【フィールドノート/大阪】天下茶屋から阿倍野区へ、台地の凹凸を歩く
天下茶屋と紀州街道
天下茶屋の駅が改築されてから、もう何年が経つのだろう。地下鉄が延伸され、南海電鉄も高架になって、随分と立派な駅になったが、もともとは庶民的な街という印象がある。大阪市西成区にある天下茶屋。「てんがちゃや」と濁って読む。太閤秀吉の伝承に彩られた由緒ある地名だが、その遺址を訪ねる人はもう少ないだろう。
駅前に降り立つと、いきなり「立呑み処Y」の看板が目に飛び込んでくる。ここでは以前、友人と呑んだことがある。至って庶民的な呑み屋で、軽く一杯やるのがいい