【あの日の思い出】2年前に鹿児島から去ったある電車
2年前のこの日、ある一つの電車が鹿児島から去った。4両編成固定で、朝夕のラッシュ時での運転がほとんどだったこの電車。記者も学生時代はこの電車でよく通学していた。車内の端にボックスシートを備え、それ以外はロングシートで構成された車内は座り心地が良かった。車体構造のせいか、線路のせいか、鹿児島県内ではよく上下に揺れた。特に日豊本線の隼人駅から加治木駅の区間は座っていてピョンピョン跳ねてしまうほどの上下の揺れがあったことから「ジャンピングトレイン」なんて呼ばれる一面もあった。現在は線路の改修や車両が変わったことにより、最近は聞くことはなくなった。
鹿児島のみならず、福岡県や長崎県など九州各地で使用され、本州と九州を繋ぐ列車としても使用。九州の交流電流と本州の直流電流の両方を走れる交直電流電車としても活用され、九州各地の通勤時間帯の貴重な輸送力として活躍してきた電車も、西九州新幹線が開業した2022年9月23日のダイヤ改正で鹿児島地区の普通電車は817系電車に統一され、22年9月23日朝の鹿児島中央に戻る日豊本線の普通列車で運転を終えた。九州内の他の415系電車も1500番台のステンレス色電車を除き、同じタイミングで引退した。現在鹿児島車両センターには415系電車が置かれているが、廃車へ向けて置かれており、将来的には福岡県北九州市にある小倉車両センターまでディーゼル機関車でけん引されて、解体される見込みだ。(記事文作成:運営記者)
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