なりきりにハマった女の末路

と書くとあまりにも悲惨な結末のように思えてくる。きっとなりきりをしてない普通の人から見たらそれはもう私は異常なんだと思う。なりきりの楽しさはなりきりをした者同士しかわからないだろう。

そして、なりきりで恋愛をした場合相手にどれだけ入れ込むかも個人によって違う。なりきり上なのだから普通はなりきったキャラ同士の関係で終わるはずなのだ。

しかし、稀にその「後ろ」にまで入り込んでしまうタイミングがある。その「後ろ」の隙をまったく見せない人もいるし、元からそういった行為自体を拒否する人もいる(むしろこれがなりきり界隈での常識である)。とは言っても、元からキャラを扱う人間同士の関係を求めてそういった相手を募集するサイトもあるから、一概には言えない。

なりきりチャット、というものが流行りだした頃はキャラの姿を借りて本体同士の会話をするのはあまりおかしなことではなかったように思う。私自身、初めてなりきりチャットをしたのは確か中学生くらいだった。その時は純粋に好きな漫画のキャラクターの口調で他のキャラクター達と会話をするのが楽しかった、それだけだった。

なりきりチャットにハマる人って、始めってそういうものじゃないかな?

そこで毎日話していくうちに楽しいなと思う相手が出来て、やがて恋愛関係に…とは、この時はまだそんな発展はしなかった。当時告白した相手はいたけど、自分の中であれは「演じていた」ように思う。

私はすごく、自分で思うほど厄介な人間で、人にかまって欲しいために何かを大袈裟に誇張したり嘘をついてしまうことがある。その時も、単にその相手に対して深く考えず好きだと伝えた気がする。(案の定フラれた。(笑))ただ、その人と話すこと自体はやっぱり好きだったから、自分の中でのなりきりでの初恋はその人になるんだろうか。

やがてその漫画の熱も冷め、私は次にハマった漫画の世界へと足を踏み出す。その途中でもいざこざはあったがもう割愛する。恥ずかしくて到底書けない。(笑)

16歳。当時の私がハマった漫画は映画化までもされるほど人気の作品だった。




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