肥薩線復旧へ 熊本県とJR九州が合意

 JR九州(福岡県福岡市)と熊本県は4日、豪雨で被災し現在運休中の肥薩線に関して、八代ー人吉区間(川側)を鉄道で復旧させる方向性で合意したことを発表し、基本合意書を公開した。2024年度には最終合意を目指す。被災してから3年9カ月、ようやく再開へ向けて動き始めた。
 肥薩線は2020年の6月豪雨により、橋や線路が消失して甚大な被害を出した。JR九州は日常利用の少なさなどから復旧に難色を示していたが、熊本県と人吉市は鉄道での復旧にこだわり、費用負担や日常利用促進へ向け公務での鉄道使用などを提案してきた。3日に行われた7回目の検討会で鉄道での復旧での方向性で合意した。今回の合意により、JR九州は熊本県と人吉市の鉄道での復旧に応じることになる。復旧は上下分離方式となり、運行をJR九州、線路維持などは自治体が担う事となる。今後、肥薩線を維持していくために日常利用などをどのように増やすか注目だ。
 鉄道での復旧に人吉市では喜びの声が聞こえる。また熊本県知事の浦島知事は、鉄道での復旧に喜びを示しており、15日の知事任期期間中に肥薩線の復旧への方向性を出せた。一方で、人吉ー吉松に関しては復旧合意にまだ至ってない。この区間に関しては宮崎県・鹿児島県も関わってくるため、今後の議論が注目される。(記事文作成:運営記者)


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?