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短編小説

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#現代

短編小説「湯船で見た夢」

 これはわたしが体験した不思議な出来事について話そうと思います。  ある日の夜のこと。  わたしは仕事帰りで、心身共に疲弊していて、おまけに紙で指を怪我をした。  そんな日だった。  自宅までの道のりがいつものように遠く感じた日。  少しの勾配があれば辛いなと愚痴を溢した日。  到着しては家の鍵を探すのに手間取る日。  そんな日だった。  玄関を開ければ、足の踏み場も見えない真っ暗な闇で、上がり框に足の指をぶつけては荷物を落とす日。  手を洗おうと蛇口を捻れば、シンクのコ