引き篭もり 障害者 その兄弟の話

兄がいる
小学生から引き篭もり
ストレス発散のためなのか
歳が離れている弱い自分は
よく殴られた
泣き叫んでも
親は助けてくれない
うるさいと
言われたこともある

家の王様みたいに存在してた兄
親は周囲から兄を隠したいらしい
教育者だった親の見栄のために
犠牲なったのは誰だったのか

何かを習うにも兄の許しが必要で
土下座してお願いした
食事中は兄のための時間だから
喋ってはダメで
足音がうるさいからと
殴られるので
静かにしたいけど
古い家の廊下はギシギシいうものだから
やっぱり殴られた
理由はなんでもいいんだろうけど
殴られて 踏んづけられて
許しを願って
声の限り泣いて謝って咳き込んで息を忘れた

それが普通だった幼少期

それは親がおかしいよって
大人になって
職場のおばちゃんが教えてくれた

普通は親が正すものを
目を閉じて蓋して腐っていくのを
放置した

自由に生きようとした
楽しく生きようとした
人を好きになろうした
人を愛そうとした

愛の違いがわからなかった

みんな平等に嫌いで憎くて
少し好きな部分もあって
マルっと愛すってなんだ?

身体が大きくなるにつれて
暴力は無くなったけど
言葉の暴力はなくならなくて

大人になって勇気を出して
兄に言ったことがある

お前はこの家のお荷物だ
お前がいなきゃこの家は幸せだ
お前なんかいなければよかった

心の底から早く死んで欲しかった
でも
変わっても欲しかった

変わるきっかけになって欲しかった
誰も言いたくないことを言った

だけど親がいう
謝れと

たった2日間
用意したご飯をたべないからと

親に聞いた
勇気を出して言った自分の言葉は間違っているのか?
こんなに苦しめられて生きてきて
それでも変わってほしいから伝えたい思いを
謝れというのか?
ここで甘やかすと結局何も変わらないし
変えられない
それでも謝れというなら
自分は親を見限る
もう何も助けないし
なにも言わない
この家になにも未練はない
廃れればいいと思う
全てはあなたたちの責任だ
それでも謝れというのか

親はいう
謝れと

あいつはいう
お前が100%間違いだったと認めるということで
お前が全て悪い

心が折れたし
いらないと思った

距離を置きたくて
家を出た

十年経った

実家には帰らないが
親とはそれなりに仲良く
兄さえいなければ幸せな家族だったのだろ
それは知ってた
だからあの時伝えた
でも意味はなかった

兄は障害者になった
失明したのだ
引きこもりの障害者
今でも親にどなり命令し
王様のまま生きている
見えてないから命令通りしなくてもいいのに
奴隷に成り下がった親は
意のままに動く

正直人を殺して罪に問われないのであれば
兄だけを殺すだろう

死んでほしくない世の中の人は沢山いるのに
兄はなぜ生きているのだろう

もう関わりたくない

実家は墓場だ

なのに親はいう

今後の事を話し合いたいと

家を改装する
親が死だり施設に入っても
兄は家に住み続けたいという
誰かに世話をしてもらいたい

あなたのしあわせをねがってる

なにを今更いってくるのだろう

親の顔がわからなくなった
血のつながりなんて
気持ち悪い


昔母が言っていた
兄が引き篭もり初期の頃
兄を殺して自分も死のうと思った

ああこの人にとって
自分はどうでもいい存在なんだと

あの時の絶望を思い出した

兄はなぜ生きているのだろう
家から出ずに
ストレスを全て親に当たり散らし
関わるのも親だけで
親が死んだあとも
生き続けるのだろうか
生き続けたいのだろうか

なぜ人の死を願っては
ダメなのだろう

心の底から死んでくれと思う

綺麗事をいうなら
親が解放されてほしい

嫌いだし憎いけど
好きなところもあるから
兄から解放されてほしい

でも思う事はある

兄がこんなにも王様になったのは
誰がここまで愚かに仕立てたのか
全ては兄と親が選んだものだから

それでも

人は自分で変わろうと思わない限り
変われないのだから


自分たちで完結してほしい
巻き込まないでほしい

もうだいぶあたまおかしいやつになってるから
もう苦しめないでください

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