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【東京から】東海道新幹線で保線車両が衝突脱線 JR東海が緊急会見

 2024年7月22日の朝3時37分頃、東海道新幹線豊橋駅から三河安城駅間の愛知県蒲郡市神ノ郷町で、上り線にいた保守車両(A)が東京方面の豊橋保線基地へ向かう際に、東京方面側に待機していた合流予定の別の保守車両(B)に時速40キロほどのスピードで衝突し脱線した。脱線した影響で2名の作業員が怪我をし、1名は打撲だという。
 (A)はモーターカーを大阪方面に2両連結して東京方面に1両連結。モーターカーの間を砕石運搬散布車6両で挟みモーターカー2両・砕石運搬散布車6両・モーターカー1両で連結していた。脱線したのは東京方面にいたモーターカーで、車両の前側1軸が脱線した。(B)は線路上を列車が走る上で生じる線路のゆがみをミリ単位で線形整正を行うマルチプルタイタンパーという車両。車両後方の3軸が脱線した。マルタプルタイタンパーは作業を終えて回送中。作業を行っていたわけではなく、砕石運搬車と共に基地に戻るために、予定していた場所での待機中だった。砕石運搬車の連結したモーターカーには2名が乗車し、1名が操作を担当、もう1名は責任者として乗車。乗車していた2名から別々に行った聴き取り調査では、運転士や作業員の居眠りはよそ見はなく、運転士がブレーキ操作をしていたと話して、手順に誤りはなかったとしている。保守車両の最高速度は50キロのため、速度超過などはなく、モーターカーからはブレーキ操作を行ったが、何らかの理由で効かなかったとし、JR東海は現在原因を調査している。
 今回運転再開に時間を要した原因として、衝突した保守車両の切り離しが高速で衝突したのも影響し、慎重を期す必要があった。また衝突の原因による保守車両からの油漏れの処理や線路設備の損傷で、枕木が20本ほど交換が必要になり、修復を行ったためとしている。さらにJR東海も想定外だったが、事故後に保守車両を移動させる際、JR東海が想定していた保守車両の運転スピ―ドを10キロ程度と見ていたが、実際に保守車両を動かしたところ5キロほどと半分しか出せなかったのも原因の一つとしている。保守車両は21時頃には保守基地に入る見込み。
 JR東海は午後8時から緊急の記者会見を開き、JR東海の東京広報室長から列車の運休や遅延で多くの方にご迷惑をお掛けしたとして、会見登壇者3名が最初に頭を下げ謝罪するとこらから会見は始まった。今日22日は浜松ー名古屋間の運転を終日取りやめる。明日23日の運転計画はについては、本日の運転終了後に乗務員の調整や車両調整を行った後に改めて運行情報を更新するとしている。JR東海の川越新幹線鉄道事業本部副部長・施設部長は「夏休みも始まったそんな中で、始発から予定されたご旅行に大変なご迷惑をお掛けしたことを深くお詫び申し上げます。」と謝罪した。(記事文作成:運営記者)

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