ドラフト2020 上位12人
ドラフト情報まとめ&個人的雑感
情報に誤りがあるかもしれませんが、あくまで個人的なドラフトまとめです。
今年のドラフトはコロナの影響により、アマチュア野球大会がことごとく中止となり、例年とは異なる状況下で行われる。そのため情報不足や大会によるスターの誕生等がないため各球団のスカウト力が試される。
今年の傾向としては大学投手が豊作、社会人が不作、高校は並といったところか。また今年はズバ抜けた選手が少なく、2位3位あたりで獲れたら嬉しい選手が多いといった傾向である。なので数少ないズバ抜けた選手のクジを外した時に1位と外れ1位の差は大きいかもしれない。2位は指名順番が遅い球団でも良い選手が残っているだろう。
それではまずはドラフト1位、もしくは2位候補の12人を個人的な視点により抜粋。
①ポジション
②出身校
③身長/体重
④投打
☆推し選手
1. 早川 隆久 ☆
①投手
②木更津総合-早稲田大学
③180cm/80kg
④左左
2020最強サウスポー!
今ドラフト最大の目玉投手。競合は必至であるが、獲れればローテ投手獲得と同意だろう。怪我以外で失敗するビジョンが見えない。MAX155kmのストレートにスライダー、カーブ、チェンジアップ等を投げる。先発で安定して140後半〜150km前半を投げ込むため球速詐欺でもない。高校時代から制球等のまとまりがある投手だったが、大学で出力が増し、素晴らしい投手に成長。自分は何度も動画を見てしまうほどベタ惚れ。阪神に来てはくれないだろうか…
個人的に魅力を感じるのは、"制球力と高い奪三振能力"である。大学通算のK/BBは4.98であり今年の新人王候補森下の3.31を大きく上回る。
最近のドラフトの中ではDe・東の投球タイプに似ていて、さらに出力が増しているように思う。真っ直ぐ、変化球共に空振りを奪え、かつ制球もできてるため安定感も素晴らしい。
何球団だろうとクジ覚悟で特攻する価値がある選手だと思う。このレベルの左腕は毎年いるレベルではないので、左腕ローテ、将来的には左腕エースが欲しい球団は行くべし!
千葉出身のため、ロッテは指名しそう。その他投手力不安な球団ヤクルトあたりは指名するだろう。
将来像 : De 今永昇太
2. 伊藤大海
①投手
②駒大苫小牧-駒大中退-苫小牧駒澤大学
③176cm/82kg
④右左
豪腕道産子YouTuber
左腕は早川、では右腕は?と聞かれたら、1番最初に名前が上がるのは伊藤大海だろう。
MAX156kmのストレートに多彩な変化球を投げる。MAXは156kmであるが、制球を意識してるのか動画をあさる限りは140中盤〜140後半が多い印象。球種は横縦スライダー、カット、ツーシーム、カーブ、チェンジアップ、フォーク、SFF。決め球はスライダー、フォークあたり。
ただこの人のストレートの魅力は空振りが取れる点である。そのため後ろでの起用も面白いかもしれない。変化球もどの球種でも精度よく投げられるため完成度が非常に高く、先発としての能力も高い。個人的には先発で見たい。
文句なしでドラフト1位だろう。日ハムあたりは地元ということもあり指名する可能性が高いかもしれない。またYouTubeで練習方法や技術的なところを自ら発信しており、意識の高さが伺える
将来像 : 日ハム 金子千尋
3. 佐藤輝明
①三塁手、外野手
②仁川学院-近畿大学
③187cm/94kg
④右左
規格外スケールの大砲
今ドラフト最注目の大砲。巨人などの複数球団からドラ1指名が囁かれている。187cm/94kgの見事な体格から繰り出されるフルスイングが魅力の大砲。逆方向にもほり込めるその飛距離はどの球場でも苦労することはないだろう。また遠投100mの強肩と50m6.0秒で盗塁も多く決めており、打つだけではない所にも大きなロマンを感じる。しかし三塁守備は転向したばかりということで、届く範囲を堅実に捌くが、お世辞にも上手いとは言えない。プロで鍛えれば肩も強いことから伸びる可能性は充分にある。またもう一つ問題点をあげるとしたら、三振率が高いことだ。地方リーグで今秋.333、大学4年間ばらつきはあるものの比較的多い傾向なので、プロというレベルが上がった所でどれだけ対応できるか不安である。ドラ1で指名する球団はあくまで、そのスケールの大きさに投資をするという意識で長い目で見る必要があるかもしれない。大学生だからといってすぐに成績を求めてはいけない。ロマンが大きいだけに当たれば大当たりだが、外れるリスクも高いことも覚悟すべきだ。元タイガースjrということで、巨人と阪神の争奪戦になるかもしれないが、獲得球団のファンは大いに期待するのは良いが長い目で見ることも忘れないで欲しい。
将来像 : 近鉄 ブライアント・ソフトバンク 柳田悠岐
4. 牧秀悟 ☆
①二塁手、遊撃手
②松本第一-中央大学
③178cm/93kg
④右右
大学JAPANの4番ブランド
佐藤に並び、もう一人の野手最上位候補。ハイアベレージと長打力を兼ね備える好打者。プロでは長距離砲ではなく、中距離になるであろう選手。三振が少ないのも魅力的で、今年の秋の三振率は現状0.53とコンタクト能力に優れている。
率が残せる、長打が打てる、守備がうまい、肩が強い、足は速くはないが遅くもない、この選手の魅力は総合力である。プロでもチームの中心になれる素質のある選手。守備はプロでは体格的にも2塁手になるだろう。守備のタイプ的に言えば浅村タイプだろう。即戦力内野手ということであれば、今年No.1だろう。
近大佐藤よりも競合する確率が低く、戦力になる確率も高い。そして打てる二遊間としてチームの中心選手になれる可能性が大きいということもあり、自分の中でも指名オススメNo.1の野手である。
また牧は大学JAPANの4番を打っている。そこでここ10年の大学JAPANの4番をあげると、
2010 伊藤隼太 2011伊藤隼太 2012山川穂高
2013 梅野隆太郎 2014中村奨吾 2015吉田正尚 2016大山悠輔 2017楠本泰史 2018頓宮祐真
以上あげた通り一部を除いてチームの主力となっている選手ばかりである。まだ年数が少ない選手に関しても今後開花する可能性がある選手である。オカルト的なものではあるが、牧にも大きな期待がかかる。
将来像 : 西武時代の浅村栄斗
5. 栗林良吏
①投手
②愛知黎明-名城大-トヨタ自動車
③177cm/80kg
④右右
2年を経て、社会人No.1右腕
名城大時代もドラフト界隈では名が通っていた投手。2年前は順位縛りがあったのか指名なくトヨタ自動車へ進み、社会人トップの投手まで登りつめた。The 社会人投手といった感じで、真っ直ぐ、変化球共に精度良く投げられる。球種としては主にスライダー、カーブ、カット、フォークを使い分ける。特にカーブはカウント球にも決め球にも使えそうな変化量の大きいカーブを使う。今年の新人王候補森下の投球スタイルと似ている。真っ直ぐは140中盤〜150前半あたり。動画を見る限りは若干ストレートが高めに浮いてしまっている。しかし社会人ではその高めに浮いてるストレートで空振りが取れてたりするので、プロに入ってそこで空振りを取れるようであれば大きい。逆に痛打されると厳しくなってきそう。強豪社会人のエースなだけあってゲームメイク能力に長けており、即戦力としてプロでも1年目からローテ投手として周れる可能性あり。
愛知黎明高校から名城大、トヨタ自動車と名古屋にずっと馴染みがある投手。中日と相思相愛で中日の1位指名が固いと思われたが、次で紹介する中京大中京の高橋投手のプロ志望届提出により読めない方向へ…
即戦力投手を必要とした球団が、1本釣りを狙って仕掛けてくる可能性も十分あり。競合も十分あり得る。
将来像 : 広島 佐々岡真司
6. 髙橋宏斗
①投手
②中京大中京
③183cm/84kg
④右右
進学一変、プロ志望の超高校級右腕
慶應大学進学と見られていたが、まさかのAO入試失敗。プロ野球ファンとしてはプロ志望してくれて嬉しい限りだが、あれだけ野球の実力があっても入れない慶応入試は大変だな…
MAX154kmのストレートにスライダー、カット、カーブ、スプリット、ツーシームを投げ分ける。この人の魅力は何と言っても馬力のあるストレート。唸りを上げるようなストレートがキャッチャーのミットに収まるのは見ていて爽快。ムラはあるもののキレのあるスライダーを投げ込む。去年3球団競合した奥川と比較すると、完成度としては劣る。ストレート変化球の精度や奪三振力などは高3時点では奥川の方が断然上に見える。しかしストレートの威力、という点でみれば髙橋の方が上かもしれない。
圧倒的なエンジンの髙橋がプロで鍛えた時に、どう成長するかは非常に楽しみである。
愛知の中京大中京であり、ドラゴンズJr.出身ということもあり、また中日に縁のある選手。
中日としては栗林との両立は絶望的であり、どちらをとるか悩ましい所である。また中日以外の球団も急なプロ志望届提出により、1位指名の戦略に大きな影響を受けたのは言うまでもない。将来性を見ると競合必至の案件となるだろう。
将来像 : 楽天 則本昂大
ここまでドラフト1位ほぼ確定選手
*********************ここからがドラ1、ドラ2候補選手
7. 木沢尚文
①投手
②慶應義塾高校-慶應義塾大学
③183cm/85kg
④右右
怪我からの復活の慶應ボーイ
150キロを連発する大学球界きっての豪腕。しかし高校時代に右肘を痛め、大学1年はリハビリ生活に努める。大学2年から復活し、MAX155キロの慶應のエースにまで成長した。ストレートは140後半〜150キロ前半を平均的にマークする。球種としては主にカット、スライダー、SFF、チェンジアップ等を投げる。しかも豪腕投手には珍しく変化球もキレが良い。特にカットボールとSFFはプロでも決め球として使える球だ。しかしキレが良すぎるあまり、暴投が多い投手でもあるみたい。奪三振率は東京六大学リーグでも目を見張るものがあるが、与四球率も高いので、コントロールが良い方ではない。ハマったときのピッチングはプロでも十分に通用するだろう。課題としてはその実力を安定して出せるようにすることが課題だろう。また剛球を投げるハードピッチャーなだけあって、ガッチリしているが、身体への負荷が心配である。広島のスカウトが高く評価してる感じがあるが、中日の動向次第で栗林が単独で狙える確率もあるため、外れ1位で即戦力投手狙いの球団が残ればドラ1指名は固い。
将来像 : 新垣渚
8. 山下舜平大
①投手
②福岡大大濠高
③189cm/93kg
④右右
未完の大器とはまさに
身長189cm、体重93kg、手足が長く、下半身ががっしりしている、いわば投手らしい体型の18歳。球種ストレートとカーブのみ。MAX153キロのストレートは大器の片鱗を感じさせる。中京大中京の高橋のように150キロ超えを連発というわけてばないが、スケール感は高橋をも凌ぐ。高校の大きく育てる育成方針により変化球はカーブのみであるが、そのカーブも高校生離れしたキレと精度である。このカーブは個人的にすごく好みである。ストレートとカーブのみで勝負する姿は往年の江川卓氏を思い出させる(見てない)。今すぐに使えるというタイプではないが、成長した時の期待感は今ドラフトでもトップクラスだろう。フォームもクセがなく綺麗なので、スタミナ変化球コントロールと一歩ずつ課題をクリアしていけば素晴らしい投手になるだろう。即戦力が必ずしも必要ではない球団であれば将来の大型エースへの投資として、外れ1位指名も十分にあり得る。特に地元のソフトバンクあたりは山下にとっても好環境だろう。
将来像 : 巨人 江川卓 ソフトバンク 武田翔太
9. 中森俊介
①投手
②明石商業
③182cm/87kg
④右左
走り続ける世代のトップランナー
1年の夏から甲子園のマウンドに上がり、そこから常に中森俊介は世代のトップとして注目され続けた。しかし2年の秋以降フォーム崩すこともあり、身体づくりからやり直した。ドラフトとしては2年次まではドラ1間違えなし、何球団行くかと期待されるレベルであったが、3年次の伸び悩みもあり高橋、山下らにドラフト評価としては遅れを取る格好になっているかもしれない。しかしながら投手としての完成度としてはやはり中森が抜けているようにも思える。ストレートはMAX151キロ、変化球はスライダー、カーブ、チェンジアップ、フォークを投げる。その球種を用いたピッチングは高校レベルを超えているように思える。ただ課題としてはMAXは151キロだが、出力が安定せず、140前半が平均的に多いようなので、プロでは最大出力が安定して出せるようになる必要がある。出力さえ戻り安定すれば世代の中で最も早く一軍で投げるかもしれない。ドラフトでの指名がもしかしたら1位ではないかもしれないが、プロでも世代のトップランナーとして走っていって欲しい。
将来像 : 三浦大輔
10. 平内龍太
①投手
②神戸国際大附属-亜細亜大学
③186cm/87kg
④右右
156キロでドラ1候補へ急浮上
今秋のリーグ戦でMAX更新の156キロを叩き出したこどて、良くて上位候補だったところ、東洋大村上などの怪我もあり一躍ドラ1候補へ躍り出た。フォームはテイクバックが小さく亜細亜大学の先輩の広島藪田を彷彿とさせるフォームである。ストレートは安定して150キロ台をマークし、スライダー、カーブ、SFF、亜大ツーシームを投げる。馬力があり球速も安定しているが、シュート回転が強くあまり空振りを奪える球速では無さそう。また肘の故障歴があるため、独特なフォームが問題であるならば再発することも考えられる。常時セットポジションで爆発的な球速がマークできるため、プロでは中継ぎタイプだろう。先輩の山崎康晃を目指して欲しい。指名はリリーフが欲しい球団が外れ1位で行く可能性あり。個人的には2位なら嬉しいが、1位で行って欲しいタイプではない。
将来像 : 広島 藪田和樹
11. 五十幡亮汰
①外野手
②佐野日大-中央大
③172cm/67kg
④右左
異次元の狂脚
この人の魅力はなんと言っても足だろう。サニブラウンに勝った男として注目され、いわゆる色物扱いされるが、野球の実力も本物。脚で魅せる男と言えば個人的にはルーキー時代の荻野貴司に勝るものはないのだが、五十幡にもそのような活躍を期待したい。脚は言うまでもないが、守備や肩も一級品だ。脚を活かしたセンターの守備は範囲が異常に広く、肩も非常に強い。やはり課題は打撃か?となるが、打撃も思ってたより悪くはない。このタイプでは珍しく走り打ちではないし、長打も全くないわけではない。今秋はコンタクト率も増して現在打率も3割超え。打撃をレベルアップさせるとしたら、四球が選べないタイプなので出塁能力上げる方向を目指して欲しい。近年のドラ1俊足型外野手といえば阪神近本だが、脚と肩は五十幡に軍配があがるかもしれない。打撃は近本と差が大きいかもしれないが、伸び代は感じる。今ドラフトは即戦力外野手という部分がほぼ枯渇状態ということで、ドラ1に繰り上げて指名する球団があるかもしれない。例年であれば2位あたりの選手だと思う。個人的にはDeにおすすめしたい。Deは投打共に戦力がある割に走塁が弱すぎる気がする。すぐにスタメンでは使えなくても足のスペシャリストとして居るだけでかなり違うと思う。
将来像 : 荻野貴司
12. 鈴木昭汰
①投手
②常総学院-法政大学
③175cm/81kg
④左左
技巧派から本格派左腕へ
早川という飛び抜けた即戦力左腕がいる中で、次点の候補としては3人ほど挙がる。その中でも今シーズンアピール出来ているのは鈴木だろう。もともと勝てる技巧派左腕というような特徴だったが、成長を遂げてMAX152キロを投げるようにまでになった。平均球速としては140前半〜140後半をマークする。球種も多く、スライダー、チェンジアップ、シュート、ツーシーム、カーブ、カットを投げる。変化球の制球はもともと技巧派寄りなだけあって、動画内では低めに集めることができている。ただストレートはかなりアバウトな印象を受けた。与四球率も低い方ではないので、コントロールが良いという印象は受けない。この当たりがついてきたら、ローテで周れるような投手になれるだろう。今の感じだと1年目は5登板くらいできれば良いかなといった感じである。早川を外して、どうしても即戦力の左腕が欲しい球団は1位指名もあり得る。この選手も例年なら2位でとれたら嬉しいタイプ。外れ1位だとしても文句はないが、嬉しいタイプではないので、できれば2位で指名したいところである。
将来像 : 阪神 岩貞祐太
********************
とりあえず1位もしくは2位候補の12人についての情報と個人的雑感を長々と羅列した。調べた限りだとやはり1位確定組以外だれを12人に入れるか非常に迷うレベルだったので、今年はクジを外すとドラフトの成否への影響はかなり大きいかもしれない。本当の成否は5年後以降に出るものだろうけど…
2位3位あたりの候補や自分の気になる選手についても気力があれば、まとめてみようと思う。
写真引用
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?