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基本的なトリパ対策とその思考(トリプルバトル)

結論、ギミックなどを用いない基本的なトリパ(以下トリパ)のトリル対策にトリックルーム返しは基本的に必要ない。トリックルーム返しは既に自身の勝利が見えている場合に最速詰めとして行うことが殆どである。
それよりも、両壁、威嚇、天候、ダークホール、キノコの胞子、威張る、悪戯心草笛、高火力の先制技、ワイガ、身代わり、守る、リスクリターンの適切な交代などトリパ以外にも有効なダメージレースに負けない為の要素を取り揃えつつ、プレイヤー自身のプレイングで対策とすべきである。
なぜならトリックルームは実質4ターン続く。4ターンピッタリ続いてくれるのである。トリパはトリルで構築全体の行動保証を得る構築なので初手トリルが容易に想定できる。よってお互いにまず選出画面時点で勝負所となるのはトリルが切れた直後の6ターン目。トリパは1回のトリルで勝負を決定づけることは困難。なのでトリパを扱う強プレイヤーは2回目のトリルを目指して6ターン目以降も見据えて戦うことになる。なお2回目のトリルが必要な構築の1回のトリルで勝負を決定づけられた場合、あまりにも運が悪いのでなければ、構築が弱いかプレイヤーが弱いかもしくはその両方である。
トリパを相手する側は、1ターン目にトリル下でダメージレースに負けない為の準備をし、6ターン目に2回目のトリルを阻止する、もしくは1回目のトリル中に残数有利とダメージレース優位を取りつつ2回目のトリルを迎えることである。
ここでトリル返しをトリル対策と組み込んでしまうと、仮にトリル返しが成功しても、次ターン以降トリル返し返しなど択が増えてしまい、6ターン目に勝負という行動指針を選出画面時点で立てることができなくなる。選出画面時点で指針を立てられないとゲーム展開をコントロールすることができなくなってしまう。択の連続を制して勝つのではなく、試合自体をコントロールし、択勝負が必要な勝負所を見極めて勝負を仕掛けるのが勝率を伸ばす要素の一つである。
なのでトリパ対策のトリルというのは採用する理由はない。あくまでトリルは自分から使うために採用すべきである。

実例とその思考

筆者本人にとってもプレイヤーとして転機となった試合である。
前提として再戦を繰り返しており、お互いに構築の内容はほぼ明らかになっている。ただしオープンシートで行っているわけではないのでおそらくあるだろうないだろうといった状態であり、前情報から決めつけた行動はお互い一切取っていない。
以下筆者の思考を時系列ごとに述べていく。

選出画面

相手の選出想定はブルンドーブルカポエラー。エルテラドーやエルリザドーの両方に対抗するにはそれまでの対戦からこう出すしかないのだろう。
ならテラキオンやリザードン、威嚇を貰うランドは地雷原に突っ込むようなものなので出すことはできない。よって選出はエルガルドドー。
勝負所の6ターン目のトリル阻止またはトリル中にダメージレース優位を取るためブルンゲルを確実にシャドボの射程に収めワンパンできずとも削り続けることで自己再生で行動を釘付けにし、潮吹きを押させないためのガルド中央、エルドーは初手中央適正はない。
最終的には構築のアタッカーであるギルガルド、テラキオン、リザードン、ランドロスの全てが詰め筋を担える。この4匹のどれかに繋ぐために展開していきたい。

初手

選出は想定どおり。左右じゃんけんもブルンゲルの前にドーブルが出られたので良し。ブルンはおそらくラムのままだろうがトリル下でも1度潮吹きを耐えられるので相手のドーブルの行動を制限するためにドーブルはダクホ。
ガルドはトリル下への準備のために潮吹きの火力を削るシャドボ。エルフーンはこの指止まれを押された時のためにドーブルに挑発。同じくこの指を押された時のために襷潰しの弱保袋叩きも候補だが今回はムラッけガチャ考えて挑発にしよう。

2ターン目

回避アップの代わりに命中ダウンしたとはいえダクホを通すわけにはいかない、エルフは継続して挑発。ドーブルはブルンを寝かせるためにダクホ。ガルドはドランに倒されるわけにはいかないので時間稼ぎのキンシ。

3ターン目

勝負所来たな。ラムカゴ両方消費しているのでダクホ2回目は受からないのでカポエラーはドーブルを無視できずエルフーンに構えないだろう。6ターン目以降を考えてドーブルを生存させるためにインファイト半減かつブルンにソラビを押せて日照りで潮吹きを押させない為のリザードンに交代。ガルドはダメージレースを考えると炎技を受けてはいけないのでテラキオンに交代。エルフーンは草笛かランドに交代のどちらか。ドランのワイガ警戒の火炎放射、熱風外し、交代読み身代わり、ドーブルがカポエラーを抑えていること考えるとエルフーンが生存する可能性は十分にある。さらに熱風だった場合ランドに被弾させたくない。一番ヤバいのは不意の交代読み無償身代わり。完全に選出時点の指針が破綻する。仮に草笛を外して熱風などで落とされても挑発の入ったカポとドランの前にチョッキランドを置けるからまだまだゲームになっている。ここは草笛で勝負。

4ターン目

1回目の勝負に勝った。リザードンはソラビで指針通りブルン削り。エルフーンはカポエラーのフェイントを誘引しているので残数を減らさない為ギルガルドに交代。ヨプかつ晴れ、エルフーンがカポエラーを抑えているのでテラキオンは動ける。インファイトでドランへ攻撃。裏全てにも刺さっている。

5ターン目

勝負所その2来たわ。ブルンは6ターン目の為にカポエラーかドーブル引きユキノオーからの自己再生しかできないはず。6ターン目のトリル阻止は絶望的だわ。カポエラーかドーブルのどちらかがユキノオーに交代するだろう。カポはワイガかインファイトか交代。ドーブルは交代かこちらの放置択を咎めるダクホか。ノオー着地考えるとドーブルのニドガはない。
ガルドはドーブルへアイヘ安定だろう。テラキオンは7ターン目の潮吹きを咎めつつカポへ威嚇を入れインファを受けるためランド引き。リザードンはカポノオー引きノオーを読んで熱風で勝負。インファ押したらD‐2で通常熱風を受けるし、落ちないかワイガなら6ターン目にカポエラーが居座ってくれる。ドランが出てきても寝ている上に非トリル下でランドと対面する。

6ターン目

目標のターン。向こうは2回目のトリル成立可能、こちらは2回目のトリル阻止失敗だが残数有利かつダメージレース優位。互いに第一目標を達成している。しかしこちらとしては雪降らし吹雪持ちのユキノオーを処理できたのは大きすぎる。
リザードンは晴れで潮吹きを弱体化させるために交代。ランドロスも相手視点地震か叩きを押させるわけにはいかないので猫騙しを受けるだろう、よって交代。エルフーンを霰で失いたくないのでテラキオンとドーブル。カポエラーのインファ内にテラキオンを置きたくない、猫騙しでどこでも狙えるよう端テラキ中央ドーブル。ガルドはドランを少しでも削りたいので日和らずシャドボで勝負。

7ターン目

勝ち盤面が明確になってきた。ガルド詰めが一番太い勝ち筋だろう。残数有利なのでミスしないよう気を付けながら致命打を受けず殴り倒すのみ。
テラキは潮吹き弱化の為リザ引き。ドーガルドはガルドの安全確保しながらドランを削るために猫シャドボ集中。起きて守られてもいい。カポはまだ放置で良い。

8ターン目

リザードンは時間稼ぎの守る。ランドは最終的に障害になり得る突撃チョッキを叩き落とす。ガルドはドランを動かさないように下手に読まずドランへシャドボ。起きて守られてもいい。3回勝負に勝っているので堅実に進める。

9ターン目

リザードンは雪崩で落とされるわけにいかないのでテラキに引く。キンシエルフ引き地震を考えればライナーは押せないだろう。ランドガルドはガルドをより強くするため体力を守るキンシ、地震が押せないのでドラン削りあわよくば処理の叩き落とす。影討ち圏内に削りたい。

10ターン目

moveは読めていなかったがブルンに再生を押させられるので良し。ワイガケアもしくはワンパン狙いの放射だったのでこちらは無傷。ギルガルドが太いだけでなく詰め筋になり得るアタッカー全員緑ゲージで健在。次のターンはトリルが切れる。堅実に進めていきたい。
ヨプ込みとはいえインファイト受けたくないし、猫騙しでランド止めないとブルンへのダメージがかさむので、生存狙い込みでテラキ引きエルフだろう。生き残ったら3回目のトリル阻止の挑発の圧が強い。ランドはそのままブルンを削る叩き、ガルドはドランを縛るシャドボ。

11ターン目

またしてもmoveは読めていなかった。でもガルドにカポが寄ってくれるのは好都合。地震と挑発の2択掛けの挑発地震キンシで堅実に。

12ターン目

地震を阻止されエルフランドを失ったが挑発は通り3回目のトリルは阻止。ブルン方向にソラビが一貫、ドランは上からテラキ、下からガルドが縛っている。もはや次のトリルは怖くない。
ワイガでテラキがやることが無くなるのが面倒なのでソラビではなくオバヒでカポを処理。リザの対角にドサイが交代ではなくドラン跡地に出られるのは面倒。テラキは普通にインファでドラン縛る。放置はしない、隙は見せない。ガルドは盤面全てをシャドボを射程に収めるべくmove。ブルン潮吹き突っ張りに対応する。

13ターン目

もう勝ったでしょ。
チョッキ落としたからソラビシャドボをドサイ集中で終わり。
3回目のトリルはもう価値無し。

14ターン目

moveキンシ雪崩。

ミスしない強いプレイヤー相手にゲームや盤面全体をコントロールできた、プレイヤーとして感無量な良い試合だった。

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