【私の障害(脚の障害*成人編)】

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 十四年前、我が家ではパピヨンを飼いだしました。私の役目は、犬に餌をあげ、散歩に行くことでした。子どもの頃、近所の子どもに私の真似をされた経験から、小学生の登下校の時間帯を避け、犬を散歩にさせました。
 
 五年ほど前でしょうか。小学生たちの下校時間と私の散歩の時間が重なりました。私は、子どもたちに会わなければ良いなぁと思いながら散歩していましたが、子どもたちと会ってしまいました。

 しかし、会ってしまっても、私が大人であるからでしょうか、彼らは私の歩き方をまねたりすることなく、私を通り抜けて行きます。また、ある子は私に「こんにちは」と挨拶をします。私の方も予期せぬ挨拶に驚いて酒で酔って呂律が回らないような話し方で「こ・ん・に・ち・は」と挨拶を返します。こんな話し方でさえも子どもたちは驚くことなく、すれ違ってゆきます。

 考えてみると、私が子どもだった時代から半世紀。国際障害者年もあり、障害者に対する理解もされつつあるのかなぁと思うこの頃です。
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