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契約編白紫占征についての雑記

はじめに

 はじめまして、私はその辺にいる一般カードバトラー、フォイエと申します。この度は私が最近愛用している白紫占征についてなんとなく書きたくなったので記事を書かせて頂きました、完全な自己満足であります。自分の考えをまとめるという意味合いもあるのでかなり散文だと思いますが白紫を使いたいという方の参考になれば幸いです。

デッキレシピについて

2022年7月18日某所バトラーズカップにて準優勝

 とりあえず先にリストを上げておく、1枚2枚が多いリストなので辟易される方もいるだろうがそこはご勘弁頂きたい。

 私は白紫というデッキを「遅めのミッドレンジ」であると分類している、これは採用しているカードによって前寄りになったり、よりコントロールに寄せることも出来るものの基本的には中速域のデッキだと考えている。対戦相手の妨害をすることで動きを遅らせ、こちらは《冥騎皇ドラゴニック・アーサー/翼神機グラン・ウォーデン・ツヴァイ》《オラクル二十一柱Ⅶザ・チャリオット》で一気に押し付けていくのが基本的な勝ち筋となる。どのような妨害カードが有効なのか環境を見てカードを選択する必要があり、なかなかいじりがいのあるデッキである。この後、採用カード解説でも述べるが今回採用した妨害カードは《オラクルⅩⅦオーバースター》《ソーサライズ学術都市》そして《EVANGELION Mark.06-カシウスの槍-》という契約編をかなり意識したものとなっている。

 白紫というデッキはミラージュというテンポ的には損をするギミックを使わなければならないというデッキ的制約を持ちつつ、環境的にはテンポよく展開してくる契約編のデッキと相対する必要がある。そのギャップを埋めるにはある程度相手の妨害をする必要があるというのが現段階での私の結論だ。
 しかし、召喚時ワンドローのような1対1交換のカードが多いため自然と手札に防御札やミラージュ、ネクサスが貯まり動けないことがままあるという課題があった、よって盤面に置いておくことが出来るドローソースがあればその課題を解決出来るのではないかと考えた。

 そこで《シヴァの破壊神殿》《オラクル二十一柱Ⅸザ・ハーミット》といった置きドロソを採用することで安定感が増そうと考えたのが上記のリストになる。これらの置きドロソは時間が経つにつれ真価を発揮するが早い環境では役に立たない。そこを妨害カードで時間を稼ぎ機能させている。

採用カード解説

《相棒機スターク》

果たして今さらこのカードに対して解説を入れる必要があるのかというところだが一応。

先程のテンポの話をすると確実に白シンボルとして立ち、1コア増やしてくれるというのは序盤の動きとしては最上級のものであり、ミラージュセットのテンポの悪さを多少緩和してくれる。また、白紫は色バランス的に紫の方が強いデッキであり、初手に白シンボルがあると言うのはなかなかありがたい。

 注意点としては《ソーサライズ学術都市》を採用している都合上必ず魂状態にすること、転醒を使うので効果の起動は2回程度にすること。

《冥機士グングニル》

 なんの変哲もないドロースピリット、《さまよう甲冑》ではないのは《オラクル二十一柱Ⅸザ・ハーミット》の存在、系統来是を持っていることで耐性を付けることが出来る点を評価しての採用となっている。それ以外はおおよそおまけ、OCの影響でスピリットのBPが上がっているため《冥騎皇ドラゴニック・アーサー/翼神機グラン・ウォーデン・ツヴァイ》のBPアップは多少役に立つ。

《隠者騎士ヴィジャーレアル/隠の槍杖ハーミット・ワン》

このデッキにおけるメインエンジンの1つ。カード枚数は変わらないものの要らないカードを破棄し手札を交換出来るのはある程度手札の質を求めるこのデッキでは大変重要である。《オラクル二十一柱Ⅸザ・ハーミット》で使い回すことしばしば。
 破棄するカードは要らないカード、または《隠者騎士セージ・マジョルガー》で出したいカードとなる、要らないカードはその時その時で違うため、見極めるには練習が必要。
 碧雷相手は《エクレル・ヴェスパー》で除外される可能性があるためダブっているからといって《オラクル二十一柱Ⅶザ・チャリオット》等を安易に破棄しないこと。

 ブレイヴ状態はたまに使う、先にアタックし打点を伸ばすことがあるので忘れず覚えておきたい。

《オラクル二十一柱Ⅸザ・ハーミット》

 このデッキのいわゆる置きドロソ、トラッシュの《冥機士グングニル》、《隠者騎士ヴィジャーレアル/隠の槍杖ハーミット・ワン》《戦車合体ナースホルン》等を使い回し手札を増やす、もちろん《冥騎皇ドラゴニック・アーサー/翼神機グラン・ウォーデン・ツヴァイ》や《オラクル二十一柱Ⅶザ・チャリオット》といったフィニッシャーの蘇生も出来るため柔軟に動くことが出来る。
 このデッキの1枚2枚が多い理由の1つはこのスピリットの存在でほぼすべてのスピリットの2枚目3枚目になることが出来る。また本人はほぼ除去不可能なので毎ターン仕事をしてくれる。さらに後述するがこのデッキにおける無限コンボの核でもある、重要な1枚。

 早い環境では使えないと言われがちだがだからこそ相手の足止めをする手段を豊富に採用しスピードを抑えることで活躍出来るようにしている。

《冥騎皇ドラゴニック・アーサー/翼神機グラン・ウォーデン・ツヴァイ》

 フィニッシャー、このデッキを今の環境で使う理由となるカードの1枚。
 裏面のグラン・ウォーデン・ツヴァイのスピリット耐性がある程度防御を煌臨に頼る現環境にあっている、剣獣でも同様にスピリット耐性を理由に《七大英雄獣 疾風獣アキレウザー》がフィニッシャーとして採用されているのだから、さらに最大4色の装甲とマジック無効が付いていてダブルシンボルなこちらが弱いわけもない。

 とは言え周囲のスピリットが耐性を持っていない(特に黄色と緑)ことがあるので2体並べる、あるいは《ウイングミラージュ》をセットすることで単体でライフを削っていくことが多い。BPが低めなので《騎士と機械の創世石/隠戦魔神》を合体するか《オラクル二十一柱Ⅶザ・チャリオット》でブロックを回避したい。

《EVANGELION Mark.06-カシウスの槍-》

 契約編が始まりとりあえず1枚入れとけ的なカードとなった1枚。緋炎の効果は《冥騎皇ドラゴニック・アーサー/翼神機グラン・ウォーデン・ツヴァイ》のスピリット耐性や《戦車合体ナースホルン》の赤重装甲では防げないためこのカードで打ち消しながら攻めていく必要がある。使いどころは相手のデッキによるため要練習。

《幻惑の隠者騎士バジャーダレス》

 こちらも言わずとしれた強力バースト、しかし白紫におけるバジャーダレスは非常に読まれやすい、よって2枚に抑え1枚を別のカードに差し替えている。とは言え強力なことにかわりないため3枚にしてもよい。数少ない複数枚ドロー出来るカードであり、苦手とする速攻系のデッキに対して強く、相手の装甲を無視出来るため非常に重宝している。
 また余談だがこのデッキ血晶に対して非常に脆いためバーストが必須なのだが入れすぎると碧雷に対して無駄カードとなるため最大3枚が限界だと考えている。

《隠者騎士セージ・マジョルガー》

 便利アクセル、とは言えトラッシュを肥やす方法が《隠者騎士ヴィジャーレアル/隠の槍杖ハーミット・ワン》しかない以上引きすぎると手札でいつまでも腐ることになるため1枚とした。もちろん蘇生効果が強力なことには間違いなくフラッシュタイミングで《オラクル二十一柱Ⅶザ・チャリオット》を出せれば防御札にもなる。
 アタックステップ中効果も最後詰めの際よく使う、特に相手のソウルコアの位置によってはクリティカルに働くことも少なくないため覚えておきたい。

《蛇皇神帝アスクレピオーズX》

 《幻惑の隠者騎士バジャーダレス》1枚の代わりに入ったカード、相手のコアをトラッシュに送ることでフィールドのコアを減らし、他のカードでソウルコアをトラッシュに送り易くなる点、ミラージュが要るとはいえバースト破棄に耐性があること、上手くいけば3枚のドローが見込める点を評価した。特に耐性を貫通してくる緋炎に対してかなり強いのではと見込んでの採用だが当然3枚目の 《幻惑の隠者騎士バジャーダレス》で構わない、自由枠と言ったところ。

《戦車合体ヴィーゼル》

 軽いミラージュ枠のドローソースでありデッキ破壊対策、また軽い軽減と打点としての役割を持つ。
 このデッキのミラージュは《オラクルⅩⅦオーバースター》《ウイングミラージュ》《オラクルⅦオーバーチャリオット》等貼っておきたいミラージュが多いためミラージュよりデッキ破壊対策としての色が強い、《オラクルⅩⅦオーバースター》が環境で強くその影響で《機動要塞キャッスル・ゴレム》デッキが増えていることを踏まえ採用した。お陰でこの対面は座っているだけで勝てるボーナスゲームと化す。
 当然ドローソースとしても使えるので何もないなら貼っておきたい。

《天馬機獣ペガスペース》

 このデッキメインの防御札、《絶甲氷盾》は確かに素晴らしいカードだがアタックステップ終了効果はメタられつつあり、効果を十全に発揮出来るとは思えなかった。また、このデッキもう1枚の防御札である《オラクルⅦオーバーチャリオット》を使いライフ1で耐えた後、《絶甲氷盾》や《白晶防壁》《氷刃血界/ミブロック・バラガン・オリジン》を引いてもほぼ意味がないということで噛み合わせが良くなかった。
 そこでこちらの《天馬機獣ペガスペース》であればライフ1の場合でも問題なく使うことが出来、ミラージュとしてセットしてある《オラクルⅦオーバーチャリオット》があれば「コスト3以下のスピリット、アルティメットのアタック、あるいは《緋炎龍皇グロウ・カイザー》の効果以外ではライフが0にならない」という状況を作り出すことが出来るため生存能力という意味では非常に高くなった。
 一応ミラージュではあるので緊急時には貼ることもあるが…弱いのでほとんどしない、本当に何もない時だけである。

《戦車合体ナースホルン》

 コアブースト、ドローソース、耐性付与と仕事の多いカード。昨今では緋炎や血晶に耐性を貫通されるものの《オラクル二十一柱Ⅸザ・ハーミット》で蘇生出来るためそこまで問題でもない、それよりも蒼波の手札ロックに対して《覇王爆炎撃》の採用が増えていること、《三災獣・海災ディザイアタン》が契約デッキに入っている可能性が高いことなどからなるべく装甲を付与するこのカードは維持しておきたい。
 地味に《七大英雄獣ヘクトル》のドローロックに引っ掛からないという特徴があるため《オラクル二十一柱Ⅸザ・ハーミット》で使い回すことでヘクトルを意味の無いものに出来る。


《オラクル二十一柱Ⅶザ・チャリオット》

 このデッキのフィニッシャーその2。盤面を荒らしながら連鎖でブロック出来なくしつつ適当に殴れば勝つこともある。フラッシュ効果もタイミングによってはかなり強力でネクサスやリザーブにポツンと置いてあるソウルコアをトラッシュに送れればめっけもんである。

《比翼恋鳥ラバーズ・ジェミニ》

 出すといつも対戦相手に頭を捻られるカード。今までの採用カードを見てきた読者の皆さまならお分かりだと思うが、このデッキにはアクセルが多めなためこれらを使い回す意図で採用されている。
 効果によって全色の軽減を持つカードなので《オラクル二十一柱Ⅸザ・ハーミット》で毎ターントラッシュから出すことが出来る、一旦自壊することでデッキボトムに送られることを防ぎつつアクセルを回収していくことになる。
 特に《天馬機獣ペガスペース》を回収し続け、《オラクルⅦオーバーチャリオット》をミラージュとして貼っていれば前述のように毎ターン「コスト3以下のスピリット、アルティメットでなければライフ0にならない」状態になる。よって手札や手元、トラッシュに干渉する手段がなく、コスト3以下のスピリットが採用されていなければ事実上エクストラウィンとなる。
 当然そんな上手くはいかないが。

《シヴァの破壊神殿》

 初動であり置きドロソ。なぜこのカードなのかと言えばドローステップのドロー枚数をプラスするので《七大英雄獣ヘクトル》に引っ掛からないこと、手元保護が付いているため防御札を手元に伏せておくことで《醒海皇ヴァルシャルク》(執筆時2022年7月21日時点ではまだ使用出来る)《神海皇子ガブル・シャック》等の影響を受けなくすることが出来る点、最近はそれほどネクサス破壊を重視していない点が大きい。継続的にドローすることはミラージュやネクサス、防御札が手札に貯まり動きにくくなってしまう事故を防ぐ。

《ウィングミラージュ》

 何故今白紫なのかといえばその理由としてこのカードが挙げられる。蒼波デッキがTir1として君臨している現在、手札や手元のロック効果への対策は必要である。
 白紫は自然と手札保護の《ウィングミラージュ》が入りそれがフィッシュ手段としても使えるため今の環境で戦えるのではと考えたのがきっかけの1つであった。
 基本はミラージュとして使い、蒼波や手札破壊が入っている可能性のある相手に対してはネクサスとして置く。このカード自体は何も産み出さないため、引きすぎると動きが阻害されてしまう。よって採用枚数は2枚に抑えている。

《騎士と機械の創世石/隠戦魔神》

 このデッキの中核となり得るカード。表面の装甲付与は依然として強力であり、裏面も《絶甲氷盾》や《選ばれし探索者アレックス》を紙切れに変えることが出来る。
 裏返し合体することで白シンボルを2つ立てることが出来るので特に盤面を荒らされがちな血晶相手には確実に出しておきたい。

《ソーサライズ学術都市》

 《相棒機スターク》が相手の初動で除去されていくのを見て「何か破壊された後もスタークを活かせるカードないかなぁ」と考えた時考え付いたのがこのカードだった。
 銀零を使っていた際、相手の相棒のアタックを止める動きが強かったことを思いだし採用。重疲労かどうか、破壊されるかされないかの違いはあるが《バタフライジャマー》のように使うことが出来る。あちらと違いシンボルとして使えること、止めることが出来るコストの違いがある。
 環境の高速化に伴って軽量化していくフィニッシャー《醒海皇ヴァルシャルク》、《英雄龍ロード・ドラゴンX》《剣王獣ビャク・ガロウX》《時空龍クロノ・ドラゴン》等々…それらのカードを足止め出来るだけでも充分な働きをしてくれる。またこのデッキにおいては防御札がコスト4以上のアタックを防ぐものであるためコスト3以下のアタックを止めることが出来るこのカードは防御の穴を埋めるのに役立っている。
 また旧環境のカウントをあまり増やさないデッキに対しては毎ターンアタックステップ後にリフレッシュステップを行う効果を受けないネクサスとしてマウントを取ることが出来る、今後白コン等にスタークと共に出張する未来もあるかもしれない。

 《オラクルⅩⅦオーバースター》

 この環境では最強の足止めカード、このカードの突破は契約編のデッキだとなかなか難しく無理な動きを強いることが出来る。《天馬機獣ペガスペース》を毎ターン使い続けられれば自分のライフだけ保護し、こちらは《オラクル二十一柱Ⅶザ・チャリオット》でブロック出来ないアタックを続けライフを強引に削りきることも出来る。だが、基本はある程度準備が整えば張り替えて決めにいくことになるので何かしら代わりのミラージュは持っておきたい。

《オラクルⅦオーバーチャリオット》

 実はこのデッキで一番好きなカード。ミラージュとして貼っていれば相手の効果でライフが0にならないという効果は白を好んで使うものとしてはずっと欲しかっただけにかなり好み。
 もっとも防御札として考えると少々凡庸であるが、《オラクル二十一柱Ⅶザ・チャリオット》が場にあれば除去としても働くため使い勝手はいいと考えている。《天馬機獣ペガスペース》との相性は既に語ったとおり。

プレイングについて

こんな見出しを付けておいてなんだがプレイングはその場の状況によってかなり左右されるためここで書き始めると長くなる、練習あるのみ。

 最後に

 ここまで長々語ってきたが白紫というデッキが強いかと言われるとそういう訳でもない、せいぜいtier2~2,5といったところだろうと思われる。しかし

・《冥騎皇ドラゴニック・アーサー/翼神機グラン・ウォーデン・ツヴァイ》の耐性と連続アタックによるフィニッシュ力
・《オラクル二十一柱Ⅶザ・チャリオット》によるブロック不可のアタック

 フィニッシャー2枚の押し付けとある程度環境にあった妨害が出来るならそれなりに戦うことが出来ると考えている。
 結局のところデッキレシピや採用カードにあまり意味はなく、どれだけ環境にあった妨害が出来るかという点、そしてそれらを取り込むことが出来る白紫デッキの自由度にある。固定枠を自分から決めることなく、常に環境を注視しデッキを組み換えれば戦える味のあるデッキだと感じている。

 今回披露したレシピは最適解ではない可能性が高いが白紫を使っている方の参考に、あるいはこの記事を読んでデッキを組んでみたいと思う方がいれば筆者冥利に尽きる。 
 長文かつ駄文散文大変失礼しました。そして最後まで読んで頂きありがとうございます。誤字脱字、裁定の勘違い、何かしらの不具合、意見等ありましたらどうぞコメント欄によろしくお願いいたします。
 それでは皆さま、良きバトスピライフを


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