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OP-Z ステップコンポーネントを探究する。

こんにちは。OP-Zで最も特徴的な機能といえばステップコンポーネントが挙げられると思います。が、マニュアルを読んでもどんなことが起こるかわかりずらかったりします。。

今回はステップコンポーネントの探究と題しまして、全ての効果を実際の挙動で調べていきます。

※2019年2月25日更新
環境はOS 1.1.23での動作です。

BASIC

まずはじめに、設定の仕方です。

(1) シフト+設定したいステップを押します。選択されるとステップが点滅します。
(2)次に白鍵を押して適用したいコンポーネントを押します。
(3)最後黒鍵を押してパラメーターを設定します。

設定を解除するときは、同じ要領でコンポーネントをもう一度押すと消えます。トラック全てのコンポーネントを消去したい場合はシフト+停止を長押しします。

ADVANCED

ステップ選択の際に、複数のステップを選択することで、同じコンポーネントを一括で設定することもできます。
またステップコンポーネントはノートを設定してないステップにも適用出来ます。

コンポーネントは一つのステップに複数適応することができます。

ステップコンポーネントの発火タイミングは、設定されたステップが演奏されるタイミングです。
なのでステップを複製するタイプのステップコンポーネント(pluse、multiply)と他のステップコンポーネントを組み合わせると、複製されたステップ毎に他のステップコンポーネントが発火しますので、面白い効果が得ることができます。この辺のtipsはまた別途まとめたいです。

コンポーネント解説

それではいきます。パラメーターの名前は公式ガイドに準じてますので合わせてご参照ください。

pulse

count: 1 ~ count: 9
count分ステップを複製します。

random
count: 1 ~ count: 9の範囲でランダムにノートを追加します。

このコンポーネントはステップが伸びます。例えば16ステップを1ループとしている時にcount 5を設定すると20ステップのループに変化します。

pulse hold

count: 1 ~ count: 9
count分の長さのノートを追加します。

random
count: 1 ~ count: 9の範囲でランダムな長さのノートを追加します。

pluseと同じくステップが伸びます。

multiply

X1~X8
ステップを数値分分割します。ステップ長は変わりません。
設定したステップのノートがXn分連打されるような感じです。

broken chord
複数のノートが設定されているステップに適用することで、ずらして再生することができます。アルペジオみたいな感じになります。

quantize
ノートにクオンタイズがかかります。

velocity

-4,-3,-2,-1,default,+1,+2,+3
ベロシティの値をそれぞれの数値に設定します。

mute
ノートをミュートします。

random
ベロシティをランダムに設定します。

ramp up

ステップのピッチが、同じパラメータが設定されたステップ毎に上がっていきます。スケールはマスターで判別されているモードに準じます。

パラメーターの名前の意味としてstepsは1オクターブ中に何ステップあるか、ということのようです。
なので、3 steps 3 octavesを例にとると、1オクターブ中に3ステップの発音を、3オクターブまで上昇させる、ということになります。

以下は設定したステップの元々のノートの音程を1度として表記します。

2 steps 1 octave
1 8

3 steps 1 octave
1 3 8

4 steps 1 octave
1 3 5 8

5 steps 1 octave
1 3 4 5 8

6 steps 1 octave
1 3 4 5 7 8

2 steps 3 octaves
1 8 15

3 steps 3 octaves
1 5 8 12 15 19 22

4 steps 3 octaves
1 3 5 8 10 12 15 17 19 22

5 steps 3 octaves
1 3 4 5 8 10 11 12 15 17 18 19 22

6 steps 3 octaves
1 3 4 5 7 8 10 11 12 14 15 17 18 19 21 22 

ramp down

ramp upの音程の逆になります。

random

ramp upの音程がランダムに並びます。ただ上記のrampとは少し異なり、ノートの音程が切り替わるような変化となり、サンプルトラックで適応すると発音されるサンプル自体が変わります(rampではサンプルのピッチが変化します)。

portamento

glide1 ~ glide8
ポルタメントの値を設定します。

direct
ポルタメントなしに設定します。

random
ポルタメントをランダムに設定します。

sweep

パラメーターをサイン波のように動かします。元の値に戻るところまでが1周期で、通常は1bar、longのパラメータは2barです。

filter up
フィルターの値を現在値、最大値、現在値の順に変化させます。

filter down
フィルターの値を現在値、最小値、現在値の順に変化させます。

synth up
シンセのP1の値を現在値、最大値、現在値の順に変化させます。

synth down
シンセのP1の値を現在値、最少値、現在値の順に変化させます。

pan
パンの値を左、右、左に変化させます。

filter up long
filter down long
synth up long
synth down long
これらのlong系は1周期が2barとなります。

pan
二度目のpanですが、こちらは2barに渡って右、左、右に変化させます。

tonality

ignore chord progression
マスタートラックを使用したトランスポーズとコードの変更を無視します。

transpose only
マスタートラックを使用したコードの変更を無視しますが、トランスポーズは適応されます。

offset octave
1オクターブ音程を上げます。

offset fifth
音程を5度上げます。

offset third
音程を3度上げます。

chromatic up
音程を半音上げます。

chromatic down
音程を半音下げます。

quantize 1
キーから外れている音を補正します。

quantize 2
主音+5度の音に補正します。

quantize 3
主音のみに補正します。

jump

再生位置に関するコンポーネントです。

jump to start
先頭(キックマーク)に戻します。

jump to 2/4
2/4の位置(サンプルマーク)に移動します。

jump to 3/4
3/4の位置(FX1マーク)に移動します。

jump to 4/4
4/4の位置(パフォーマンスマーク)に移動します。

jump forward
次のステップを飛ばします。

jump back
1つ前のステップに移動します。

jump to random
ランダムなステップに移動します。

stay
ステップに止まります。

align to global track
本来のステップの進行位置へ補正します。pluseやjumpを使用してずれたタイミングが戻ります。

gate step
ステップ長を0に設定したトラックのステップを1つ進めます。

parameter spark

パラメータロックが発火するタイミングを設定できます。

1 〜 1 2 3 4 5 6 7 8
黒鍵を押すと、その黒鍵の数値が点滅します。その点滅している値がパラメータが発火するタイミングになります。続けて繰り返し黒鍵を押すことで、点灯パターンを変更できます。

例えば
123を繰り返し押すと
3が点滅、1が点滅、1 2が点滅、2 3が点滅
の順に点灯パターンが変化します。

random
ランダムで発火します。

reset counter
カウントを0に戻します。

component spark

ステップコンポーネントが発火するタイミングを設定できます。
各パラメータはparameter sparkと同じ挙動です。

trigger spark

ノートが発音するタイミングを設定できます。
各パラメータはparameter sparkと同じ挙動です。

ようやくかけました。

購入以来、なんだかんだ挙動をチェックすることばかりで、まったく遊べてない感じなのですが、まとまってある程度スッキリしました。
当初は動画も載せようかと思ったのですが、ひとまずテキストのみで。。

またステップコンポーネントの話ではないですが、マスタートラックのトランスポーズとコード進行の設定がまだどう言った挙動かがよくわかっておらず。この辺はもうちょい掘り下げて理解する必要がありそうです。

いただいたサポートは全て、アサヒスーパードライになります