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狂気と創造


私はこの世ではないところから
電話が鳴って、でたことがある

説明出来ないが、
かろうじて
この世とつながっているのが
この電話なのだとなぜか私はわかっていて
涙が止まらなかった

それは
ある男性からの電話だった

彼は積んだ本の上から世界を見て
この世からいなくなることを
心から望んでいた

先人がもがいて作った豊かな精神世界
がなくなり
底がついた今

均一に見える
都合がいいだけの世界は崩れ
いよいよ這い上がる機会を失った

こういう時

未来で
見えない狂気と向き合っている人の
想像力を

今一度
見直さなければならない気がする

失ったものにしか
世界を作り出せない

だが

豊かさをもった人間は
危険を抱えているものだ

そういう時に電話が鳴る

私はもっと見る目を養って

できる限り
そばにいたいと思う

あの時のように

おわり

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