第6回|SVOCがポイント!前から読める文章を増やす|誰でも伸びる英文読解講座
はじめに
こんにちは、個別指導ハリー・サポーターです。この『誰でも伸びる英文読解講座』は、「英文読解をやり直したい」「英語を効率的に得意にしたい」という人のための勉強法を、全10回でご紹介するものです。
ここで紹介する勉強法には、きちんと実績があります。中学・高校時代、
全然勉強していなかった私自身。そして、個別指導の先生として指導してきた受験生などです。
みなさん、中1レベルから、大学受験の英文を読むところまで、4~6か月ぐらいでたどりついています。まずは、本コンテンツを、しっかり見てみてもらえればと思います。
なお、このコンテンツは、記事型SNS『note』にて、原稿が読めます。そちらもぜひ、ご覧ください。それでは、内容に入っていきましょう。
SVOCは、中1の初歩から知っておいていい
ほとんどの学校・塾では、五文型(SVOC)を教えるのは、中2の後半以降でしょう。早い先生でも、夏休み前ぐらいなのではないでしょうか。
ただ、五文型は、英文の基本的な構造ですから、これを知らなければ、正確な英文和訳は成り立ちません。どうせ知っておくべきことなら、英文が楽なうちから取り組みたい。This is a pen.などの初歩から、SVOCの指摘に慣れておきたいところです。
だから、私は、中1の初歩の段階から教えます。
SVOC訓練の流れ
まずは正確に処理するところから
まずは、主語Sと動詞Vを探します。次に目的語Oや補語Cを探します。
[副詞句/節]や[前置詞+名詞]などは、カッコに括って、『SVOCではない』ことを明示しておきます。このプロセスを、少ない単語数から習慣化します。
どんなに単語数が多くなっても、やるべきことは同じです。難しい長文でも、SVOCが正確に指摘できれば、おかしい和訳にはなりません。
瞬時に読み下せる文章を増やしていく
SVOCの訓練を続けてください。そうすると、だんだん見慣れて、カッコに括ったりしなくても、前から読み下せるようになります。
そんな風に、前から瞬時に読み下せる文章を増やしていきます。どんな文章でも瞬時に読み下せるようになったら、次のレベルに進みましょう。
レベルアップのプロセス
瞬時に読み下せる文を増やすことで、英語を読む力はどんどん上がっていきます。
大切なのは、レベルアップのさせ方です。慎重すぎても成長が遅くなってしまいます。一方、慌ててレベルアップしても、勉強が苦しく、つまらなくなります。
私はだいたい、以下のようなプロセスでレベルアップさせています。これは、私が指導・サポートすることが前提のカリキュラムです。
1.中学英文法の基本例文
まずは、『This is a pen.』など、中学英文法の基本例文からスタートします。
教科書・参考書・問題集など。いろいろな例文で、SVOCの指摘と和訳を行います。ポイントは、SVOCを正確に指摘することと、正確に和訳することです。
細かい演習なんて必要ありません。基本例文が正確に訳せるようになったら、高校入試共通問題に進んじゃいましょう。1か月ぐらいで進むイメージです。
2.高校入試共通問題
次のステップとして高校入試共通問題に挑戦します。
ここでは、文章が少し長くなり、文の中にさまざまな修飾語句が加わってきます。それでも恐れず、1文1文丁寧にSVOCを指摘しましょう。
幸い、文章自体は難しくないですし、文法構造もそう複雑ではありません。丁寧に取り組めば、2カ月ぐらいで、十分読めるようになるはずです。
なお、問題は、解く必要はありません。
3.共通テスト(旧センター試験)
次は、いよいよ大学受験レベルに挑戦です。
共通テスト(旧センター試験)ぐらいになると、文の構造がかなり複雑になり、読みづらくなります。倒置や省略もガンガン出てくるので、SVOCの指摘にも時間がかかると思います。
これに慣れるのにかかる時間は、個人差が大きいと思います。このレベルが苦しければ、『共通テストよりは簡単、高校入試共通問題よりは難しい』ような問題集を、ワンクッション置いてもよいかもしれません。
なお、ここでも、問題は、解く必要はありません。
4.スピード強化
共通テスト(旧センター試験)が、『辞書を使えばストレスなく読める』。
そんな風になってくると、もうどんな文章でも読めるような気がしてくるはずです。
残念。まだまだここでやっと、『英文読解・初級レベル』です。
共通テスト(旧センター試験)の和訳文を見てみてください。中学受験の日本語よりも簡単です。これが寝転がってスラスラ読めたとしても、まだまだ『読解』という面ではヒヨッコです。
まずは、辞書を使わずスラスラ読めるぐらいまで。日本語と同じぐらいの早さで読めるようになるまで。SVOCの指摘と和訳を丁寧に繰り返しましょう。
5.難関大学
難関大学の英語長文が、『英文読解・中級』のゴールとなります。
難関大学の英語長文は、文の構造が非常に複雑です。辞書を使っても、簡単には読めない文章が多くなります。
例えば、慶應文学部の入試問題。辞書持ち込みOKです。辞書を持ち込んでも、堅実な読解力が無ければ、読み進められません。
知らない単語があっても構いません。辞書を使って構いません。大切なのは、読んでストレスを感じるかどうか、正確に理解できるかどうかです。
これがストレスなく読めるレベルが『英文読解・中級』です。ちなみに上級は、ビジネス書や専門書が、ストレスなく読み進められるレベルです。日本語でも、同じですよね。
なお、共通テスト(旧センター試験)がスラスラ読めるようになる前でも、時々は難関大学の長文に挑戦しておくことをお勧めします。
こういう文章を時々見ておくことで、共通テスト(旧センター試験)の文章が、酷く簡単に思え、早く突破したくなるはずです。
丁寧に取り組めば、誰でも慣れられる
SVOCの指摘と和訳。これは、丁寧に取り組めば、誰でもできるようになることです。そしてもっと取り組めば、誰にだって慣れられます。
英語が苦手!
英語をやり直したい!
英語を効率的に学びたい!
そういう方は是非、中学英文法の基本例文から、又は、高校入試共通問題から、あるいは、大学入試共通テスト(旧センター試験)から。SVOCの指摘と和訳を、丁寧に繰り返してみてください。
それではまた!
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