注いだり注がれたり
ビールの話ではありません。
今日は、感情のコップのお話です。
みなさんは、家族や恋人、知人や友人、職場の同僚の話を聞いて、「あー!もううんざり!」なんて思うことありませんか。
話だけではないです。同じ空間にいたり、近くで何かしているのを見聞きしていたりするのも当てはまると思います。
距離・・・とりたくなりますよね。
そんなときって、自身のもつ感情のコップが溢れそうか、すでに溢れている状態なんだと思います。
仕事で愚痴を聞いて、家に帰って家族の相談を聞いて、もうおなかいっぱい…そんな状況では、心を正常に保つことなんて無理です。
注がれる側としては、なかなか避けようがなく苦しい思いをしている人もたくさんいるかと思います。ここでは、「うまく逃げてください!」くらいしか言えません。
でも自分が注ぐ側になるとき、相手が苦しくならないようにしてあげる思いやりの部分があるといいなと思っています。
ポイントは「注ぐコップの数を増やそう!」です。
つまり、相談相手を増やすこと、吐き出す相手を増やすこと。
愚痴を言いたいとき、苦しいことを吐き出したいときって、誰にでも言える話ではないと思います。
家族とか恋人とか、昔からの友人とか、ある程度の守秘義務のあるカウンセラーとか上司とか。
それでも1つよりは2つ、3つあった方がいいです。
ましてや愚痴や不満の渦中にある相手に真っ向から感情をぶつけるなんて、もってのほかです。僕は、以前それで大失敗しました…。当事者同士だけの話し合いなんてロクなことがないです。
第三者に話を聞いてもらって、共感してもらえたり、アドバイスをもらえたりすると案外うまくいくものです。それだけで気持ちがスッキリすることだってあります。
家族や恋人とうまく関係が築けないのは、そういうことなのかもしれません。
逆に、家族や恋人以外にも、友達との付き合いを大切にしている人は、上手にガスを抜いて人付き合いができているのかもしれません。中には、家族や恋人に全く不満がなく、円満な関係で過ごされているかたもいると思いますが。
コップに注ぐ相手を増やすことを依存先を増やすなんて言うこともあります。
自分の感情100%を一人のコップに注ごうとすれば、そりゃ溢れます。
お相手の方はきっと、他の人から数%は注がれているはずです。おなかいっぱいです。
だから注ぐ相手を少し増やして、自身の感情のコップを少し分けて注いでみたらいかがでしょうか。
恋人50%。友達20%。両親10%。同僚10%。上司10%。
僕も100%注がれたら絶対に溢れますが、悩みを抱えている人の10%や20%くらいなら、しっかり受け止めたいと思っています。
そうすることで、相手の人付き合いが良好になったり、心を落ち着かせることができたりしたら、嬉しいじゃないですか。
100%注いで、関係が悪くなったり、心を痛めてしまうことなんて辛いです。
だから、みんながほんの少し心を寄せて、注がれるコップを差し出す優しさと相手のコップに注ぐ加減を考えることができたらいいなと思います。
”注いだり注がれたり”
それは、良好な人付き合いの秘訣でありながら、相手を思いやることの根幹の部分なのかもしれません。
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