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それでも好きな武器を担いで、今日も狩りに出かける【前編】

古参のハンターである。なんなら最古参の部類かもしれない。無印 G からはじめて(驚くなかれ、2005年リリース作品だ!)、2, 2G, 3, 3G に加えて、ポータブルも全シリーズやっている。

あの頃から20年近く経った。カプコンも最近、派手に 20 周年記念を宣伝している。この世界に、あの時代から狩り続けているハンター、ワールド/アイスボーンやライズ/サンブレイクをプレイしているハンターはいるのだろうか。少なくとも私は会ったことがない。

いつかまた一緒に、強力なモンスターを狩るために共闘したり、ひがなのんびりと採取したり、チャットでダベりたいものだ。

交換したギルドカードがシリーズをまたいでも引き継がれていたならと、つくづく思う。

あの日、僕は一度ハンターを卒業した

DS での発売となった MH4 を出張中の新幹線のなかで一時間時間半ほどプレイしたのを最後に、自分はランスを置いた。

画面が小さくてやりづらかったのも少しあるけど、何より、ランサーには居場所はもうないと感じたからだ。

そう、ずっとランサーだった。この記事を読んでいる若い世代のハンターには信じられないかもしれないけど、MHG の頃は近接武器といえば、ほぼ全員ランスだった。とにかく強かった。信じないだろうけど。

MHG を始めてまもなく、まだ右も左も分からない状況で、ランスが最強近接武器になると知った。終盤ではランスが頭ひとつ抜けてゆくと。黒龍のランスを担げば、もはやあなたは無類の強さであると。その日を夢見て 99% ぐらいはランスを担いでプレイしていた。(実際、G で手に入れた黒龍のランスは圧巻、強過ぎた...!)

MHG では双剣も登場していたけど、おいおい冗談だろ、ガードせずに闘おうだなんてどこの特攻隊だよ笑 と思っていた。双剣はマルチで稀に見かけた時にも、やや浮いていた感がある。それぐらい当時「ガード」は立ち回りにおいて重要視されていた。

マルチでは 9 割程度のハンターがランスだったと思う。残り 1 割 は大剣、片手剣、わずかに双剣、あとはライトボウガンやヘヴィボウガンだけど、これらの武器種を選んだハンターは個性的な印象すらあった。

しかしカプコンのモンスターハンター開発部はこの状況を好ましく思っていなかったようだ。次々と実装される斬新な技や仕様により、武器バランスは調整されてゆく。

MH2 で大剣に溜め切りが実装された頃に、新風が吹いたと思う。あれ、ランス一択じゃなくなる?

その後のシリーズで太刀が強化された頃から、新世代のハンターがたくさん登場した。

変わってランスは、もはや主流ではなくなっていった。思えばランスはある時期から、冷遇されていたのかもしれない。

自分はすべてのシリーズで、ソロで全クリしてからマルチを始めるこだわりがあったのだが、ランスでのソロクリアはシリーズを重ねるごとに厳しい状況になってきた。

ランスに愛着がある。ランスで出会ったプレイヤー達との共闘、過ごした時間。しかし他に担ぎたい武器があるかと探してみるけど、これといって見つからない。

ずっとランサーだった。けどランサーには明るい未来はもうこない。マルチに参加すると、時代の変化に乗れない不器用ハンターが来たなーと白い目で見られる。

MH4 でランスを担いで数クエクリアした後、セーブしなかった。ただ DS を閉じた。東京に向かう新幹線の窓の外には夜の帳が降りていて、街の灯と星々が瞬いていた。あぁモンスターハンター、楽しかったなぁと心のなかでつぶやいた。

哀しさと寂しさと、そしてこれまでの長いプレイ期間に出会った人達との愉快に過ごした時間のことを感慨深く思った。ハンター卒業だった。

…2024年までは。

来たるべきワイルズに備えて

そしていまモンスターハンター ワールド/アイスボーンである。そう、おれは猛烈にプレイしている。ランスで?いや、太刀、それからスラアク、そしてヘヴィボウガンだ。

なぜいま、MHW:IB なのか。同時接続 10 万人越えを華々しくメディアが取り上げているが、実際プレイしているとマルチも人が多い。新しい YouTube 配信者も登場してきているし、X で "アイスボーン" と検索してみれば、すごい数の投稿が日々ある。

なぜ MHW:IB をプレイしはじめたのか。自分はというと、次のきっかけだ。

ここ数年は Switch だけやっていた。ブレワイそしてティアキン、これらは傑作だった。掛け値なしに傑作と呼べるゲームなどこれまでの長いゲーム経験で、他になかった。

これらを十二分にやり込んで(どちらも全ての祠クリア)、こんな風に夢中にさせてくれるゲームが他にもあればなぁと思っていた矢先に、特報が飛び込んできた。2025年発売、モンスターハンター ワイルズだ。

この時代に、これだけゲームデザインが洗練され、プラットフォームとインターネットが進歩した時代に、モンスターハンターがくる...!

このゲーム、おそらくとてつもないインパクトだろう。さすがに無視できない。試す必要がある。

そこにカプコンのセールスチームによる色仕掛けだ。ワールドが1000円切っての大セール

MH4 以降はモンスターハンターシリーズを追っておらず、まず何が発売されてきたのかをキャッチアップしなおした。最新作はライズ/サンブレイク、そしてそのひとつ前が MHW:IB と知る。

ライズ/サンブレイクは Switch の体験版を試遊したのだが、さっぱり分からなかった。あれどういうゲーム?決められた武具で、用意されたモンスターと闘うの?オープニングどこいった?

一方の MHW:IB。これから起こる壮大な物語を予感させるプレイアブルな「船出」にはじまり、2018年にどうやってここまで?!と感心させられる、作り込まれた美麗グラフィックのフィールド、モンスター、ハンターらの武具。

プレイを続けてみると、不親切や粗削り感はあるし、チュートリアル地獄もひどいのだが、まぁ6年も前のゲームで、いまイベントもすべて解禁状態だから致し方ない、と許容できる自分がいる。

太刀を担ぎ、新大陸へ

モンスターハンターを再開するにあたって決めていたことがひとつだけある。「ランス以外の武器を担ぐこと」だ。これは厳しい!ゼロから新しい武器を覚えるのは本当にしんどい。プレイスキルをゼロから再構築しなければならないということは、はっきりいって新作ゲームをやるに等しいと感じていた。

しかしそれでも、ランス以外の武器を担がなければならない。真の目的は、ワイルズにある。ワールドはそのためのウォーミングアップとして不可欠。ワイルズでランスに再びスポットライトが当たるとは考えられない。映画モンスターハンターでも、ランスなんて一瞬も出てこなかったよね。

選んだのは凡庸だが太刀だ。MHW:IB トップの人気武器種だそうだし、初心者にも扱い使いやすいだろう。勘を戻すにはちょうどいい。

そこから 3 週間ほど経って、ワールドクリア頃に PS5 を入手。理由はもっと MHW:IB のグラフィックの美しさを堪能するため。そしてロード時間短縮のため。

折りしも、ここ日本でもスリム型の PS5 が店頭に並ぶようになってきていた。発売から 3 年以上経ってやっと店頭で買えるゲーム機っておかしくないか。ドバイではどこにでも売っていると聞くのに。元々は日本企業じゃなかったけ SCE は。

いまは 3 ヶ月ぐらい経って、MR 218 になっている。ミラボレアスも何度かマルチで倒し、ミラザーゲスパノンとドラゴン防具一式も揃ってる。

この前金欠で 6000 z ぐらいしかなかったけど貯めた

さて太刀の扱いはというと、かなり慣れたと思う。

新大陸に来てからはまず、練気ゲージの赤状態を維持して戦えるよう、ゲージの蓄積に腐心しながら立ち回っていた。

ワールドの終り頃に、見切りができるようになった。

アイスボーンの表ボスのクリア頃に、兜割の強さを知った。

臨界ブラキの頃に、傷つけとスリンガー全弾ぶっとばしが狙ってできるようになった。

クラッチ怯みを知ったのはアルバトリオンの頃。

アルバトリオンからマルチ解禁し、ソロとマルチ両方やるようになった。

とかく成長の遅い太刀使いだと思うけど、「太刀まわり」良く戦えるようになってきた。ミラボレアス討伐までの担いだ武器種の数は極端で、ほぼ全部太刀、800回ぐらい。

長くなってきたので後編へ続く。

セリエナはいい。この拠点が好きだ


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