猫が死んでから思ったことなど

 ディネットが死んでもうすぐ3ヶ月になるので、その間に思ったことなどをまとめてみようと思います。

なんか1日が長い
 まず思ったのがこれ。特に、朝起きてすぐ自分の作業ができることに感動した。猫がいる場合、
 寝室(猫が入れない部屋)から出る→猫が鳴きながら寄ってくる→抱き上げてご機嫌をとりつつ部屋を見回り、吐いていないか、何かを落としたり壊したりしていないかチェックする→抱いていた猫をソファーに下ろして撫で回す→吐いていたらそれを片付ける(吐いた場所がソファーだった場合は汚れたカバーを外して新しいカバーをかける)→トイレを掃除→猫用の水を入れ替える
 これらをこなしてようやく洗濯をしたり朝ごはんを作ったりという自分の作業に入れるので、信じられないくらい朝ゆったり動けるようになった。それプラス、1日に何度か10~15分くらいただただ猫を見たり、足の先をつんつんしたり、お腹のたるみをぽよぽよして嫌がられたりする時間があったけどそれもなくなったので、そりゃあ1日も長く感じるよね。

家が静かになった
 これはめちゃくちゃ意外だった。猫は足音もしないしそんなに鳴かないので、いなくなっても『音』という面ではそんなに変わらないはずなのに、なんか家がシーンとしている。何かがいる気配って、脳の認識としては『音』に分類されていたのかもしれない。あと、私もミサワさんも猫に話しかけるタイプだったので、それがなくなったのも大きい。

行き場を失った「猫ちゃん・・・」が多発
 同居を始めたとき、ディネットはミサワさんを敵視していた。近くを通るだけで「シャーッ!」と威嚇し、触られようものなら本気の猫パンチをお見舞いしており、生傷が絶えなかった。その頃ミサワさんはディネットを「ディネットさ~ん」「ディネット様~」「猫ちゃん先生~」「猫ちゃん大統領~」などと呼んでご機嫌をとっていたんだけど、その後仲良くなってからもこの奇習だけが残って、猫が目に入るたびに「猫ちゃん祭り~」「猫ちゃん大宇宙~」「にゃんころも~ちもち~」「にゃ~だるま親方~」と声をかけ続けていた。死後もそのくせが抜けないらしく、猫の定位置だったソファーに向かって「猫ちゃん・・・」と呼びかける姿を何度も目撃している。

出先での不安がなくなった
 1人で出かけているときはそうでもないんだけど、ミサワさんといっしょに出かけているとき、『もし今事故にあって2人同時に死んでしまったらディネットはどうなっちゃうんだろう・・・』と急に不安になることがあったけど、それがなくなった。

急に旅行に行けるのすごい
 猫がいると、旅行の日程を決めたあと、ペットシッターさんに予約を入れて家のスペアキーを郵送する時間が必要なので、急に思い立って旅行に行くのは不可能だった。ディネットが死んでから、「今ってそれができるってこと・・・!?」となって、屋久島と北海道へ旅行に行った。

外で猫を見つけたとき、めっちゃ見る
 前は「猫いるね~」って通り過ぎてたけど、「猫いる! 猫いるよ! わ~猫いる~!」って立ち止まって見るようになった。

他の人の飼い猫の幸せを願う
 以前は写真を見て「かわいい~!」だけだったのが、「かわいい~! 健やかに長生きしてくれ・・・!」という祈りが追加されるようになった。

家で黒い服を着られる
 猫がいる家で黒い服を着る=毛まみれ死だったけど、気兼ねなく着られるようになった。爪が引っかかりまくるざっくり編みのニットも着られる。

遺骨どこに置く問題
 火葬してもらったあと、丁寧に骨壷におさめられ、箱にしまわれ、白い布にきれいに包まれて手元に戻ってきたお骨。実家だったら仏壇があったからそのあたりに置けるんだろうけど、現代のマンションにそんな場所はなく、今はPSVRの箱の上に乗せてある。黒崎家(『BLEACH』)みたいなバカでかい遺影を作ってそこに置きたいよね、ってミサワさんと話してるんだけど、その遺影に使う写真を(最高の写真しかないから)決められなくて難航中。

足元に気配を感じる
 ドライヤーで髪を乾かしてるときに起きやすい。ディネットはドライヤーの温風を浴びるのが好きだったので、髪を乾かしているといつも足元に来て、ふくらはぎやすねに体をこすりつけ、温風を催促していた。その感覚が体に染み付いているせいか、ヘアドライ中、足元にディネットがいる感じがして何度も下を見てしまう。お皿を洗っているときもたまに感じる。死んだばっかりのときはもっと頻繁に起きていたので、時間が経ったらおさまっていくのかな、と思っている。

死後発見されたヒゲ、捨てられない
 冬服に衣替えをしたらミサワさんのカーディガンに猫のヒゲが突き刺さっていた。お骨といっしょにPSVRの上に置いてある。

棚の上に物が置ける
 ディネットが全部落としちゃうから猫が動かせるような軽いものは置けなかったけど、なんでも置けるようになった。

冬の手荒れがなくなった
 猫を飼っていると毎日めちゃくちゃ手を洗うから冬はいつも手が荒れてたんだけど、今年は荒れてない。

写真全然撮らなくなる
 食べ物の写真しかなくなる。


 今思いつくのはこのくらい。
 ディネットのことはどんな些細なことも覚えておきたいので、また何か思ったらここに追加していこうと思います。

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