ジャスコテックとは何か ~ AOBASHI HOURより

2019年7月13日 FMおだわらにて毎週土曜日深夜0時から放送している電子音楽を紹介する番組「AOBASHI HOUR」にて気鋭のクリエイター古町MOI氏主催のイベント「トーキョージャスコ☆ランド」が紹介されました。そこでの「ジャスコテック」というキーワードに関する考察が大変興味深かったため、文字に起こしてみました。番組パーソナリティのShino、Shotaro両氏にも承認いただきましたのでここにシェアさせていただきます。楽曲に関しては親子貝氏、古町MOI氏の作品を中心に紹介されています。再放送は7月18日(木)深夜25時の予定とのことで、音源をチェックされたい方はお聞き逃しなく。聴取リンク→  https://fm-odawara.com/

Shino:だいぶ月日は流れ、みたいな感じなんですが、トーキョージャスコ☆ランドの話をちょっとしたいなと思っています。前回開催、高円寺4thで行われておりまして、継続的なイベントだと思うんですが、ジャスコ、をいま鳴らすという会が行われておりまして、スーパーでかかるであろうテイストをシェアする会、みたいな感じでめいめいが隠し玉をもってDJであったりライブとかあるとこで、一応、ジャスコっていうキーワードの空間を埋めている音楽とかの何かを、多分かすっていれば、よし、っていう事だと思うのね。ガイドラインとしては。まあNGは基本的に多分無いとは思うんだけど。音色でくくられてるか、ただカバーをされた状態で行くか、とか、まあいろんなものが世の中にはあるもんで、で、企業がほら、販促物としてプレスして、一般流通にも乗って無いっていうような曲もあるんだけど、その時の仕上げた人の気合だけは入ってるから、いざ聞いたらすげえ面白いやつが、とかっていうのはやっぱりハードオフ、ブックオフ的なところでたまたま売られてたやつをディグるみたいなバランスで、で、そこで高円寺4thで聴くっていう着地になってて、なかなか興味深いな、っていう風な会が行われてまして、そこでね、今日かけるのはプレイリストをアップしてますので、まあもう既に亡くなられた名義の親子貝さんの楽曲と、古町MOIさんによるカバーバージョンの曲をかけたいなと思ってます。で、一応ちょっと話をしてから曲をかけようかなと思ってます。ちょっとこれは自分のジャスコにおけることを説明してからかけたほうがいいかなと思って。アオバシアワーってそれこそ先週でいえばADAPTER。であったりとかギターとかTB-303的な音がミックスされて、ディストーションもかかり、曲、というか音か。モジュレーションをかけたり歪ませたりとかいろいろやって出た音を最終着地で聴かせるような曲もかけるんだけど、反面エレクトロニカ・・・プチプチってるものとかもかけうるし、いろいろある中で、このジャスコって何かっていったら、どっちかというと本当に音源素面で出すっていう・・・
Shotaro:そうフィルター通って無い感じがすごいするよね。
Shino:で、フィルター通って無いって何?ってなると音符のデータでさ、押し始めた瞬間と、押し始めた強さと、どのくらいの長さで置いたか・・・音の長さ、デュレーションがどのくらいかとか、その音と音の間隔の話だけで説明がついちゃうところがあるから、楽譜よりはちょっと深いというか、データはあるんだけど、おおむね楽譜で表現出来るの。逆に言えば。それがただ単に変換されてるとも言えるところでのアプローチが、自分には仕上がったマスタリングというかエフェクトとかもちゃんとしてるやつのちょい手前でもあるんだけど、限りある中でここまで表現したいっていうものが出てるって思うと結構そこあっちーなと思ってて。なんか、こう、バンドをもしやってたら一応仮で録ったやつをどのレベルでシェアするか、もう鼻歌だけで他のパートの人に投げちゃうスタイルの人達もいるだろうし、それこそ福助。さんのがちがちまで作り上げてく話もしてたじゃん。その面白さでいくとジャスコって言われるのは、店舗で流れている曲とかもさ、意外とあんまり昨今のDAWでめちゃめちゃ出来る時代であったとしても、まだそれでも結構音源のままみたいなバランスで弄ったりするじゃない?それって何なのかな、っていうのを思いながらいま向き合ってる感じでね。弾き語りではないんだけど、だからギター1本と声だけで勝負って言ってるわけでもないし、一応やっぱりそこらへんはマルチのトラックでパートも分かれて弾いてるんだけど、そのえいやっていう感じとかが、実は勢いがあるな、と思っていて、繰り返し聞いて、まあ最初着地でDATで一発録音しようって言っていた時代とさほど状況は変わらないんだけどね。そこでむしろ作成する人?たとえばどこどこの店舗で流れている曲とか、スーパーでどこどこの系列だったらどこも同じチャンネル合わせてかかってるとこもあると思うんだけど、そこに納品してる人の力量が問われるっていう感じがすごい面白くって、自分はそこまでディグれてないけれど、なので、DAWで仕上げる気合とまた違う何かがあるのかなと思うと、みんな90年代前半はMIDIで組んでてマルチはいいスタジオでパラで録るしかなかったんだけど、それがある程度実現しうる中で2010年以降こういう展開があるっていうのはすごくまだまだ耕すべき畑はあるんじゃないかなっていう。

Shotaro:あの、カラオケ制作とかさ、またちょっと違うじゃない。
Shino:手法はおんなじなんだけど違う。
Shotaro:カラオケ制作ってさ、元の音源にさ、近づけないとディスられるじゃん。
Shino:これもSC-88で作ったのかよ!くらいの気合の入りよう。どうやってるの?とかね。
Shotaro:だから何ていうのかな、データ製作者の個性ってさ、出ないじゃん。
Shino:スキルがあるかだけだね。
Shotaro:そうそう、本当に技術があるかだけの評価になるんだけど、こういうジャスコ的なものってさ、近づけることがゴールじゃ無いじゃん。
Shino:だからどこか何かフックがどこにあるのかっていうのも込みでいろいろ。
Shotaro:作家性を出す余地が全然あるし、でもさ、モチーフがあるわけじゃん。
Shino:手法というか。あるね。
Shotaro:枠組みがあるから、その中でどれだけやれるかっていうのを試してくっていうところはすごく、なんというか面白いと思うんだよね。チップチューンよりも制約がきつい感じがするのね。チップチューンってさ、いまってさ、本当にガチのチップチューンの人と、チップチューンの音源を使ってる人とに分かれるじゃん。本当にチップチューンだって言ってる、同時発音数が3つまでみたいなやつとかで、やってる人には近いんだろうと思うんだけど。
Shino:だから制約はある、っていう。
Shotaro:ただその制約が、チップチューンほど明確じゃないじゃん。だからこっちもくみ取りながら聴かないといけないから、聴く側もちょっと試されてる感があるんだよね。
Shino:だから本当ね、トーキョージャスコ☆ランド、いろんな解釈がその場その場で入ってくるわけよ。どこどこ系列のスーパーの存在とかも認識していかなきゃいけなくなってきたりするだろうし。多分。それぞれがBGMを何らかの形で手に入れているだろうし、それこそテレビとは違う全然知らないやつ的な部分もあるじゃん。各地方にいるマルチトラックをもってる金持ちが録音技術をそのまま反映したところ、そのままお店のBGMが欲しくって、とか、こういろんな紆余曲折が絶対日本各地にあると思うのね。それは特定の3か所くらいしか無いのかもしれないんだけど、とにかく、アマチュアだったかもしれないし、プロフェッショナルだったかもしれないけれども産み落とされたこのバランスの音楽というのを何かまたひとつあるのかな、と思うので、そもそもフュージョンとかのジャンルとかは強めのところではあると思うんだけど、今後も是非是非、会は行われるということだと思うので、行きたいな、と思っているところ、前回の開催でライブ直後に名義が消失しているプロジェクトがあるので、その親子貝という名義のライブの楽曲、今回特別にアオバシアワーでかけさせていただける運びになりましたので、本日合わせて3曲紹介していきたいと思います。必聴というところで、まず一曲目、行きましょう。トーキョージャスコ☆ランドでのライブが行われたうちの一曲。聴いてください。親子貝で「Let's Talk」

Shino:はい、聴いてもらいました。「Let's Talk」。親子貝さんの曲となります。もう、超密集地帯でのライブというところで、すごい大盛況でしたね。まあさっきShotaroがこのタイプのバランスの音色をね、愛でる日が来るとは、っていう本当にもうおっちゃんのゾーンに入ってる我々にすると、まあその感覚もきっと人によってあるかな、といったところで。
Shotaro:あのね、俺の印象ね。CDのクリーナーとかのあとに入ってる曲がこんな感じだったりさ。だからじれったい音楽なんだよ。終わるの待ってる音楽なんだよ。
Shino:ああ、はいはい。まあでもジャスコ、場合によってはエレベーターミュージックに属するのか属さないのかっていうところだと思うんだけど、その意味で言うとエレベーターミュージックでもないんだよね。あれもなんか定義があると思うし、たしか書籍が出てるんだよね。エレベーターミュージックをまとめたりしてるやつがあるんだけど、ジャスコはまた多分そこと違う。もしくは同じなのかもしれない。それをお叱りを受ける回がもしかすると当日あったりするのかも。
Shotaro:このあとだって、ナレーションが入りそうだもん。お店だったら。売り場の案内とかさ。そういうのが流れそうではあるよね。
Shotaro:志澤で?
Shotaro:そうそう。で、そういうことも含めて、早く終わるのを待つ音楽なんだよ。俺、買い物ってさ、目的があるときしか行かないから。早く買って早く帰りたいの。離脱したいのね。そういう意味。だから早く終わってほしいんだよね。この音楽を聴く空間から早く逃げなきゃと思ってるから。
Shino:お、これ新しい。俺からすると。ジャスコ話に行って、買い物まで話が波及するとは思わなかった。
Shotaro:だから俺の中ではじれったい音楽のひとつだと思うよ。
Shino:ジャンルとしてね。そこにまさに親子貝さん曲がShotaroの中にその話まで行くっていうのが閾値越えてるのかと思うとビビりますね。2019年でアップデートされたから。そこにもマッチ出来るんだ。
Shotaro:まさにその感覚にフィットする音楽だからさ。
Shino:マルイではない、か?志澤も、小田原の話をしたんですけどね。西武志澤とか。
Shotaro:志澤かなー?
Shino:ナック?ナックそんなに鳴ってなかったよね。中村屋ナックはそんなに。
Shotaro:やっぱ志澤なんじゃない?
Shino:あさひやでもない。
Shotaro:ああ、あさひやもちょっとあるかな。小田原EPOもちょっとあるよ。俺の中では。こういう印象ある。
Shino:小田原EPOはもっとぬるいですね。ぜんぜん。サザンのオルゴールまではいかないんだけど。どこなんだろうな。お店によってはこんなにいい曲ここでかけるんだっていうのもあったりして、最近も店舗BGMも面白いとこではあるからね。なかなか時代時代によってとんがった楽曲が産み落とされている可能性がめちゃめちゃある中でね。買い物を早く済ませたい、というエピソードが引き出せたので、いま僕の中ではちょっと面白くて。これは録れたな、と思っています。じゃあ次曲いきましょうかね。3曲手に入ったうちの2曲目。行きたいと思います。では聞いてください。親子貝「Kids Amusement Rides」。どうぞ。

Shino:はい、聴いてもらいました。名義「親子貝」による「Kids Amusement Rides」でした。あ、響いてない?そいうわけじゃない?
Shotaro:いやいや、タイトルでね。ちょっとこうほら。カートゥーンチャンネルじゃないけどさ、子供向けの番組の導入みたいの感じなのかなあと思いながら聴いてたんだけど。
Shino:でもいろいろまじでいけるよね。これ。交通情報でもいけるだろうし。
Shotaro:そう、なんだろうな。すごいユーティリティーな感じの曲だなとは思うんだよ。使い勝手がいいっていうかさ。それはもう一曲目もそうだし今の曲もそうだけど。
Shino:どこのメーカーでもいいけど、気軽に出来るレーシングゲームの感じでもいいかもね。
Shotaro:のキャラクター選択くらいで流れてそうなんだよ。本編ではない。
Shino:アウトラインがちとかじゃなくてもいいけど、切り替え的なところで。でも本当このシンセリードからしてももう主旋律のところとかもジャストな感じですね。
Shotaro:フフッすげえいいよ。惜しい人を亡くしたな。
Shino:ただね、その前の名義もなにげにプロジェクトとしては地続きになってる感がありますので、まあご承知の方こそ聴いてると思いますんですけど、あえて公言もできませんので言ってますが、やはりテイストがにじみ出るというか、すごく興味深い曲がどんどん出てくるなと思って、もちろんグループというか集団としては全然違ってPROGRESSIVE FOrMのnikさんはよく才能自身の持つ者の要素として多作というか、スピード感みたいのとか、どんどん曲が生まれる状況みたいのがひとつ才能を表わす要素になってると思うんで、どんどん出てくるものはね、どんどん拾ってどんどん聴いていきたいと。
Shotaro:そうですね。
Shino:産み落とされている以上は、っていう。だからやっぱりライブ行ってなんぼっていう部分も込みで、すごく面白いと思っています。トーキョージャスコ☆ランドね、高円寺4th、キャパ自体は勿論小さくてバーカウンター真横ではライブスペースおよび客のフロアになるんで、めっちゃ狭いんだけど、本当みんな面白いことをやろうとしてるし、聴こうとしてるところがあるから、完成度、勿論自信と責任みたいのをしょってそこに挑んでDJであったりライブであったりVJとかされてるとは思うんだけど全体的に何かこう開拓してる感じがすげえと思ってて。なんか出来てるものに対してすげえ金払いにいくっていうのはやっぱり発見するために行ってるし、みんな発見するたびに持ち帰ってる感じがするから、本当に面白いと思うのね。だから是非是非ね、キャパオーバーになっちゃうかもしれないんで、あんまりお勧めしたもんかどうか、悩ましいとこまで来てるんですけど、まじ、もうちょっとぎっちぎちなのよ。でもまあ制限あってでも尚のこと、もしかしたら次回開催は予約制になったりするかもだけど、であれば尚のこと、ここで頭に覚え置きしていただいて、予約抽選とかになった場合にはちゃんと入れるように、がんばってね、っちゅうところですね。ちょっとじゃあ親子貝さんから離れて古町さんの話をしておきましょうかね。古町MOIさんトーキョージャスコ☆ランドの主催ということで高円寺4thでの仕切りを今されてるんですけど、基本的には、トラックというか曲も作られる方なんで、当日ディスクマン2台とiRigのDJミキサーでガバッと開けてCD載せてガバッと閉じて繋ぐスタイルっていう、結構シビれるスタイルで、いろんなレア音源をかけてくっていうかましてるDJでもあるんだけど、古町MOIさんの曲を1曲聴いてみようかなと思います。それでは聞いてください。ハレトキドキのリミックスというか、カバーバージョンということでハレトキドキ - キスミー(古町MOIジャスコテックCover)を聴いてください。

Shino:ハレトキドキ - キスミー(古町MOIジャスコテックCover)でした。会場でみさつんのちょっとMCっぽいところを再現するところで客が沸くっていう。なになに?これ?って。ど頭から素の面したシンセリードみたいな感じのところからして、もう曲をどこまでそぎ落として変換するかっていうアクションでもあるんだよね。仮にカバーするとしたら。だからShotaroがさっき言ったカラオケの所作とはまたちょっと違って、再現性を手元にあるやつでがんばるとはちょっと違うんだよね。どこにフォーカスを置くかみたいなところもあるから。
Shotaro:たださ、そぎ落とすものの選び方もさ、絶対にその曲だってわからなきゃいけないっていうものじゃない。ジャンルとしてはさ。
Shino:自分がそこ一番響いて聴いてるからこそ、そこを生かすんだっていう絞り方だよね。
Shotaro:そこが匙加減だったりその人の力量が出るところだと思うんだよね。
Shino:たしかにね、この時ハレトキドキのみさつんがDJでやるっていう日でもあったからそこを迎え入れる準備としても一応このカバーバージョンは作られた経緯がありそうなんだけど、とはいえ、多少もてなしだったり、だれにどう聴かせようとする意思があるかもしれないけど、作った本人っていうかこれを打ち込んだ段階においては自分が一番好きな部分を落とし込んだに過ぎないと思うと、そこだよね。結局4トラックしかなかった時代の宅録みたいなのと、それぞれ意味合いがあるのと同じかななんて思ったりして。今だとほんと無限大にトラック増やせる中でさ、ここで攻めるのも結構いいとこかなと思ってて。だからみんなハードやったりするのかな、とも思う。ただ別な制約を見出すためにジャスコは面白いんじゃないかなとも思うね。喋ってて今思った。
Shotaro:今ってさ、ソフト的な制約がほぼ無い。
Shino:金積んだり、もしくはPCのスペックがべらぼうに高ければ基本的には、発想の制限は無くなる。
Shotaro:っていう状態の中でさ、じゃあそれって逆にハードルが高いじゃん。何でも出来ちゃうから何からやっていいか分からなくなるっていうのもあるし、ソフトのクオリティもどんどん上がっていくじゃない。ものに近づいていく感じじゃない。そうすると、この間ツイッターでね、Native Instrumentsの音がするっていうツイートを見て、それすげえわかるじゃん。似てる音色を耳にする機会が増えるとさ、やっぱりそこからは離れたくなるじゃん。そうするとさ、制約のあるものの方に行くしかないんだよ。で、人によってはこういうジャスコ的な方に行く人も居るだろうし、ハードオフまわって1万円で集めたもので作りますみたいな人もいるだろうし。自分で面白いと思う制約を自分でつけてくのは。
Shino:まあ生まれる余地はそこにはあるのかなっていう。
Shotaro:楽しむ方も、ああそっちちょっと面白いことやってんなってこう見えてくるじゃん。無制限なものでやってるとさ、想像もつかないみたいなことってあるじゃない。もしくは逆にもう想像の中でしか出てこないみたいなところだと思ってるんだよ。そういう自分の無いところをつついてくるような物って、制約のあるところから出てくるんだろうなって思ってて。
Shino:SpotifyでDJやっていいよって言われてもさ、その人が頭の中で紐づけちゃんと持ってるかどうかでぜんぜん違うじゃん。PCの大海原に違う二人がさ、こうとんとんって同じ関係でこうって言われても、やりたい事が本人の中の制約の中でいくじゃん。だから、より自分に返ってくるっていうかさ、自分に返ってくるのが何でもしていいように手を広げても、いくらでも頭に呼び起こしたものをそこに落とし込むことが出来るってなっちゃうと、自分で本当にがんばんないといけないから、とりあえず囲い作ってくれたほうがその中に箱庭を一回つくるみたいなことが出来るから、けっこうすごい状況だよね。
Shotaro:そう枠が小さいほうがさ、精密なものが出来るんだよ。近づけやすくなるから、そういう意味では面白いんだと思うよ。深堀しがいがあるっていうかさ。深堀せざるを得ないっていうかね。
Shino:だからシンセどころじゃなくて、話がおかしくなっちゃうけどサンプラーAKAIくっそ高いなって思ってた時代がまさにそれを飛び越してこの状況になるとはね。楽しいよ。
Shotaro:俺ね、いまSpotifyで多分俺の一番再生回数が多いのってそれこそ俺が中学高校くらいの時のパソコンゲームのサントラなのね。当時の音色のやつ。
Shino:FM音源ね。
Shotaro:とかを聴いてるのよ。最近のリメイクしたやつとかのサントラとか聴いても、やっぱりそこに戻るんだよね。いちばんこれがいいじゃんってなっちゃうんだよ。そういう耳で今聴いてるから。すごく調子いいんだよ。そこは本来の聴かせたいものとは違うところを聴いてる可能性があるけど。
Shino:だから、本当に振れ幅があることを実感出来るのはいいんじゃない。
Shotaro:受け止める側の解釈の余地がいくつかあるジャンルだと思ってるから。そこは面白いよね。多分いまオンエアを聴いてね、聴いてる人の感想もそれぞれバラバラだったと思うのね。
Shino:OK。そんなところで親子貝さんの前回のトーキョージャスコ☆ランドでのアクトで演奏された曲。こちらを提供いただきましたので聴いて行きたいと思います。それでは聴いてください。親子貝名義による「World Watch Monitor」どうぞ。

Shino:はい聴いていただきました。親子貝による「World Watch Monitor」でした。
Shotaro:このまま番組終わってもいいくらいだよ。
Shino:いいすね。リードというかね。多分手で弾いてるんだけど。
Shotaro:なるほどね、そこも絶妙なんだよ。手弾き感だって今は感じてるけど、多分当時ね、こういうのがお店とかでバリバリかかっていた頃、別に手弾きで録ってないじゃん。
Shino:まあ、リリコン。ああでもそれはわからない。
Shotaro:入力はしてるかもしれないけど。
Shino:だからあれね、BASIC系の雑誌のトラックを打ち込む、本当に数値で入力。レコンポーザーですらないっていう。あの時の意味の打ち込みね。
Shotaro:かな、と思ってるから。
Shino:そうか、Shotaroは俺よりも打ち込み派の人だ。バチバチ打ち込まないと音が鳴らないっていう。Enter~Runみたいな感じで。
Shotaro:どっちかっていうとさ、ほら。ゲームの音楽だったりデータ化された数値化された音楽の印象なんだよね。この手の音楽の俺の中の引き出しはそっちに近いから。
Shino:ファルコムの話をさっきしたように。ファルコムまで言ってなかったか。
Shotaro:まあそうですよ。お察しのとおり。
Shino:やっぱりあの辺のさ、アレンジ版がパソコンと音源から発せられる音のCD版、カセット版とセットでアレンジ版も出てたじゃん。あのアレンジやってる人たちみんな手練れのミュージシャン達であるわけであってさ、その辺となるとジャズ、フュージョンの方のゾーンでも立ち回っている事になると、制作会社のくくりを業界人じゃないからそこら辺をうまく知らないけど、いろいろ文献読んでくとやっぱグループがあるんよ。発注をかけて、弾いてもらってるっていうバランスがあると思うんで、マニピュレーターの方とかいくつか系譜があると思うんだけど、その辺をやっぱり拾っていくと出会いやすいかもね。面白いね。さっき言ったファルコムはファルコムで聴いちゃえば十分なんで、そこでもうがんがん行けると思うんですけど、枝葉を広げるという意味ではまたちょっとチャンスがあるなと思っています。何かお勧めのSpotifyプレイリストがあったら教えてください。#AOBASHIでつけてもらったらフォローしに行きます。
Shotaro:ああ、そうだよね。
Shino:そのへん便利だよね。もうアオバシアワーやってなくていいんじゃないかくらいの時代に入っているけど、一応肉声では伝えるってところでやってますけど、超すごいよね。状況はね。まさに親子貝さんとか音源とか古町さんの音源とか今回かけるチャンスがあるくらいでさ、既存曲についてどんどんいろんな人の集合知がいまそれぞれの配信サービスの中である程度共有というか、教えあってる状態だったり。システムがレコメンしてるのはある程度の人数のレコメンが回ってくるわけだからやっぱ必然性はある種伴いながら来るからそれいいよね。や、届かないのは自分がプレイリスト作ってないからかな。そうですね、作る必要がありますね。
Shotaro:あとはオールドスクールのやりかたの人とかが居るからさ、うちの番組的に言うとね。CDしか出さねえとか。せめて配信は、とか思うんだけど嫌がるからね。

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