遠いってばよ・・・
今日は、はじめての方とお会いした。
ゲイの世界では、いわゆる”リアル”と呼ばれるものだ。
マッチングアプリでたくさんメッセージを交わしたわけではないのだが、スポーツ観戦のために遠方から来られるとのことで、帰るまでの隙間時間に会うことになった。
まぁ、これだけフットワーク軽く会えるのは、見た目がタイプであったということに加えて、万が一うまくいかなかったとしても、遠くに住んでいるからこれから会うこともないだろうと諦めがつくところも正直ある。
お相手の用事が済んで、近くまで車で迎えに行った。
マッチングアプリのプロフィール写真とは少し雰囲気が違うものの、男らしい体つきと優しそうな雰囲気と口調で安心した。
帰りの新幹線まで数時間、何をして過ごそうか悩んだのだが、観光らしいこともファミレスでお茶をするのも、なんとなくピンとこなかった。
お相手が東京に住んでいるということで、東京にはなさそうな、露天風呂の充実した広い温泉施設を提案した。スポーツ観戦後で汗をかいていることもあり、お相手も乗り気だった。
初めましてで、しかもいきなり温泉施設だなんて、それまた異例だ。(異論は認めない。)
車でドライブをして、温泉施設でのんびりして、食事をして、新幹線の時間まで二人の時間を満喫した。
お相手も、東京にはない、大きな温泉施設やドライブデートを気に入ってくれたようだ。
会ってからたったの3時間半。どこか惹かれ合うような雰囲気を感じつつ、駅まで車で送った。
寂しさを拭えない運転席で、「また会いましょう!」と恥ずかしさを勢いで押し殺して言った。
「僕もまた会いたい。」そう言ってくれて、お互い膝をポンポンと触った。
わぁ…切ない。切キュンだ。(「切なさを伴うキュン」過去投稿参照)
たった3時間半。会話のテンポもよく、生活リズムや価値観が合うなと感じることが多かった。
キュンとした時間と、遠くへ帰ってしまう切なさとのギャップ。
この人ともっと一緒にいれたら、僕のこといっぱい伝えられるのになぁとか、相手が好きなこといっぱいしてあげれるのになぁとか。
好きな人が近くにいるだけで僕の可能性が広がることは分かっている。
他力本願かもしれないが、僕は人に生かされているといっても過言ではない。
好きな人のために作ったポテトサラダ。オムライス。バレンタインの日にはサプライズチョコスイーツ。好きな人との旅行だって自分一人ではできない行程だった。いっぱい思い出ができた。
早くそんなことをしたい。
ここ1年半くらい、日常というかイベントというか、そんなことから離れてしまった。
東京・・・行ってみるかぁ・・・。(ひとりでは遠出がほとんどできなくなっている、腰の重いアラサーおじさんには、とんでもない大移動。)
兎にも角にも、この短い出会いと別れは、胸がキュルルンッと潤った時間なのでした。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?