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もこうは私たちにとって何なのか

Youtubeでビデオゲームのプレイ動画を楽しんでたり、ニコニコの文化が好きな人ならもこうという名前を聞いたことがある人は多いだろう。

彼はVtuberではなく生身の男性だ。
彼の人格をめぐっては賛否両論あり、たびたび「サル」だのなんだの言われることが多いが、チャンネル登録者や各動画の再生数、社会的な影響力の高さを見ればカリスマと呼んで間違いなさそうだ。

彼はゲーム中にたびたび「発狂」し、暴言を吐いたりモノを破壊する。
彼は料理動画や食品レビューをよくやるが、咀嚼音が多い所謂「クチャラー」である。
生肉をつかんだ箸で食事をしたり調理した食物を加工食品のトレーに盛り付けるなど、目を疑う行為も多くみられる。

しかし、彼の動画は反響が大きい。実際、私も昨年頃から熱心に視聴するようになった。彼の魅力はなんなのだろうか?

発狂動画は現代人の「癒し」だ

もこうをもこうたらしめている存在の一つが、「発狂」である。
具体的にはゲーム対戦中に自分の形勢が悪化すると怒りを露わにし、持っているゲーム機を殴打したり声を荒げる。
このシーンは特に視聴者から人気が高く、発狂シーンばかり集めた切り抜き動画が頻繁にシェアされるほどだ。
ではなぜ、こんな暴力的なシーンが流行るのか?
それは、もこうが視聴者の代わりにストレスを発散しているからではないか。
現代はストレス社会と呼ばれ、若者を中心に新型うつを抱える人は少なくない。一方、ストレスを破壊衝動に昇華する事は反社会的行為だと理解している。
そんな時、代わりに大暴れして私たちをスカッとした気分にさせてくれるのが、もこうなのだろう。

ちなみにもこうは、今までWii U のゲームパッドを3~5台ほど破壊したほか、自宅の液晶テレビにコントローラーを投げつけ損傷させているらしい。

いつもありがとう、もこう先生。(あまり無茶はしないで)

共感性羞恥は面白い

もこうのファンたちが時折、「共感性羞恥」という言葉をネット上で書き込む。
この言葉は、ある種彼のキャラクターを象徴する単語として使われている。

ようするに、実写動画で「人がたくさんいる市街地でアニメっぽい台詞を大声で叫んで見せる」とか、「ゲーム中に子供のように怒り狂う」のが見ているこっちも恥ずかしくなるということだ。

しかし、我々はこのようなシーンを別にヘイトしているわけではない。
むしろ楽しんでいる。
共感性羞恥を呼び起こすもこうの仕草は、コミカルでとても楽しいのだ。
そのおかげで、彼の動画のコメント欄も毎回賑わっている。

いつも楽しませてくれてありがとう、もこう先生。

食事動画に秘められた謎の魅力

「とある漢のチャンネルもこう」ではいわゆる日常系(食事系多め)の動画を配信しており、出前やテイクアウト料理の実食、料理、菓子パンのレビューまで多岐にわたる。
しかし、彼の動画は純粋には評価されない。コメント欄には大体、「なぜそんなに大きい咀嚼音が鳴るのか」とか、「文字フォントの影が離れすぎている」とか苦情(というより面白がっているが)が書き込まれる。
その一方「彼と食事したい」、「一緒に食べている気分になる」という書き込みも非常に多い。

そう、もこうの食事動画は「なんの飾りつけもない20代男性の食事シーン」を赤裸々に表現しているのだ。編集もほぼ加えられていない。

髪をぼさぼさにして寝起きにいきなりラーメンを食う不摂生な男性が、ひたすら飯を食いながら近況をだらだら喋るその姿は新しい形の癒しコンテンツになりつつある。

いつも癒してくれてありがとう、もこう先生。

一応プロゲーマーであり歴戦の配信者であることも忘れずに

さて、今までもこうの事を「なんでこんな人間が流行るのか」みたいなテイストで評価してきたが、一応ぷよぷよのプロライセンスを付与されたゲーマーである。(もちろんみんな知ってるが)

彼は古き良きニコニコ時代をけん引してきた歴史ある生主でもある。その過程で熟成したコクのようなものが、彼のユニークな人格を引き立てているのだろう。

おわりに

いかがでしたでしょうか。もこうの動画は私もよく見ています。
彼の動画投稿の歴史は意外にも長く、過去の動画をさかのぼると新鮮な発見がたくさんあります。
youtubeのチャンネルの動画一覧で「追加日」を古い順に設定すると、懐かしい動画がいろいろ出てきます。お暇なもこキッズの方はご覧になってみるといいかもしれません。
それでは・・・(⌒,_ゝ⌒)


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