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調整池の役割

 いま調整池の計画を進めていますが、どういった池なのかできるだけわかりやすく説明したいと思います。

 調整池はゴルフ場とか流通団地や大規模な団地を開発する時、下流水路に影響をなくすために計画します。

 開発工事によって山林が伐採されて宅地などになると、山林のままより雨水の流れる速度が早くなります。流速が早くなるということは、流量が増えてくるので、下流の水路にとっては水位が上がり危険になります。

 そこで、開発区域内に池を作って、そこに一旦ためておいてじわじわと流せば下流水路の水位は上がりません。考え方としては開発区域から流れる水の量を絞る。ということ。

 どのくらい流せるかというと、今度は下流水路の中で危険そうな地点を数か所ピックアップして、川幅、深さ、勾配からその地点でどのくらい流せるか算定し、その地点での流域面積と流量の比率(比流量)を求めます。

 比流量が一番小さい箇所が下流水路の最も危険な箇所となります。今度は開発区域の面積に対応する流量を比流量から求めることで、開発区域から流せる量を求め、その量が流せる程度に絞ればよいのです。

 こうすることで開発工事を行っても下流水路の一番危険な箇所(弱い箇所)に影響は及ぼしません。

 こういう事を下流水路で生活している人に説明して回るのですが理解できているのだろうかと心配になったので書いてみました。

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