ガラクチノフ、ニカンドロフ『ロシア・ナロードニキのイデオローグ』

 ロシア帝政末期におけるロシアの政治運動その総称としてのナロードニキの思想的根幹とされる人々の思想解題書。
非常に難解なのですが、その難解さというのがロシア思想が背景に持つロシア正教の風土性であったり、或いは当時流行した思想潮流の導入であったりして、ロシア思想の背景(風土)と18世紀における流行の双方を踏んだ上で、ようやくある程度の理解が可能になる。
とくに理解と解読を要するのは『リーチノスチ』であり、また或いは『ナロード』という一つの単語であり、これらはロシア正教とそれを生み出す風土からくるものである。加え、生物学におけるダーウィニズムの精神解釈への適用(=精神の進化段階)等、ロシア思想の独自性が垣間見える。
以下、リーチノスチとナロードについての独自研究。

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