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白蓮によせて

図書館で、女性の随筆をさがしていたら、ふと目にとまったのが、ことたま、でした。柳原白蓮のエッセイ集です。
白蓮って、情熱的な女性という印象でしたが、読み終わって思うことは、母親だったということでした。
戦争で最愛の息子を失った悲しみを生涯胸の奥深く沈め、世界平和の実現を祈って運動に参加していたそうです。
でも、白蓮がこの世を去って50年が過ぎても、未だ世界平和は実現されず、子を失った悲しみに涙する母親たちがいることを、私は悲しく思います。

母は好きとほほにより来し子のぬくみふと思ひいづる日向ぼこして  白蓮

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