈することがすごく多いです。
基本は赤青UKと同じで、8コスメタドラゴンたちによる盤面コントロールを主軸に、返しに負けない盤面を作っていく方針でお祈り…って感じでした。
割とGPのダークホース枠だと思ってチームメンバーが調整しているチャットを結構注目してみていました。
ただ見れば見るほど「NEXTじゃ無理だよ…」ってなって対策は諦め気味でした

Tier2 5CMAS 微有利

結構戦えたのでびっくりした

先行後攻問わず微有利
基本プランは、早期に盾を0~2枚まで削り切り、相手に盾仕込みにリソースを使わせる動きを強要することでテンポロスを誘い、最後はダイハードで盾を焼却して安全にフィニッシュする流れ。
こちらの盤面に触ってくるカードはそこまで多くないので、盤面制限でダイハードが出せないなんてことがないように気を付けて調整していました。
スパーク埋めてきた場合はモルトNEXT効果によりケア可能なので、ダイハードなしでも貫通可能。
なお、HDMワールドブレイクターンエンドは疑似閣ループの餌なので、ちゃんと勝ち筋として拾えるようにしましょう。

Tier2 黒単ヘルボ 五分五分

世間がいうより有利なのか?自問自答。

世間一般にはモルトNEXT有利と言われているけど、個人的には五分五分の感覚。
デッキ相性だけでみるとその通りなんですが、黒単側の練度やモルトNEXT対面の分析が熟成されてきていることから、25弾当初に比べると格段に勝てなくなっている印象です。
しかしながら、バトライ閣での物量押しや最速NEXTハートバーンが刺さらなくなったわけではない。
相手の練度が上がるなら、こちらも経験値と上振れで勝負。
理想はハンデスに反応した永遠が出た返しにバトライ閣絡めて勝負を決め切ること。
天門と同じで、時間は黒単側に味方します。
強気な判断も時には大事な対面と認識しています。

Tier2 白単サザン 五分五分

連鎖との併用型も基本的には同じ流れです

先行だと有利、後攻で微不利の認識です。
小型でのビートプランをとって早期に盾に圧をかけられると非常に厳しい。
先行だと何とかなるが、後攻で微不利がつくのはそこが理由。
さらに覇型がゆえにグリージーホーンがない関係で盤面処理能力に難があり、この対面は一般的な刃型モルトNEXTの構築より勝率が落ちる対面になります。
小型クリーチャーによるアグロ戦法の戦略がある以上、バイク系と同様に序盤のブーストがテンポよくできるかが重要
ブロッカーの採用枠が多いのでモルトNEXTハートバーンは通りずらい傾向にあり、基本はバトライ閣の物量で盤面を押し切って勝つプランを目標に据えて動きます。
もちろん、ブロッカーいなければNEXTハートバーンで走り切るプランも通りやすい。
受け札の採用が少ないので視野に入れつつ。

なお、この対面は最速ガイグレンでほぼ勝ちです。
実際ランクマでガイグレンが絡んだ試合は負けていないです。
サザンでガイグレンを止める札は基本ガイグレンを選択する必要があり、受け札で生き残っても盤面壊滅してるから返しに負けることがないのが理由。
ただ、どう見ても間に合わないのに無理にガイグレンキープして負け、なんてことがないよう相手の上振れやテンポに注意。

その他の対面
基本的にはバトライ閣によるコントロールと物量での押し切りを狙います。
8コスメタドラゴンたちの組み合わせは非常に強固。
盾も盤面も踏み倒しもケアできるため、ランクマでの経験値と練度による判断でその場その場で行って勝ちを拾っていきます。
あとモルトNEXTミラーは一生不毛なのでやりたくないです。


最後に

以上が、自分の使用した覇型モルトNEXTについて1ヶ月本気で悩んだ人間の試行錯誤の一部になります。
長々とかいてしまいました。すいません。
悩んだことのひとかけらでも、見ていただいた方々の片隅にでも残っていただければ幸いです。

ちなみにGPの戦績はこんな感じでした。

カバレージ書くために全部リプレイ残してます

最後に負けた赤青UKの方は、そのままGPを準優勝されたのですごい方と戦えたんだな、と。
途中で終わっちゃったけど、こんなすごく大きな舞台で悔いなく戦えたことが何より一番嬉しかったです。
カードゲームに関わり続けて10年の自分に、どんなTCGでもいい結果が出ず鳴かず飛ばずだった自分に、ちょっとだけ女神が微笑んでくれた。
それだけでも頑張った見返りはあったのかなと。

改めて、対戦して頂いた方々、GPを運営していただいた方々に感謝を。

そして、こんな人間を温かく迎え入れてもらって、事前の構築の相談から環境の共有、なにより当日会場やdiscordでベスト16の結果に一喜一憂してくれた、デュエプレチーム『ABYSS』のメンバーたちに大感謝を。

(メンバー募集期限にnote間に合いませんでした許してください)

この写真が大好きです。ありがとう、みんな。

僕はこの日を絶対に忘れない。

そしてここまでnoteを見ていただいた方々にも改めて感謝を。
質問等あればお答えしますのでXにでも連絡ください。

それではまた、ランクマや大会のどこかで。


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